CSRパートナーカタログ50
先日、こんな記事を書いたら、資料制作をしたNPOの方から声がけをいただきました。
▶CSR担当者必見!NPOと企業の協働事例集「新しい協働のケース100」
それで、いただいたのが以下の資料。
▶CSRパートナーカタログ50
ちなみに今回の資料はNPO法人アカツキ様から直に資料をいただきました!
いやー、こちらの資料もボリュームもあるし、
見たい情報がピンポイントで掲載されています。
僕なりに追記し、まとめましたので、CSR担当者の方はぜひチェックしてみて下さい!
NPO選定の7つのポイント
1、ミッション
企業は利益を求めますが、NPOは利益獲得が一番のポイントではありません。
NPOはミッション(使命)を、最重要項目としていますので、予算だけ渡してプログラム実施をお願いする(通称:丸投げ)のでは、企業側の利益につながらないことも多々あります。
単純な話し、企業が最終的に儲かって、NPOもミッション達成に一歩でも近づくプログラムをすればいいのです。
有名なNPOであったとしても、NPOのミッションと自社のつながりを関連づけられないのであれば、そのプログラムはしないほうがいいかもしれません。
参照:ここがダメだよNPO!企業との協業を加速させるための3つのポイント
2、組織体質
いわゆる社会貢献レイヤーの法人の組織体質を知りましょう。
NPO法人や社団法人など法人格はいくつかありますが、企業の論理とは大きく異なります。当たり前ですが、団体ごとの組織風土もあります。
著名なNPOには企業側から提案することもあると思いますが、小規模NPO等の場合で、NPOから提案がされた場合は、組織の意思決定フロー等もしっかりと確認しておくべきでしょう。
このあたりは、お互いヒアリングをしっかりして、行き違いのないようにしたいですね。
参照:NPOのデータ経営から学ぶ、CSR活動での数値化の重要性とは
3、収益構造
NPOの収益構造を確認しておきましょう。
受益者(サービスを提供する相手)から収益をあげにくい場合も多からです。NPOの収入源は、「寄付」「補助金・助成金」「事業」の大きく3つに分かれます。
それぞれの割合を知ることで、リーチできるステークホルダーがだいたいわかります。NPOの主な顧客(受益者、資金提供者)は誰か忘れずにヒアリングをしましょう。
会計をオープンにしているNPOも増えていますが、未だにウェブサイトに年次活動報告すら掲載していないNPOもあるので、つっこんで聞いちゃいましょう。答えられないようなNPOと組んじゃダメっすよ。
4、コミュニケーション力
自分たちの宣伝しかしないウェブメディア運営、特にソーシャルメディア、の所は避けましょう。
多分PRも含め、ウェブコミュニケーションからステークホルダーを巻き込むのは得意ではない人たちです。
ちょっと厳しい言い方ですが、このご時世、ソーシャルメディアやウェブメディアはNPO活動において、とても重要な要素となっています。
ウェブ制作が得意かどうかは関係なく、ウェブで最低限の情報発信もできないようなNPOは、それなりのコミュニケーションしかできないと思って間違いないでしょう。だって、ウェブは何よりも重要だという認識がないのですから。
これは企業側も同じ事が言えるんですけどね。実は。
▶NPO向け:NPOのウェブ担当者必見!NPOのCSRコラボ向けコンテンツ事例「フローレンス」
▶企業向け:御社のCSRコンテンツが未熟であるたった1つの理由(と、飛躍的に成長させるシンプルなコツ)
5、信頼性
これは、通常のビジネスでもですが、「実績」ですね。
メディアへの露出実績、事業成果などなど。これがすべてです。スタートアップ(法人立ち上げ直後)であれば、実績は皆無だと思いますので、代表・個人の実績や活動が信頼評価の対象となるでしょう。
またやり取りでも信頼できそうな人がどうか判断できます。メールは要点をまとめる、即時とは言わないにしろメール・電話をきちんと返信する、ミーティングに遅れない、変に感情的にならない、トラブルを人のせいにしない、などなど。
あたり前なのですが、できない人も多いんですよ。お互い人間なんで、このあたりから信頼ができるかどうかきまりますよね。
ここテストにでますよ!SROI(社会的投資収益率)を理解するための3つのポイント
6、人柄
結局、組織は、人です。
団体にどんなに素晴らしい実績があっても、代表・担当者がテキトーな人だと、一緒に何かしたいとなりませんよね。
逆に、実績がまだまだでも、信頼でき、頼りがいがある担当者の方であれば、プロジェクトの成功確率が高いですね。
やはり、誠心誠意接してくれる人には、誠意をもって応えたいというのが人情ですから。
参照:クリエイティブな社会貢献とは何か?「もちかえる展覧会トークイベント」レポート(後編)
7、シーズとニーズ
シーズ(資源・リソース)はどれくらいあるのかを見ましょう。また、ニーズ(必要なもの)も一緒に把握する必要があります。
企業は社会貢献専門の組織ではありません。しかし、NPOは社会貢献専門の組織です。特定の社会的課題解決への専門知識・ノウハウを持っているはずです。
自社にはない、シーズを提供してもらうかわりに、NPOのニーズに応える対応をする。下世話な話し、専門知識やノウハウがないNPOとは組まないほうがいいです。だって、やろうと思えば、自分たちでできちゃいますよ、それ。
参照:コーズマーケティングの“不都合な真実”?企業とNPOの共通の悩み3つ
まとめ
いかがでしたでしょうか。
NPOを悪く言うつもりはないのですが、協働でインパクトを出そうと考えれば、そんな簡単に話しが進むわけでもないですよね。
NPOと協働する時は、上記の7つのポイントしっかり押さえ、より有意義な活動を作っていきましょう。
逆にNPOは上記7つのポイントを押さえ、企業のニーズに応えられるよう準備しておきましょう!
また、姉妹冊子「新しい協働のケース100」のレポート記事も合わせてどうぞ。「200いいね!」越えの当ブログの記事です。