統合報告書を意味を再考するための記事

今年は、統合報告書制作の夜明け前みたいな年でしたね。

統合報告書とは何か?とか、統合報告書の意味・意義って?というレベルから進み、コミュニケーションのフレームワークとして利用が一気に浸透してきました。

2014年で140社くらいが統合報告書を出したとされていますが、2014年が初の統合報告書という企業も何十社とあったし、2015年の統合報告書も何十社と新規制作する所が出てくるでしょう。

統合報告書の問題点・課題は中身ですよね。今まで発行していたCSR報告書とアニュアルレポートを合わせて統合報告にしたパターンが多いと思いますが、統合思考の熟成により、コーポレート・コミュニケーションの中核を担うレポートに昇華できるかがポイントです。

究極的に、統合思考ができていてコミュニケーションとして落とし込むことができるなら、統合報告書でなくてもいいわけですよ。メディア(ここでは統合報告書)はあくまでも目的を達成させるための手段でしかありませんから。

統合報告書もメリット・デメリットはありますし、目的にあった内容にする必要もありますよね。

と、いうことで、2014年の統合報告書まわりの事例・情報を集めた記事を、集めました。2015年発行の統合報告書制作のヒントになれば幸いです。

統合報告書を意味を再考するための記事

1、統合報告書制作の“統合思考の全体最適”という可能性を考える
CSRもそうですが、事業活動である以上部分最適ではなく全体最適であるべきです。

2、統合報告書の事例と、制作現場の悩ましい課題
一般の人の評価が高い統合報告書ってどこのですか?

3、CSRを含めた潮流を丁寧に解説する本「統合報告書による情報開示の新潮流 」(宝印刷)
統合報告書の制作担当者は必ず読んでおくべし。

4、ESG情報開示によって、ESG投資は日本でも普及するのか
海外のインデックスとかESGだからなぁ。日本のESG情報開示ってまだまだなイメージ。

5、日本のSRI(社会的責任投資)は、CSR報告をどう変えるのか
SRI周辺でも統合報告書の話を聞くようになりました。まだ少ないけどね。

6、社会貢献・CSRにおける投資はもうオワコンなのか
統合報告は投資家・株主がメイン読者と想定されますが、逆に彼らが欲しているかどうかと言われると…。

7、情報開示は誰のため?投資家を意識したCSR情報を開示している企業が54%という件
2013年の記事ですが参考までに。ターゲットが明確なコミュケーション自体は素晴らしいと思います。

まとめ

「戦略的情報開示のメディア展開」と「統合思考」がコミュニケーションで重要になるというイメージです。

統合報告書制作をしている大手制作会社の10社くらいは、2015年も仕事が増えそうでよかったですね。もう数年はバブルです。

環境報告書(1990年代)→社会報告書(2000年代)→CSR報告書・サスティナビリティレポート(2000年代半ば)→統合報告書(2010年代)

だいたい上記のようなレポーティングかと。3年くらいで500社くらい発行して数としては頭打ちになりそうな気もします。次の大きな波はあっても2020年代かもしれませんね。現段階では、統合報告と他のメディアとの連携や棲み分けが難しく、コーポレート・コミュニケーションとして成立しているか疑問な企業もあります。

僕のテキトーな予想では、ターゲットごとの分割されたレポート形式(ダイジェスト)が増えて、ウェブで一括開示みたいなのが今後主流になると考えています。スマホ対応を含めて、情報の分割は進むんだろうな。

さてさて、2015年発行の統合報告書はターゲットを納得させるだけのクオリティが確保できるのか。乞うご期待。僕もがんばります。