投資家を意識したESG情報

先日、統合報告の話しとCSR/ESG情報開示の話しがあり、ビビっときたのでメモ。

投資家を意識したESG情報を開示している会社は54.3%(508社)

CSR/ESGの情報開示って進んでいる所は進んでいるんですよね。

CSRコンサルタントをしていると、もちろん、統合報告の話しも出てくるのですが、正直、CSR経営の実践と“初めての”CSR報告書制作などが多く、まだまだそこまで動けていない大手企業もいるように思います。

上場企業の半分くらいしかCSR報告書すら出してないし。というわけで記事を読みながら、妄想と現実の狭間をさまよってみましょう。

投資家を意識したESG情報開示

東洋経済のCSR調査では、「投資家を意識したESG情報を開示していますか?」という質問にしています。CSR報告書などを発行している企業は当然こうしたデータは開示しているのですが、どれだけ投資家を意識して情報を出しているかを聞きたいと考えています。

「情報開示している(CSR報告書等も含む)」は54.3%(社数508社)
「開示していない」は39.4%(同369社)
「今後予定」は1.4%(同13社)
「検討中」は3.5%(同33社)
「その他」は1.4%(同13社)
投資家を意識したESG情報を開示している会社は54.3%(508社)より)

「CSR報告書を発行している≒投資家を意識したESG情報を開示している」という構図もあるでしょうね。

CSR報告書は各種ステークホルダーに向けたレポートなわけで、まぁ、投資家向けでもあるとは思いますが、実際CSRレポートを“気にする”投資家の方はどれくらいいるのでしょうか?

▶長期視点の投資家が考える「適正株価」とは|企業価値を向上させる環境/CSRコミュニケーション[1]統合報告

上記の日経ビジネスの記事では、「より長期に渡るコミュニケーション」ともしています。昨今の「活動報告型」(←僕がそう読んでいるだけ)CSR報告書では、その一年の話しは分かっても、肝心な将来の話しはあまり見えてきません。

そうなると投資家は、より戦略的なESG情報を含むIRレポートを読みたいとなるでしょう。

んー、なんかごちゃごちゃしてますが、「投資家のニーズ」を形にするには、色々考えるべきってのはわかります。はい。

統合報告

今年は、統合報告の話しが盛り上がってきております。

「てめーは第三者だから簡単に言えるんだよ!」みたいな声が聞こえてきそうですが、それを言われるとその通りで、僕は特に作るとかはありません。

しかし、今後を考えると一番のポイントは、「CSR報告書、IRレポートとの棲み分けは?」ということかもしれません。

財務諸表とCSR報告の統合レポートの発行について
有は11.4%(社数100社)
無は78.4%(同688社)
作成予定は3.8%(同33社)
その他は6.5%(同57社)
統合報告書を発行している会社は100社より)

上記の記事では、上のような数字が挙げられています。そして、

私はこれまで、統合報告書は非常に分厚い報告書を出す会社が増えるのではないかと考えていました。今日思ったのは、(薄い?)統合報告書を出して、それ以外はほとんど変わらないかもしれないということです。統合報告の進展に関わらず、将来的に非財務データの開示義務化は進むと思います。

と、担当者の方が記している通りで、流行の「ハイライト版」が統合報告書でも出てくるとかこないとか。

そうなると、各種報告書とそのハイライト版、そしてウェブサイトのCSRコンテンツなどなど…。こりゃ、きっちり整理しないとマズいっすね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

一般的には、CSRにより企業は情報を開示すべき、という流れかと思いますが、ただ開示するだけでは、難しい状況になってきているのは間違いないです。

今年(2013年版)で様子見なのはいいですが、2014年版のCSRレポートは、早い所ですと夏過ぎから作成に入り、2014年の第一四半期で出します。

色々キャッチアップしかなければと思うのですが、いやはや、大変な状況になっており、どこから調査すればいいのやら…。

というわけで、結論何が言いたいかというと、Googleアラートかなにかで、「統合報告」のキーワードを見逃さないようにしようと。Googleアラートは基本的に、ウェブのすべての情報を拾ってくれるので便利ですよ。

今日は、オチがついたところで、このへんでおいとまいたしますふ。

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