グリーン投資

以前、一度立ち読みしたことがあったものの、先日、荒井さんのセミナーに参加しつつもその場で買わず、先日の東洋経済CSRセミナーで再発見し、やっぱり買ってしまった本が「グリーン投資戦略ハンドブック」(ウィル・オートン[編著]、荒井勝[訳]、東洋経済新報社)。

コッチ系の人がいう時の、グリーンっていうのは日本人の「エコ」に近いイメージでとらえればよいでしょう。

グリーン〇〇といったら環境系の話なんだなと思えばよいかと。決して、戦隊モノの緑(大抵、縁の下の力持ち的な人)のことではありません。カラー・イメージの「安心、癒し、調和」のことでもありません。こちらは遠くはないか…。

それはさておき、タイトルの通りな一冊。SRI(社会的責任投資)領域の環境に特化した解説書。

ガチな環境問題やグリーン領域は、僕は目下勉強中なのですが、分厚いし、最後まで読むのに相当時間がかかりました…。内容は情報量がハンパなく、あまり覚えていません…。

帯文では、CSR担当者必読と書いてるけど、多くのCSR担当者は読む必要がないかも。だって、内容が難しいし、CSRとの兼ね合いがわからないないもん。あと、この手の話は日本の事例はほとんどありません。

海外の売上比率が高い企業のCSR担当者はチェックすべきですが、そうでない方は、特に急いで読む必要はないと思われます。

そもそも、グリーン投資がCSRとどこまで関わるかというのも疑問です。どちらかというとIR色が強いかな。こういう傾向があるからこそ、CSR報告書から統合報告に流れるのだろうし、IRの中にCSR報告が吸収されていくとなるのかも。

CSR関係者から聞く、「CSR報告書発行企業数は頭打ち」なのも、その影響もあるのかも。財務情報以外は、全部CSRみたいな所があるから、うまく区切りができたといえば、それもそうなのですが、難しいところです。

本書はどちらかというと、僕みたいなCSRを支援するや、責任投資・ESG投資・PRI関係の人にオススメ。CSRでも環境分野は特に奥が深い(範囲が広い)から、ちゃんと体系立てて、一度勉強せなアカンなぁ。

グリーン投資戦略ハンドブック

本書の目的は、低炭素なグローバル経済へ移行する際に核心となる最先端の環境テクノロジーについて、主要な特色、リスク、また投資見通しを検討し、併せて世界を代表する専門家の見解を示すことにある。

本書は、全体を3部に分けている。第1部では、すでに確立している優れた低炭素技術とサービスを扱う。第2部では、投資家が利用できる投資技術や投資商品について検討する。第3部では、規制や政治的な見通し、また環境関連商品やサービスに既に資金を投じている機関投資家と代表的企業をケーススタディとして取り上げている。

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