ダイバーシティ経営企業
先日、経産省より『平成26年度「ダイバーシティ経営企業100選」』が発表されたのでシェアします。以下がコンテンツページです。
ダイバーシティ経営とは、多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営のこと。ダイバーシティは、これからの日本企業が競争力を高めていくために、必要かつ有効な戦略とされています。
そして今年の受賞企業は52社。ちなみに3年間の事業で来年はないみたい?です。
ダイバーシティ経営の効果
ダイバーシティ経営は、社員の多様性を高めること自体が目的ではありません。また、福利厚生や CSR(企業の社会的責任)の観点のみを直接的な目的とするものでもありません。経営戦略を実現するうえで不可欠な多様な人材を確保し、そうした多様な人材が意欲的に仕事に取り組める職場風土や働き方の仕組みを整備することを通じて、適材適所を実現し、その能力を最大限発揮させることにより「経営上の成果」につなげることを目的としています。(「平成26年 ダイバーシティ経営企業100選・ベストプラクティス集」より)
上記がダイバーシティ経営の効果だそうです。僕が気になるのは「福利厚生でもCSRでもない」と言い切っている点。僕もダイバーシティの考え方がCSRそのものだとは思わないものの、ことさら競争戦略である点ばかり強調されるのは、違和感がありますね。
この時の競争戦略というのは、いわゆる組織性のことでありケイパビリティ領域のことだと思われます。例えば、CSVとはまったくことなるアプローチです。CSVは極端な話、マイケルポーター氏のポジショニング戦略ですからね。
そして資料では4つの経営効果が期待できると。その4つとは、「プロダクト・イノベーション」、「プロセス・イノベーション」、「外的評価の向上」、「職場内の効果」です。パッと見、ダイバーシティじゃない人事戦略でも十分対応できる経営効果とか言わないで下さい。不謹慎ですよ!
ただ、多様な視点がビジネスに必要なのは至極当然のこと。「三人寄れば文殊の知恵」のロジックです。多分。
ダイバーシティ・ベストプラクティス集
約100社の事例がまとまっています。2015年(平成26年度版)のまとめPDFはなんと40MB・・・。スマートフォンでは見きれないと思うので、PCやタブレットで確認することを強くオススメします。
しかし、まぁ、ここまで情報をまとめたものですね。めちゃめちゃ情報量があるので、御社でも必ず役に立つ情報があるでしょう。
でも、やっぱりここで紹介されている(受賞している)企業は、他のCSRランキングでもよく見る企業名が多い印象です。やはりダイバーシティに理解のある企業はCSR全体の理解度も高いのかもしれませんね。
今年、来年でダイバーシティを進めていこうという企業はぜひ参考にしてみてください。詳しい情報は「ダイバーシティ経営100選|経済産業省」のサイトも合わせご確認ください。
まとめ
ダイバーシティ経営。直接的な事業活動ではないものの、ある意味「本業領域でCSR」に近いのでしょうね。
この「ダイバーシティ経営企業100選」の発表と同時に発表された「なでしこ銘柄」の企業も注目です。「女性活躍推進企業のインデックス、東証・経産省「なでしこ銘柄」(2015)」という記事にまとめていますので、一緒に読んでいただけるとより精度の高い情報収集となると思います。
経産省もこんなにがんばっているんだし、御社も今年からダイバーシティにレッツトライ!しましょう。
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