女性のちからを引き出す

国の後押しもあり、CSR文脈でも昨年あたりからフィーバー気味の領域「女性活用(女性の活躍支援)」。

今回の読書メモは、「なぜ、女性が活躍する組織は強いのか」(麓幸子、日経BP)です。

本書で一番感じたのは、結局トップが本気で重要性を理解し、推進しないとダメってことですね。あとは、事例がBtoC企業が多かったので、少ないと思われるBtoB企業の事例が知りたかったっす。

やっぱり、というと怒られそうですが、女性活用の文脈が強過ぎて、類書と言っていることが変わらないのと、“女性万歳”すぎて、女性活用による負の側面が語られていないのが気になりました。

極論、女性だろうが男性だろうが、優秀なヤツは優秀だし、使えないヤツは使えないんです。これ、キレイごとではなく現実的な話です。本当は、女性だけの話ではなく、男性も障害を持っている人も外国の方も、みんなが働きやすく、みんなが成果を出せる環境づくりが重要なんだなと。

ダイバーシティをまず女性から、と言っている時点で、視点がダイバーシティではないのです。女性だけピックアップする、という話ではなく、従業員全体を見て、戦略的な人材活用が重要というのは間違いないようです。

女性活用はCSR文脈で語られること多いですが、純粋な人事戦略として考えたほうが組織改革が進みそうな気もしました。CSR担当者はもちろんのこと、大手企業の人事、新規事業、経営企画などの方にオススメかと思います。

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収録企業/日本IBM、資生堂、第一生命保険、大和証券グループ、三菱東京UFJ銀行 高島屋、パナソニック、アクセンチュア、東京海上日動火災保険、JTBグループ、イオングループ、サントリーホールディングス、花王、日立製作所、NTTドコモ、JR東日本、 日産自動車、東芝、味の素