幸福度ってなんだろう?
今回は、タイトル通り「ステークホルダー・エンゲージメントと幸福度の関係性」について。
最近、ステークホルダー・エンゲージメントというワードの中で、重要な指標となるが「幸福感」ではないかと考えています。
企業の思惑でステークホルダーがどうこうという時代はもう終わりなのかな。
いくつかの幸福感に関するデータ・調査を見ながら、考えをまとめてみます。
幸福度調査
ロンドン(CNN) 経済協力開発機構(OECD)が生活の満足度やワークライフバランス、所得などの指標に基づいて毎年発表している先進諸国の幸福度ランキングで、オーストラリアが4年連続の首位となった。OECDがこのほど発表した今年のランキングによると、2位はノルウェー、3位はスウェーデン。日本は36カ国中、20位だった。
OECDの幸福度番付 オーストラリア首位、日本20位
毎年色々なメディアで取り上げられているOECDの幸福度調査。日本は真ん中よりちょい下。微妙なポジション(笑)
よりよい暮らし指標を利用する日本人が最も心配しているのは安全な生活で、オーストラリア人は仕事と生活のバランスを求め、南米の人々はよりよい教育を得ようと努力し、デンマーク人と南アフリカ人はただ幸福になることを願っている。
幸福になるための最優先事項は「健康で、幸福で、賢い」こと-よりよい暮らし指標2014発表
ということだそうです。企業が従業員に提供するものって給料なのですが、一般生活者の声を聞き、それに応える、ということも重要なのかもしれませんね。
ステークホルダーと幸福感
たとえばグーグルには、従業員向けのユニークな「ボーナス」プランがある。誰でも自分以外の従業員を150ドルのボーナス獲得者として推薦できるというもので、そのための資金をプールしている。グーグルの平均給与からいって、150ドルのボーナスは少額だ。だがこの制度の特徴――ボーナスを自分が欲しがるのではなく、他の従業員に与えること――は、心理的に大きな見返りをもたらすことができる。
幸福は、実はお金で買える――富豪バフェットに学ぶ「幸せなお金の使い方」
他者のためにお金を使うことは、顧客にも影響を及ぼす。ある遊園地は、入園者が乗り物に乗っている時の写真を本人に売ろうとしていたが、なかなか買ってもらえずにいた。12.95ドルの定価で買ってくれたのは全乗客の1%にも満たない。そこで研究者らは、もっと賢い売り方を試みた。乗客は任意の値段(0ドルを含む)で写真を買うことができ、その金額の半分がチャリティーに寄付されると伝えたのだ。すると、写真を買えばお土産になると同時に、他者への投資にもなる。この選択肢が与えられた後、乗客の4.5%が写真を購入し、1人が平均で5ドル以上を支払った。その結果、同社の乗客1人当たりの利益は4倍に増大した。
幸福は、実はお金で買える――富豪バフェットに学ぶ「幸せなお金の使い方」
Googleの取組みは、まさにCSRにおけるステークホルダー・エンゲージメントの例であり、乗客当たりの利益向上の話は、コーズマーケティング的なものですよね。
これらを日本でできるかというとなかなか難しい気もします。ただし、CSRで最も重要な概念の一つであるステークホルダーを見た時に、その人の幸福感を重視するという視点は、注目に値することなのだと考えています。
CSRに関する消費者調査
米市場調査会社のニールセンが実施した「企業の社会的責任(CSR)に関するグローバル調査」の結果によると、ベトナムにおけるCSRへの関心の高さは、東南アジアで2位、世界で3位だった。
調査対象となったベトナム人消費者のうち73%が、「そのブランドが社会・環境活動に積極的に取り組んでいるか、購入前にパッケージを確認する」と回答している。東南アジア諸国でこの回答割合が最も大きかったのはフィリピンの82%。以下、◇タイ69%、◇インドネシア63%、◇マレーシア56%、◇シンガポール48%と続いた。世界平均は52%だった。
また、「社会・環境活動に積極的な企業の製品・サービスを更に購入したい」と回答した割合でもベトナムは73%となり、東南アジアで2位、世界で3位だった。東南アジアではフィリピンが79%でトップ。以下、◇タイ71%、◇インドネシア65%、◇マレーシア57%、◇シンガポール48%の順だった。世界平均は55%となっている。
企業の社会的責任に対する消費者の関心度、越は世界3位
ちょっと、幸福論と離れますが、消費者意識調査の話です。
消費者も重要なステークホルダーであることは、言うまでもありません。で、ごく普通の話ですが、納得した買い物ができれば、精神的な満足度が上がります。そしてこの満足度向上が幸福感にもつながってきます。
このステークホルダーのについて、もっと色々なアプローチをしてもいいかなぁと、思ったり思わなかったり。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
幸福感をテーマに、右往左往した本記事。すみません(笑)
CSRとは何かを突き詰めて、ステークホルダーを中心に見てみると、この幸福感ってめっちゃ重要なテーマなのかなと感じています。
CSR活動で幸福感を!なんて、どこのCSR関連フレームワークでもないと思うのですが、そんなの作れたら面白いなぁ、と。
あなたの会社のCSR活動は、関わる人たちに幸福感をもたらす活動となっていますか?
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