チョコレートの裏側の真実って?
先日、「チョコレート産業の裏側、なぜカカオ農家は豊かになれないのか」というCNNの記事を読んで思う所があるのでメモ。
チョコレートとダイヤモンドの生産現場はCSRどころではない、という話は方々で聞いた事があります。児童労働や劣悪な労働環境であると。
そうはいっても、日本も含めて、世界のNGOが色々アクションをしているので、ここ数年でちょっとは変わったと信じたいのですが…。
今、CNNでこういうニュースが出るということは、そこまで改善できているということではないようですね。
フェアトレードの現代的な文脈と似ている
チョコレート産業は、全世界1100億ドル規模の産業であるにもかかわらず、カカオ農家の多くは貧困状態にある。正確な数字を測るのは難しいが、西アフリカに位置するコートジボワール共和国では、およそ80万人にも及ぶ児童が、カカオ産業に従事していると言われ、要因はすべて貧困によるものだ。
チョコレート産業の裏側、なぜカカオ農家は豊かになれないのか
これって、フェアトレードの話につながりますよね。「社会貢献は時に倫理という宗教となることがわかる本「フェアトレードのおかしな真実」」という書評でも書かせていただいたとおり、「このコーヒーで、アフリカの貧しい人を救えます」はほぼ間違いです。
先進国側では色々なコミュニケーションや情報開示事情があるのはわかりますが、現地に入り込んでいない限り、本当の“現実”はわかりません。
早い話が“搾取”です。これは食材だけではなく、アパレルの製造でもよくある話。最近は改善に動いていると聞くものの、現実的に、すべてが早急に解決するとは思えません。
「誠心誠意のCSRコミュニケーション事例!ミニストップ「フェアトレード認証バナナが消えます」」でも書きましたが、自分たちの利益を考え方、大なり小なり、搾取したほうが楽ですからね。この市場原理は逆らえません。
では、どうしたらよいか。最終的には、消費者だと僕は思います。
CSRだソーシャルだといっても、消費者がひたすら安いものを求めるのであれば、企業はニーズに答える必要があります。
僕らが、現状を理解し、配慮した“本物”の商品を選び続けるしか、現状の対策はなさそうです。
もちろん、企業努力は当然として、という前提はありますが。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
僕は、途上国の現場に即行けるわけではないので、一次情報はほとんど持っていません。
ただ、方々の情報を確認する限り、世界は意外に不条理だということはわかっています。
今後どういう買い物をすれば、世界の幸せの総和が大きくなるのか。
まずは「知ること」から始めて、世界の現実らしいことを一人ひとりが把握することからはじまるのかもしれませんね。
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