日経新聞のコーズマーケティング事例

「読むことは、社会貢献の入り口でもある。」というキャッチフレーズでおなじみ(?)の日本経済新聞(以下、日経新聞)の社会貢献プロジェクト「Read Action」。

今年の2月に紹介記事を書いたのですが、その後、どうなったか気になっていたので、色々をサイトを物色してみました。

定期モノにもコーズマーケ事例?日経新聞のCSR・コーズマーケティング「Read Action」

どういう社会貢献アクションかというと、日経新聞を新規購読契約1件につき、1000円を3団体ある提携NPOに寄付する、というもの。ちなみに寄付先は購読者が選べます。

新聞業界でもトップクラスでCoolな新聞メディアの日経新聞なので、さぞや実績が出てるのではなかろうかと思い探ってみると……。

日経新聞|支援結果報告

第一期(2012年11月1日〜2013年3月31日):56,900円
※1件あたりの寄附額は、当サイトでお申し込みになると1,000円、他の購読申し込み受付からの場合は購読謝礼品同等額となっております。
日経新聞|支援結果報告

むむむ! 5万円代ですか…。注意書きによれば、このサイトから申し込まないと1,000円にならないとのこと。でも、天下の日経新聞がこんなもん?

公式サイトから申込みをすると「購読謝礼品同等額」が寄付になるそうな。っていくらですか?自宅では新聞取ってないので”謝礼品”の相場がわかりません…。

仮に、謝礼品が100均タオル(100円)だったとしても、このサイト以外最大新規申込み569件(半年間で)。このサイトからの申込みって、もしかしたら数件だけなのかも…?

コーズマーケティングとして考えれば、完全に失敗してしまった事例です。残念。先進的な新聞メディアの取組みだったのに。

導線はどうやら、「日経4946」という日経の情報サイトのトップページのローテーションバナーかららしいが…?

今後はコーズマーケティングとして、社会貢献意識の高い人に新規購読を促すというよりは、日経新聞の社会貢献活動として継続的にしていくということでしょうか。

企業のCSR活動や社会貢献活動は、企業活動である以上、結果を出すべきだと、僕は思います。社会的なインパクトを考えれば、新聞の広告枠の小さい枠を、月1団体とかでNPO支援したほうが、本業で社会貢献になりそうな気もします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

コーズマーケティングをしたけど失敗した! って企業は結構あるのかもしれませんね。

日本人の社会貢献意識はかなり高いレベルにあるという記事を先日書きましたが、

マーケター必見! 全世代で69%いる“社会貢献消費”を願う人々とは
92%の人々が感じる社会貢献意識とその問題点とは – Yahoo!ニュース

だからといって、自社商品・サービスの購買につながるかというと、なかなか難しいものですね。

他の新聞メディアの方は、日経新聞の活動を参考にしながらも、新しい社会貢献の道を開拓していただきたいです。

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