カンヌライオンズ2013
6月は、何の季節ですか?梅雨?結婚?ノンノン。それはそうなんだけど、ソーシャルグッドな「カンヌの季節」なのです!
先日、「カンヌライオン2013 感想&記事まとめ」を読み、んー、今年もソーシャルグッド(社会貢献全般)、社会派広告、CSR広告が多かったのかなと思ったら、どうやらそうみたいで、カンヌライオンズ2012もでしたが、どこらへんがソーシャルグッドな感じだったのか振り返ってみましょう。
カンヌライオンズとは、世界にある数々の広告・コミュニケーション関連のアワードやフェスティバル。
その中でも世界最大級の規模を誇るのが「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」、通称カンヌライオンズなのです。
ちなみに、僕はCSRにおけるコミュニケーション領域が専門ですが、いわゆる広告クリエイティブのすべてに精通しているわけでないのであしからず。
▶CANNES LIONS(英語)
ソーシャルグッド全盛期
米国で公民権運動真っ盛りの中、アフリカンアメリカンを広告に起用し、以降一貫して白人とアフリカンアメリカンを「ユナイト」するアプローチをとったり、子供たちと社会の関わりを育んだり、直近ではインドとパキスタンという紛争当事国をベンダーで繋げる“Small World Machine”など…ブランドは世の中を良くする意識を持つべきだ、とおっしゃっていた。いきなり“Social Good”出た!って感じでした。
こういった「善行」はそれとなくすべきなのか、主張すべきことなのか…地域の文化的な要因もあり、とても難しい問い。最終的には商品を買ってもらう為の高度な偽善にも見えかねないからです。個人的には前者の考えが強いけど、セミナー終了時のスタンディングオベーションの嵐を見る限り、世界の多くの国では後者なんだろうと思いました。
(カンヌライオン2013 感想&記事まとめより)
コカコーラのセミナーだったらしいのですが、ソーシャルグッド全開だった様子。コカコーラはデジタルマーケティングにおいて、CSRや社会貢献的コンテンツを前面に出しています。
▶事例:コカコーラのCSRコンテンツが“メディア化”しとる!CSRコンテンツの未来考察
社会性が高いコンテンツは、コンテンツ自体の価値が高いです。商品やサービスに価値がないというわけではありません。
個人にとって“だけ”いいものより、みんなにとっていいことのほうが、多くの人の共感を呼べるのは、当たり前だと感じています。
社会派広告の台頭と浸透
カンヌと言えばアワードな訳ですが、5冠王に輝いた“DUMB WAY TO DIE”を始め、“Social Good”が幅をきかせていましたし、多くの部門のショートリストで“Social Good”が目立っていたように思います。ソーシャルネットワークで世界中の人々が繋がって監視が厳しくなる中、ブランドも広告業界もプライオリティのトップに「誠実さ」を置かざるを得ない状況です
一方で“Social Good”な作品が世界中から多数エントリーされたお陰で、23.7億円という史上最大のアワードエントリー料収入を記録しつつも、その内幾らかが社会の役に立つ為に使われるという話が聞こえてこない、という空疎さが気になります。
(カンヌライオン2013 感想&記事まとめより)
ふむふむ。マジか。そうだったんすか。
日本でも、CSRは黙ってやるものではなく、どんどん発信する方向には来ています。
CSR活動も、ウェブを中心にコンテンツ化が進んでいます。
爆発的に増えるかというとそうでもないと思いますが、この流れは、コンテンツマーケティングの亜種として、今後も続いていくのでしょうね。
CSRコンテンツ事例
▶CSとCSR活動を並列で語る!ドクターシーラボのCSRコンテンツ「おもてなCi」
▶YahooがCSRでまた仕掛けた!クリックで世界を変えにいく「Links for Good」
DUMB WAY TO DIE
今回、5冠に輝いたムービー。オーストラリアのある鉄道会社の安全を訴える動画。
キャッチーな音楽ですが、絵はエグいっす。でも本当に、「そんなことしたら死んじゃうよ!」って強いメッセージを感じます。東京でもメトロのマナー啓発広告がありますが、インパクトが比べ物になりませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回紹介しきれなかった、部門でも様々なソーシャルグッドなクリエイティブがありました。世界最大級の広告賞でこういった動きがあるというのは、興味深いですよね。
2014年のカンヌライオンズでは、ソーシャルグッドなヤツがどこまででてくるのか。CSR・社会貢献レイヤーの方は注目してみて下さい。