コカコーラのCSRコンテンツ

今回ご紹介するのは、コカコーラのCSRコンテンツの話し。

CSRコンテンツとは言いますが、
コーポレートサイトなんですけど。
coca-cola Journeyってタイトルがついてます。

コカコーラの先進的なスタイルは、
ウェブにおけるCSRコンテンツをどこへ導くのか。

僕が気になった点をいくつか挙げてみます。

CSRコンテンツ

コーポレートサイトのウェブマガジン化。

それにはコンテンツが必要ですよね。
しかし「コカコーラってうまいよ!」とは基本的に言っていません。
環境活動のレポートやオピニオンなどの記事が並びます。

日本企業のコーポレートサイトでも、
定期的な活動レポートなどが更新されたりします。

そこはコカコーラ。
コンテンツパートナー(外部ライター)もいて、
自分たちだけの意見に終止しないところが素晴らしいですね。

特にCSRコンテンツは、第三者意見などはほんとに少ない。
悪く言えば、偽装だってできるんですから。

より多面的なCSRコンテンツの提供は、
日本ではCSR系企業ブログがありますね。
それでも日本では数十社だけですが。

このコーポレートサイトのウェブマガジン化は、
コンテンツマーケティングの未来の形なのかもしれませんね。

CSRコンテンツはアクセスが基本ほとんどないので、
マガジン形式は、単純にアクセスの伸びが期待できますし。

参照:[2012年版]企業の社会貢献・CSRブログまとめ

Rebuild Communities After Hurricane

Coca-Cola Volunteers Help Rebuild Communities After Hurricane Sandy

こういう、ボランティアの活動報告も、動画で共有。
再生回数すくなっ!

まぁ、まずは公開することが肝心ですよね…。

コカコーラのTシャツこそ来てるけど、
ここでも宣伝は皆無です。

ちなみに、コカコーラには、
CSO(チーフ・サスティナビリティ・オフィサー)がいるとか。

CSR・社会貢献担当役員のことですね。
日本企業で、CEOやCOOはいても、
CSOという役職はほとんどないですからねぇ。

コンテンツのベクトル

特に、興味深いのが、コンテンツの内容。

メインメニューの、
ストーリー、オピニオン、ブランド、ビデオ、ブログ
という5つのコンテンツのすべてに社会貢献に関する内容が。

ストーリーというコンテンツにCSRに関する情報があるのはもちろん、
一番すごいのは、ブログのコンテンツページ。

「Our Partners」というサイドカラムには、
名立たるNGOの名前が!

企業のコーポレートサイトにNGOのコンテンツが載るなんて、
誰が予想したでしょうか。

世界のデジタル・マーケティングを牽引する企業の、
そのクリエイティブなアクションに驚嘆するばかりです。

日本コカコーラのウェブサイトもそういう方向性がありますが、
本家ほどのコンテンツの幅はありませんね。今の所。

参照:日本コカコーラ

追記

新グローバルサイト「Coca-Cola Journey」が伝える、リーディングカンパニーの在り姿

コカ・コーラは世界に対して楽観的であり、国境を越えた対話に貢献できる。これから数多くの問題に携わる中で、同社が牽引していると信じるブランド、マーケティング、イノベーション、持続可能性、アントレプレナーシップ、貿易などの分野にフォーカスするとしている。
(コカコーラ・Ashley Brown氏)

この姿勢もいいですよね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

僕は何百社と企業のウェブサイトを見てきましたが、
CSR・社会貢献のコンテンツを含めて、
ここまで徹底したコンテンツマーケティングを見たのは初めてです。

CSRコミュニケーションにおいても、
今後は活動報告だけでなく、よりアクセスを稼げるよう、
読み物(コンテンツ)を提供していく方向になるのかもしれません。

だって、活動報告的な従来のCSRコンテンツって、
読んでも面白くないし、更新頻度低いし絶対アクセス稼げないもん。
それで、コミュニケーションっていうんだから笑っちゃうねって所です。

ブログ、Twitter、Facebookなど、
ソーシャルメディアと呼ばれるツールが日本でも普及した昨今。

ステークホルダーをより巻き込むCSR関連コンテンツはどうなるのか。

日本企業は、自分たちの言いたい事だけど言う“宣伝”のままか。
それとも、ステークホルダーを“読者”とした、
コミュニケーションの時代が来るのか。

その証人になるのは、あなたです。

coca-cola Journey