CSR企業ランキング2023
本日3月3日発売となった雑誌『週刊東洋経済 2025年3/8号』で最新版CSR企業ランキングが発表されたので共有します。
「CSR企業ランキング」とは、東洋経済新報社が2007年から行っている「CSR企業調査」のデータを元に財務・非財務の両面を評価した、国内最大規模のサステナビリティ(CSR/ESG/SDGs含む)評価企業ランキングです。
この東洋経済CSRランキングの調査元データは、研究者や一部のESG評価機関/データプロバイダなどで活用されているようです。もちろん、私もこれらのデータを元に企業研究をしています。雑誌では300位までの評価ポイントと順位が載ってますので詳細を確認したい方はそちらでどうぞ。50位までは以下のページで掲載されています。
・2025年版「CSR企業ランキング」トップ50(2025/3/3発表)
CSR企業ランキング2025・トップ30
1. 富士通(昨年順位:17位)
2. JT(2)
3. デンソー(13)
4. NTTドコモ(5)
4. キヤノン(11)
6. 日本電信電話(3)
7. 富士フイルムHD(6)
8. 三井物産(1)
9. 村田製作所(21)
10. 中外製薬(18)
11. NEC(6)
12. 積水ハウス(9)
13. 旭化成(26)
14. NTTデータグループ(4)
15. 大和ハウス工業(10)
16. ダイキン工業(15)
16. 東レ(25)
18. アイシン(22)
19. KDDI(8)
19. 住友商事(23)
21. 伊藤忠商事(19)
22. 信越化学工業(20)
23. セイコーエプソン(14)
24. サントリーHD(12)
25. 三菱商事(49)
26. NTT東日本(33)
27. 花王(15)
28. ヤマハ発動機(35)
29. 第一三共(29)
30. 豊田通商(28)
CSR企業ランキング2024・トップ30
1.三井物産(昨年順位:6位)
2.JT(10)
3.日本電信電話(2)
4.NTTデータグループ(9)
5.NTTドコモ(4)
6.富士フイルムHD(1)
6.NEC(14)
8.KDDI(8)
9.積水ハウス(5)
10.大和ハウス工業(15)
11.キヤノン(11)
12.サントリーHD(20)
13.デンソー(12)
14.セイコーエプソン(18)
15.花王(7)
15.ダイキン工業(13)
17.富士通(23)
18.中外製薬(3)
19.伊藤忠商事(26)
20.信越化学工業(27)
21.村田製作所(17)
22.アイシン(30)
23.住友商事(42)
24.コマツ(16)
25.東レ(22)
26.旭化成(25)
27.東京エレクトロン(29)
28.豊田通商(45)
29.クボタ(21)
29.第一三共(37)
参考:過去CSR企業ランキング詳細
・東洋経済CSR企業ランキング2024
・東洋経済CSR企業ランキング2023
・東洋経済CSR企業ランキング2022
・東洋経済CSR企業ランキング2021
・東洋経済CSR企業ランキング2020
・東洋経済CSR企業ランキング2019
・東洋経済CSR企業ランキング2018
・東洋経済CSR企業ランキング2017
・東洋経済CSR企業ランキング2016
・東洋経済CSR企業ランキング2015
※「東洋経済オンライン」の該当ページに飛びます※
総評
今年も大激戦だったようですが、1位は富士通でした。2位は昨年に引き続きJT、3位はデンソー。富士通とデンソーは10位以下からのトップ3入賞でした。100位以下からランクアップしたトップ100企業は「ANA HD(124位→44位)」「川崎汽船(101位→58位)」「京セラ(114位→65位)」「レゾナックHD(116位→68位)」「日本航空(246位→88位)」「双日(283位→90位)」などです。
昨年のランキング紹介記事でもコメントしましたが、昔ながらの上位常連企業(大手上場企業)が減っている印象です。シェルパ・アンド・カンパニー社のESG情報開示支援クラウド「SmartESG」などのサービスが、東洋経済CSR調査の回答と連動しているという話を聞いたことがありますが、こういう外部のデータ管理サービスとの連携が増えると、また大手の回答が増えるとかはあるかもしれません。
最近のESG企業評価では、投資家サイドが本気でAIによる調査・分析をし始めていますし、まさに日進月歩の速さで精度が高まっていると専門家の話も聞きます。去年から「AIフレンドリーなサステナビリティ情報開示をしましょう」と色々なセミナー等でお話させていただいていますが、AIでできる情報の分析や管理の進化スピードは早く、有価証券報告書などのテキストと数字が主体でフォーマットが決まっているものはかなりの精度でデータを集められるそうで、1年後には誰でも簡単に統合報告書やサステナビリティサイトでも分析できるようになるかもしれません。
そうなると、AIによるESG情報の収集・分析は、本当に新しいステージに入ったと感じています。とはいえ、それらは公開情報があっての話であって、調査票対応の東洋経済CSR調査の膨大なデータは非公開情報も一部含まれるため、まだまだデータとしての優位性はあります。このあたりの展開は眼が離せません。来年のランキングや動向や、ESG情報分析のAI活用などにも注目しましょう。
まとめ
サステナビリティ関連のランキングやアワードは、見ている方も回答している企業側も色々思うところがあるでしょう。弊社も「サステナビリティサイト・アワード」を毎年やっていまして、毎年、ランキングに入った企業からも入らなかった企業からもお問い合わせや質問をいただきます。そこでも色々と思うことがあるとお聞きします。
本質的には、ランキングの順位に一喜一憂するのではなく、反省すべき点は反省しより高みをめざしてPDCAをまわしていくことに注力すべきです。大変なことも多いですが今年もみんなでがんばりましょう!
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