日経SDGs経営ランキング

日経SDGs経営調査結果が発表

先週、国内サステナビリティ企業評価2トップのひとつ「日経SDGs経営調査」が発表されましたのでシェアします。

>>人的資本経営進む 企業「方針定め実施」6割超 本社調査 多様性や学び直し重視

「SDGs経営調査」は毎年実施しており今年が5回目。事業を通じてSDGsに貢献し、企業価値の向上につなげる取り組みを「SDGs経営」と定義。「SDGs戦略・経済価値」「環境価値」「社会価値」「ガバナンス」の4つの視点で評価。国内の上場企業と非上場大手企業を対象とし899社(うち上場企業830社)が回答、としています。

というわけで早速格付けを紹介します!

「SDGs経営」総合ランキング(50音順)

日経SDGs経営ランキング

■日経SDGs経営大賞
日経SDGs経営大賞:ソフトバンク
SDGs戦略・経済価値賞:みずほフィナンシャルグループ
社会価値賞:TOPPANホールディングス
環境価値賞:NTT

■星5(最上位グループ)
アサヒグループホールディングス、イオン、NTT、キリンホールディングス、資生堂、ソフトバンク、みずほフィナンシャルグループ、リコー

■星4.5
アシックス、伊藤忠商事、エーザイ、SCSK、NEC、NTTデータグループ、オムロン、花王、KDDI、コニカミノルタ、コマツ、サントリーホールディングス、清水建設、J・フロントリテイリング、住友林業、セイコーエプソン、積水化学工業、積水ハウス、第一三共、第一生命ホールディングス、ダイキン工業、大東建託、大日本印刷、大和証券グループ本社、大和ハウス工業、帝人、DMG森精機、デンソー、東急不動産ホールディングス、TOPPANホールディングス、日清食品ホールディングス、日本生命保険、日本たばこ産業、野村総合研究所、野村不動産ホールディングス、野村ホールディングス、日立製作所、ファンケル、富士フイルムホールディングス、ブリヂストン、三井住友トラストホールディングス、三井住友フィナンシャルグループ、三井物産、三菱商事、三菱UFJフィナンシャル・グループ、村田製作所、ユニ・チャーム、ライオン、LIXIL

出所:日本経済新聞『人的資本経営進む 企業「方針定め実施」6割超』(2023/11/22)

参考:2022年SDGs経営調査

■偏差値70以上
アサヒグループホールディングス/オムロン/キリンホールディングス/資生堂/ソフトバンク/SOMPOホールディングス/三菱UFJフィナンシャル・グループ/リコー

■偏差値65以上70未満
アイシン/イオン/伊藤忠商事/エーザイ/NEC/NTT/NTTデータ/荏原/MS&ADインシュアランスグループホールディングス/花王/KDDI/コニカミノルタ/コマツ/サントリーホールディングス/島津製作所/J・フロントリテイリング/住友林業/セイコーエプソン/積水化学工業/積水ハウス/セブン&アイ・ホールディングス/第一生命ホールディングス/ダイキン工業/大日本印刷/大和証券グループ本社/大和ハウス工業/帝人/デンソー/東京海上ホールディングス/TOTO/豊田合成/日清食品ホールディングス/日本たばこ産業/野村不動産ホールディングス/野村ホールディングス/日立製作所/富士通/富士フイルムホールディングス/みずほフィナンシャルグループ/三井住友フィナンシャルグループ/三井物産/三菱ケミカルグループ/明治ホールディングス/ヤマハ/ユニ・チャーム/LIXIL
出典:日経「第4回SDGs経営調査」

参考:2021年SDGs経営調査

■偏差値70以上
アサヒグループホールディングス、キリンホールディングス、コニカミノルタ、セイコーエプソン、積水ハウス、ソフトバンク、三菱UFJフィナンシャル・グループ、リコー

■偏差値65以上70未満
アシックス、味の素、アズビル、アンリツ、イオン、出光興産、伊藤忠商事、エーザイ、NEC、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、オムロン、花王、KDDI、コマツ、サントリーホールディングス、資生堂、島津製作所、清水建設、J・フロントリテイリング、セブン&アイ・ホールディングス、SOMPOホールディングス、第一三共、第一生命ホールディングス、ダイキン工業、大日本印刷、大和ハウス工業、帝人、東京海上ホールディングス、TOTO、凸版印刷、豊田合成、日清食品ホールディングス、日本たばこ産業、野村不動産ホールディングス、日立製作所、富士通、富士フイルムホールディングス、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、明治ホールディングス、ユニ・チャーム、LIXIL
出典:日経「第3回SDGs経営調査」

ランキングを見ての感想

回答企業数が頭打ちしましたね。昨年調査回答企業数が「886社(うち上場企業824社)」で今年は「899社(うち上場企業830社)」ですから、横ばいですね。新規回答が数十社増えて、回答を取りやめた企業が数十社とかそんな感じなのでしょうか。サステナビリティ情報開示に積極的と思われる、統合報告書発行企業社数が約1,000社と考えると、約900社の回答ということでここからも急激に回答企業数が伸びることは、現状ではなそうですね。

国内ESG評価の東洋経済CSR調査の回答社数は約1,700社(開示情報のみから評価した企業含む)ですので、もう少し伸びると思いますが、回答するインセンティブがないからでしょうか。どうなんでしょう。企業の担当の方からは色々な話をお聞きしますがここでは書きません!

参考として、2021年・2022年の上位企業を記載しました。で、この3年間のランキングの顔ぶれを見ると、半分以上は上位固定であるのがわかります。アンケート形式の調査の場合は、ある程度開示の“コツ”があって、またそもそも網羅的な推進活動ができている前提が必要なため、ジャイアントキリングが起きることは基本的にありません。PRだけがうまく、よくビジネス系メディアでESG活動が取り上げられる企業でもここにはなかなか登場できません。(だって活動はほとんどしてないですから)

で、これまた私がよく質問を受けるのですが、「日経SDGs経営調査は回答した方がいいですか?」というものです。上場企業の経営層は日経新聞を読んでいる人が多いのか、経営層からなんでウチは回答していないのか、来年は回答してなんとか上位に入れ!なんてミッションが落ちてくる企業が多いこと…。担当者の皆様お疲れ様です。私は、気持ち的には皆さんの味方ですよ。どこかでお会いできたら慰め合いましょう。

で、そういう質問がある場合は「対応リソースがあれば回答しましょう」です。対応リソースがないのであればどうにもならないので、未回答でいくしかありません。別に関係者でもないので、過度に勧めることもないですし、絶対に回答してはならないと言うこともありません。一応、国内のESG総合評価は、東洋経済新報社とここの2つしかないので、国内対応ではこの2つに焦点を絞るのはアリだと考えています。

まとめ

いつも通りの顔ぶれといえばいつも通りでした。サステナビリティ評価って財務みたいに1年で大逆転ということがなく、何年も地道にがんばった企業が上位にくるという仕組みになっています。例えば、2023年の最上位グループ企業は、2022年にはもう2番手グループにいたりします。まぁ、つまりは頑張りましょうということですね。来年は御社も上位グループ入りを目指しましょう!

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