CSR企業ランキングの総集編

さて、今年もやってきました、日本で唯一にして最大級のボリュームをもつ、当ブログの人気記事「CSRランキングまとめ」です。

今年も色々な企業の方とお話させていただきましたが、大手企業さんの担当者は大いに気にしているのがこのCSRランキングです。

インデックスとか、ランキングはCSR活動の集大成というか、明確な評価として分かりやすいものの一つですからね。僕もチーム組んで、大学の教授とかが入らない、「現場から見たCSRランキング」とか勝手に作ってみようかな…。

それはさておき、特に注意書きがない限り、ご紹介するCSRランキングは2013年版のものとなっております。

昨年のまとめは「CSR担当者必見!CSRランキング・アワード19選[2012年版]」です。

追記:2015年3月
CSR企業評価の決定版「東洋経済CSR企業ランキング」(2015)

CSR企業ランキングのまとめ

総合系

CSR総合ランキング
東洋経済のCSRランキング。日本で一番有名なヤツで、なおかつ詳細データを集めているランキング。1位トヨタ自動車、2位冨士フィルムホールディングス、3位NTTドコモ。

東洋経済は素晴らしい調査をしており、CSR関連ランキングとして、「部門別ランキング」、「業種別ランキング」、「高成長ランキング」、「有給休暇」、「社会貢献」、「女性部長」、「育休取得」という切り口でもランキングを作っています。素晴らしいっすね。

COOL IT: エネルギー・気候変動 IT企業トップランキング
環境系NGOであるgreenpeaceのランキング。今回は、総合同率1位がグーグル(米)とシスコ(米)、以下3位エリクソン(スウェーデン)、4位富士通(日)、同率5位スプリント(米)、ウィプロ(印)、HP(米)となり、6社が対象となっている日本企業は富士通以下それぞれ、10位ソフトバンク、17位NTT、19位NEC、同率20位東芝、日立というランキングみたいです。

環境ブランド調査
日経BPのCSRランキング。1位サントリー、2位トヨタ自動車、3位キリンビール。上位の企業はいつも通りだったようです。継続している、という点は素晴らしいと思います。

▶総合企業ランキング「NICES(ナイセス)」
日経の総合企業ランキング。1位セブン&アイ・ホールディングス、2位トヨタ自動車、3位日産自動車。CSR関連の審査項目もあるので、ご紹介。詳しくは先日書いた記事「社会貢献・CSR的総合企業ランキング「NICES(ナイセス)2013」」でご確認下さい。

企業フィランソロピー大賞
日本フィランソロピー協会のアワード。大賞はリコーでした。

「働きがいのある会社」ランキング
1位グーグル、2位日本マイクロソフト、3位Plan・Do・See。大手企業だけではなく、中小企業のランキングもあります。従業員満足度を高めるのもCSRの大事なアクションですよね。

CSRコミュニケーション系

企業サイト評価ランキング
日本ブランド戦略研究所のランキング。CSRコンテンツのサイト・ランキングは、1位トヨタ自動車、2位サントリー、3位ホンダ。さすが、サントリーのウェブにおけるCSRコミュニケーションは各種ランキングでもトップの成績ですね。

全上場企業ホームページ充実度ランキング
日興IRのランキング。CSRに関する傾向では、1位ソフトバンク、2位NTTドコモ、3位日本電気。「コーポレートガバナンスおよびCSRに関する評価項目の評点ポイントが高い企業においても、同様に総合ランキングにおいても上位にランクインする傾向が見られます。」とのこと。

レポート表紙デザインアワード
エコホットラインのCSR表紙デザインアワード。アワードというか実質ランキングですね。いわゆる一般の方の投票で決まるので、クリエイティブなものは上位になかったります。1位前田建設工業、2位京阪電気鉄道、3位三洋化成工業。

環境コミュニケーション大賞
主催は環境省。3つの部門に分かれていて、東芝(2部門)、来ハトメ工業の2社が大賞でした。

海外のランキング

GLOBAL100
世界で最も持続可能性のある企業100社のランキング。(Global 100 Most Sustainable Corporations in the World)。毎年、ダボスで開催される世界経済フォーラム(通称:ダボス会議)で発表されています。

1位ノボ・ノルディスク(デンマーク)、2位ナチュラ・コスメティコス(ブラジル)、3位スタットオイル(ノルウェー)。日本企業で上位にランクインしたのは、21位トヨタ自動車、28位日立化成工業、35位三菱重工業。

▶World’s Most Ethical
アメリカのシンクタンクの企業ランキング「世界で最も倫理的な企業ランキング」。

「企業倫理と法令順守に関する取り組み」、「レピュテーション、リ-ダ-シップ、イノベーション」、「CSR関連活動(企業の責任ある活動・市民活動)」、「企業統治」、「倫理的企業風土」という5つの評価軸で優れた企業を選定、発表しているそうです。

他に海外で有名なのが「World’s Most Admired Companies」、「Newsweek Green Rankings」、「CorporateRegister」、「East Asia 30」あたりでしょうかね。

今年のCSR関連ランキング記事

今年のCSR関連ランキング記事をまとめます。上記で、紹介していないCSR関連ランキング(CSR系インデックス)もありますので、ご興味があれば参考にしてみて下さい。

従業員視点のCSRランキング? 「働きがいのある会社ランキング2013」
CSR格付け・CSRランキングは、健全なCSR活動を阻害しているかも
有名CSR格付け「DJSI(ダウ・ジョーンズ・サスティナビリティ・インデックス)」の模範解答の3つのポイント

アメリカの総合CSRランキング!「世界でもっとも尊敬される企業ランキング2013」
社会貢献・CSR的総合企業ランキング「NICES(ナイセス)2013」
全上場企業のCSRコンテンツを調べたランキング「ホームページ充実度ランキング調査2013」

ジャガーが大賞!NPO主宰のCSRアワード「The Responsible Business Awards2013」
グリーン系CSR世界ランキング「グリーン・ブランド・ランキング2013」
やっぱりアノ企業がトップだった!CSRサイトランキング「Eco Site Survey 2013」
ランキング入りは環境活動が重要?東洋経済2013「CSR総合ランキング・トップ700」
CO2を減らすことだけじゃない?消費者意識調査「環境対策注力イメージ企業ランキング」

以前のランキング

今年は実施していないけど、過去何回も実施されているCSRランキングもあります。更新がストップしているのは残念ですが、仕方ないですね。

残念なのことですが、「サスティナビリティ」が大事という人たちが、サスティナブルな存在ではないというのはなんとも皮肉なようでもあります。ぜひ、来年にでも復活することを切に願っております。

・CSRランキング(NPO宇宙船地球号)
・市民が選ぶCANPAN CSR大賞(CANPAN)
・環境goo大賞(goo)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

拙著『この数字で世界経済のことが10倍わかる–経済のモノサシと社会のモノサシ』でも、CSRランキングを取り上げましたが、もはやCSRという企業活動は企業価値を計るのに必須となっているようです。

また、今回紹介できないCSR関連ランキングやCSR関連インデックスもまだまだあるでしょう。見つけ次第、追記していこうと思います。

ぜひ、紹介できていないものがありましたら、【お問合せ】よりご連絡いただけると、僕が泣いて喜びます。

まー、CSRにおいては、他社と比較した「相対的評価」より、自分たちの信念を貫く「絶対的評価」の方が価値があると思ってますので、あくまで参考程度にしておいてもらえるとよいかなと思う次第でござりまする。