「女性部長が多い会社」ランキング
先週末、東洋経済より「最新!「女性部長が多い会社」ランキング 1位富士通、2位NEC、比率やその変化にも着目」が発表されましたのでシェアします。
どの企業も個人も、女性管理職における登用・割合(比率)は悩みばかりだと思います。各種CSR企業ランキングでも、人的リソースについての情報開示が求められる場面も多くなってきています。
ワークライフバランス関連を含めた、「労働慣行と人権」はCSRのホット・トピックスなだけに、対応をしないという選択肢はありません。まずは、他社がどんな状況なのかを知ることから始めましょう。
女性部長が多い会社ランキング
女性“部長数”ランキング・トップ10
1位、富士通
2位、NEC
3位、日本電信電話
4位、東芝
5位、日立製作所
6位、千葉銀行
7位、ファイザー
8位、三菱UFJフィナンシャル・グループ
9位、三井住友フィナンシャルグループ
10位、日産自動車
女性“部長比率”ランキング・トップ10
1位、トレンダーズ
2位、ニチイ学館
3位、システム・テクノロジー・アイ
4位、パソナグループ
5位、メック
6位、日本マクドナルドホールディングス
7位、日本ライトン
7位、アインファーマシーズ
9位、ファンケル
10位、ハウス オブ ローゼ
10位、三陽百貨店
(最新!「女性部長が多い会社」ランキング 1位富士通、2位NEC、比率やその変化にも着目)
雑感
『依然、「女性部長ゼロ」という会社も多く、今回の集計では、対象1000社のうち611社が「ゼロ」だった。』ということです。記事にもある通り、女性が少ない業界・業種は特に女性管理職問題って対応が難しいよね、と。
力仕事などの体力勝負が多い職種などは、そもそも女性従業員が少ない。だから2020年に30%の女性管理職というのは99%不可能な業種・業界って絶対あるよね。
ダイバーシティ関連部署ができたからといって、急に管理職が増えるわけでもなし。現実には人事部が増えれば、長期的には改善にリソースをさけると思う。人事部門の人数と、女性管理職数が将来比例したりして。どうやって計測するかわかりませんが。
あと、東洋経済ではCSRとROEとの関係性(事例)として「ROEが高い企業ほど女性活用が進んでいる」みたいなデータもまとめていた気がします。
仮に「CSRとROEは折り合いがつけられるのか」みたいな命題が成り立つとしても、そこに意味があるのかはよくわかりません…。
女性管理職の国際比較
国際比較は『女性管理職の割合、アメリカやフランスに比べて日本は…?』という記事が詳しいです。
2011年の全就業者に占める女性の比率はアメリカの46.9%、フランスの47.5%に比べ、日本は42.2%とそれほど大きく変わりませんが、企業の課長以上や管理的公務員を指す『管理的職業従事者』に占める女性比率は、アメリカ43.1%、フランス39.4%に比べて日本は11.1%とかなり低いことが分かります。
記事では、その原因は「能力が足りない」、「在籍年数が足りない」、「なる前に退職する」という3点が大きな理由だとしています。在籍年数が少なくても能力が足りてれば管理職にすればいいのに(本人の希望があることが前提ですが)。原因から推測するに、結論、人事制度が女性管理職増加に適していない、ということでしょうか。
CSR部門は女性管理職の数字は扱うでしょうが、現場はダイバーシティ推進か人事でしょう。統合思考じゃないけど、企業のCSR的な活動は、ますます部門連携が求められているとも言えますね。
まとめ
女性も男性も障がい者も外国人も皆が働きやすく、業績にも貢献できるような適材適所の人事制度を目標に作っていきましょう。
そうじゃないと、外部からのヘッドハンティングで5年後に何となく形にするでは、本末転倒。今回の女性部長ランキング(女性管理職ランキング)を見て、あなたはどう思いましたか?
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