2015年のソーシャルデザイン/ソーシャルグッド
2015年のソーシャルデザイン/ソーシャルグッド界隈は、どんな動きがあるのでしょうか。
ソーシャルグッドとは、“社会を良くすること”そのものであり、世代を問わず肯定される普遍的価値でもあります。社会変化によって、モノやコトの価値観が大きく変わることが珍しくない昨今ですが、ソーシャルグッドは人間が存在し続ければ、必ず存在しうる概念なのです。
ソーシャルデザインとは、その意味・定義はあまり明確ではありません。日本では「ソーシャルビジネス」みたいに、社会の課題・問題を解決する仕組み作りといったソーシャルデザインの定義をする企業・団体・人が多いように思います。ですので、マーケティング的な要素が強いのかな、と。
というわけで、2014年を振り返りながら、2015年のトレンドをまとめました。
ソーシャルデザイン事情
『2014年人気事例 Best10 〔ソーシャルグッド×PR編〕』をみると、企業では、バーガーキング・ルーマニアTV・Nar Mobile(アゼルバイジャン・携帯キャリア)の事例がピックアップされています。他は有名なNGOの取組みです。
これらの事例をみると、NPO/NGOの活動もソーシャルグッドと呼ばれるようですね。ソーシャルデザインも主体が企業であるとは限らないようです。
もともと、バイラル(バズる)するソーシャル系コミュニケーションは大手NGOの十八番。インターネットがこれだけ普及した現在において、企業のコミュニケーションが負けてしまっています。CSR活動を含め、社会的インパクトのあることやっている企業もあるのにもったいと感じます。
ソーシャルデザインとは何かという定義・意味をまとめた以下の記事も参考までにどうぞ。
■ベネトンのソーシャルグッド! ソーシャルデザインで暴力撤廃を
■ソーシャルグッドなソーシャルデザインで企業CSRコミュニケーションは変われるのか?
■改めて注目されるソーシャルグッドのカタチ? 「ソーシャルデザイン」とは
ソーシャルグッド5つのトレンド
1、ワンフォーワンのマーケティングが拡大する
2、環境に良い”洗い方”の普及
3、リサイクル製品の拡大
4、食品廃棄物をなくす
5、セレンディピティから得られる利益の拡大
公益性、社会性は当たり前の時代へ。2015年、ソーシャルグッド5つのトレンド
記事では上記の5つが、今後のトレンドになるとまとめています。
上記の項目は、CSR・ソーシャルグッド・ソーシャルデザイン、などなど様々なカテゴライズがされる領域でありますが、マイケルポーター氏が指摘するように、NPOと企業の境目がなくなるがごとく、融和していく方向なのでしょうね。
企業の倫理的側面の、例えば、CSR調達活動などはソーシャルデザインとは呼ばれないと思いますが、組織としてはどちらが重要とかではなく、CSR担当者も様々な部署と連携し、CSRを進めて行く必要がより出てきたとも言えるかもしれません。
まとめ
色々なソーシャルデザインの事例をみると、まさにCSV的であり、マーケティングとかソーシャルビジネスに近いものを感じます。
CSRというとものすごく範囲が広くなかなかとらえどころがない側面がありますが、活動として目立つのは間違いなくこの領域で、注目が集まるのは当然と言えば当然かもしれません。
ちなみに、先週末発売で、僕も特集「CSVでソーシャルグッド 社会と共に成長する企業」に寄稿した『宣伝会議2015年3月号』では、キリン・トヨタマーケティング・アメリカンエキスプレス・ファーストリテイリング・ユニリーバが、ソーシャルグッド事例としてインタビュー記事としてありました。
ソーシャルグッドやソーシャルデザインといった領域が2015年はより注目されそうです。というわけで、宣伝会議2015年3月号ぜひご購入下さい。買っていただけると、僕が泣いて喜びます。ステマじゃないよ、寄稿者だもん。僕の記事は、まさにマーケティングにソーシャルグッドを組み込み、社会的インパクトを出しましょうよ、というものになっています。