日経のCSRランキング
トヨタ、NTTドコモ、日産は、名実共にCSR推進企業と言えるでしょう。
昨日、日本経済新聞社は総合企業ランキング「NICES」の2014年版を発表しましたのでシェアします。
色々な視点でみると、結構興味深いことがわかりました。昨年のデータ等は以下の記事を参考にどうぞ。
■社会貢献・CSR的総合企業ランキング「NICES」(2013)
「NICES(ナイセス)」とは
これは本家の言葉で解説を。
総合企業ランキング「NICES(ナイセス)」とは、企業の様々なステークホルダーにとっての「優れた企業」像を探るために、日本経済新聞社・日本経済新聞デジタルメディア・日経リサーチが共同開発した企業評価システムです。「投資家(Investor)」「消費者・取引先(Consumer&Business Partner)」「従業員(Employee)」「社会(Society)」という4つのステークホルダーの頭文字に日経のNを付けて命名しました。企業へのアンケート結果と公開財務データを基に、ステークホルダーの観点からの4つの実績評価と、将来性評価としての「潜在力」の合計5つの視点から企業を分析してランキングを作成し、新聞紙面で発表しています。
総合企業ランキング「NICES(ナイセス)」報告書
今年は、2014年7月に調査し、上場企業主要1033社をピックアップ(有効回答538社)となっているそうです。
総合企業ランキング「NICES 2014」
1位(2) トヨタ自動車
2位(1) セブン&アイ・ホールディングス
3位(4) NTTドコモ
4位(18)キヤノン
5位(5) 東レ
5位(3) 日産自動車
7位(6) ホンダ
8位(9) ダイキン工業
9位(15)NTT
10位(22)三菱商事
※かっこ内は去年の順位
投資家、消費者・取引先、従業員、社会、潜在力という5つのカテゴリ—の合計得点でランキングされているとのこと。このランキングでも、女性活躍推進を始めとする人材活用が優れた企業が上位にきているみたいです。
ステークホルダーの評価という意味では、広義のCSRランキングと言えるでしょう。今回トヨタは、「働きやすさ・成長性」の評価が高く、初の総合トップになったそうです。
日経新聞電子版では、有料記事ですがトップ300まで掲載されていました。で、総合トップ100社を「社会」カテゴリ—の得点で並び変えると、
「社会」カテゴリ—ランキング
1位、伊藤忠商事(200点)
2位、三菱商事(197点)
3位、イオン(193点)
4位、トヨタ自動車(192点)
5位、武田薬品工業(185点)
6位、丸紅(184点)
7位、コマツ(181点)
7位、豊田通商(181点)
9位、ホンダ(180点)
10位、NTTドコモ(179点)
伊藤忠商事が、なんと200満点で1位。すげー。僕ちゃちゃっとまとめたので、どこか抜けていたらすみません。
総合100位以下は100点台前半が多いのかな。個人的にファンの良品計画が100点以下なのは残念でした。
東洋経済
ちなみに、東洋経済の2014年発表のCSR企業ランキングは、
1位、NTTドコモ
2位、富士フィルムホールディングス
3位、日産自動車
4位、キャノン
5位、トヨタ自動車
6位、ブリヂストン
7位、JT
8位、富士ゼロックス
9位、アイシン精機
10位、東芝
最新「CSR総合ランキング」トップ700
となっており、3つのランキングトップ10に入る、トヨタとNTTドコモは、名実共にCSR推進企業と言えるのかもしれませんね。次点でNICES社会カテゴリ—で11位、加えて他のにランクインしている日産自動車ですかね。
そういや、少し前に「日経ビジネス・CSRベスト社」みたいなランキングをしていたと思うのですが、あれってなくなってしまったんですかね?終わったとすれば、日本でのCSR総合ランキングらしいものは、東洋経済だけとなるのかな?
まとめ
企業評価ランキングにおける、CSR項目の重要性を改めて認識しました。
世界的な企業評価(ブランドランキングなどを含む)でも、CSR関連項目に入ることも多いようで、ランク順位が企業担当者のKPIになるような企業は、なんとかがんばって全社的なCSR推進をしていただければと思います。
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