CSRランキング・CSRインデックス

日本は世界のCSRランキング・CSRインデックスで生きていけるのか。

今回は、タイトル通りのCSRランキング・CSRインデックスの紹介です。今回紹介するのは、「環境経営度調査」と「GLOBAL100」。

最近は、日本語でCSRランキング・CSRインデックスの話題も出てくるようになりましたが、実際の日本企業の動向はどうなの?という話です。CSRランキングの良い悪いで企業価値の全てが決まるわけではありませんが、かなり多くの判断ができるのも事実。

2つのCSR指標を見る事で、色々な視点が学べるかもしれません。

CSRランキング・CSRインデックス

環境経営度調査

第17回「環境経営度調査」の企業ランキングが発表され、製造業では東芝が2年連続で首位になりました。スコアも500点満点中、前回調査を3ポイント上回る490点でした。中でも、独自の環境指標を導入した「環境経営推進体制」と、環境配慮製品を幅広く展開している「製品対策」の2指標で最高点を取りました。2位にはエコカーで世界市場をリードするトヨタ自動車が前回7位から、3位には海外で廃棄物の再利用を拡大しているパナソニックが同6位からそれぞれ浮上しました。上位10社中9社は前回同様、電機・精密機器と自動車・自動車部品の大手企業が占めました。
「環境経営度調査」報告書・集計表データ・ベンチマークレポート・評価サービス

基本、日経の調査の詳細は有料なのですが、しっかりとしたCSR関連調査を継続的にしているのですごいですね。先日書いた人気記事「社会貢献・CSR的総合企業ランキング「NICES(ナイセス)2013」」も日経の調査です。たしか。

で、環境経営という視点ですが、現場では、ちょっと下火になってきた印象。環境活動は成果が目に見えないので、実感がわかりにくいのです。ですので、ブラック企業対策など「人」にフォーカスしたCSR経営の方が今後主流になるかとは思います。

GLOBAL 100

世界の主要企業約3600社を対象に環境面・社会面・ガバナンス面などCSRへの取り組みを分析し、企業の持続可能性を評価している。今年も公表された「GLOBAL 100」には、日本企業が4社ランクインしている。2012年に引き続き、日本の住宅メーカーとして唯一選出された大和ハウス工業<1925>で、100社中23位であった。そして63位にはエーザイが、93位にリコー、95位にNECがそれぞれランキングされている。中でもリコーは、2005年に本評価が開始されて以降、9年連続で選出されている数少ない企業の一つとなっている。
世界で最も持続可能な100社、日本企業からの選出は激減

カナダの出版社コーポレートナイツ社やブルームバーグ社等が選定する「世界で最も持続可能な100社」、通称「GLOBAL 100」。2005年に発足し、毎年世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)にあわせて公表されるこのプロジェクト。

今年の発表では、日本企業のランクインが減ったとか。引用記事では、実態が伴わないCSRコミュニケーションのみが先行した企業が落ちている可能性があるとしていますが、僕も同感。

当たり前の話ですが、実践がすべて。CSR活動の質が低い企業は、世界のCSRランキングやCSRインデックスに残ることは今後もないでしょうね。

まとめ

今、とあるCSR研究会で新しいCSRランキングの指標を作ろうという話が出ています。指標、いわゆるインデックスは、コンセプトがあり、指標項目があってのことですので、誰もが納得するものになるとは限りません。

僕が重要だと思うのは、様々な指標を設けることです。様々なCSRランキングが存在することで、比較が生まれ相対評価ができるようになります。そうなれば、「あのランキングでも、このランキングでも上位の企業はすばらしい」となると思うのです。

CSRも企業経営も結局相対評価。「自分たちは他社より優れているのか?」という判断しかできません。絶対的な基準。これが今のCSR経営において必要なことかもと思った、今日この頃です。

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