CSRのボトルネックを確認しよう!

CSR活動におけるボトルネック(問題点)とは何か。

実はわかっていない(気付いていない)担当者の方って多いんですよね。実際。

CSR活動をまったくしていないわけではない。でも結果もでないし、なかなか社内に浸透しないし…。

そう言う場合、僕がコンサルティングさせてもらうのは、「リソースの分散における結果の取りこぼし」を疑います。何でもやればいいってもんじゃないし。というか、“何かCSR的な活動”を新規でする事自体が正解から離れる原因にも。

まぁ、そのあたりは、また別の記事でまとめるとして、今回は「3大ダメダメパターン」をご紹介します。どの企業も一つはあてはまっている可能性が高い問題です。

ちなみに、CSR部関連の動きそのものに関する課題については以下の記事を参考にして下さい。

CSR部署名? CSR部・CSR推進部・CSR委員会・CSR室で呼び名が多いのはどれ?
“社会貢献・CSR担当者”という専門職は、そもそも存在するのか?
CSRの課題・問題点を総ざらい!課題解決のための8のアイディア

CSR推進を妨げる3つのパターン

1、CSRの定義が曖昧で、嫌になっちゃうパターン

あるある。

CSR担当Aさん「CSRが社内に浸透しないんです!」
僕「なるほど。で、御社ではCSRをどう定義して、従業員に伝えているのですか?」
CSR担当Aさん「CSRは企業の社会的責任といって、社会貢献が…」
僕「でも、その定義だと従業員のメリットないですよね?正論過ぎるというか。」
CSR担当Aさん「でも、従業員だけではなく、経営として…」
僕「なるほど、そもそも“浸透させる”仕組みがないってことですね?」

みたいな会話があったりなかったり…。

担当者の方は、ご自分でCSRを理解しているつもりなのでしょうが、全従業員がそもそもCSRとは何かを理解していなければ、浸透はしませんよね?

この「自社におけるCSRの定義」がかなり重要なんです。CSRはとても広い範囲の概念です。

人に理解してもらうには、その人にわかりやすく伝えるのは当たり前なのに、CSRに関しては、そういう工夫がほとんどないんですよねぇ。

2、社長が1人でがんばっちゃうパターン

あるある。

中小企業(社員数人〜30人くらい?)の場合、専門部署というよりは、社長がテンション上がって「CSRやるぞー!」みたいになるけど、結局無茶振りで、対してCSRが進まないことが多々あるようです。あっ、大企業でも同じか。

「社長にやれと言われたのですが、何をしてよいかわからなくて…」そんなご相談を何度かいただいたことがあります。

このトップ(および役員)と従業員の意識差は、かなりやっかいなCSRの問題でもあります。

温度差というギャップもそうだし、イメージしているCSRの概念が、そもそもトップと担当者で違うなんてことも多いです。フォーカスするポイントが違うんですよね。

それでは、企業としてCSR推進は困難を極めます。まずは、社長をなだめることから始めましょう(笑)

3、CSR担当者が単独でがんばっちゃうパターン

あるある。

一概に担当者が悪いとは言えませんが、熱心なリーダーだけが盛り上がっているだけで、実は企業全体としては全然盛り上がっていないというのも、よくある話。

CSR部には、他社が行うCSRの勉強会みたいなものに自腹参加したり、僕が時々やるようなセミナーにいらっしゃったり、勉強熱心な人がいるものです。

とても行動的で素晴らしいのですが、第三者からすると「この人、部内で浮いてないかな?大丈夫かな?」と思ったりもします。

チームで動く以上、少なからず足並みを揃える必要はあるでしょう。

また、CSRのリーダーが、他社のCSR担当者向けにセミナー講師をしたりする人たちだったりすると、余計面倒ですね。日本に10人くらいいらっしゃいます。

本当は他社より、自社のCSRなんとかしろよと僕は思うのですが、野暮なので直接指摘はしません。

頑張ることは素晴らしいことです。でも、動き回る前に、フォーカスすべきポイントをまとめることも大切だと思いますよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

この1〜3のCSRの問題点って、CSR元年と呼ばれる2003年から10年たっても変わらない課題なのかな。どうなんでしょうか。

担当者の方がいう、自社のCSRにおける課題は、大抵本質的な課題ではなく「風邪をこじらせちゃったけど薬飲めば大丈夫ですよね?」みたいな対処療法だったります。

特定条件下でなければ、上記1〜3の問題は「やらないことリストを作る」みたいので、案外解決したりするものです。フォーカスするというか。優先順位を整理するとか。

それでも、課題の本質が見えないなら、僕にCSRコンサルティング(アドバイス)の発注して下さい!!

とそれはさておき、どこかのタイミングで第三者に相談するのは、今後のムダを省くためにも必要だとは思いますけどね。終わり。