CSR百貨店

百貨店のコーズマーケティング事例

あなたのアイディアが地域福祉に。

こんなテーマを掲げ今年から活動をしている「募金百貨店プロジェクト」。

企業等にとって本業にメリットのある寄附つき商品・企画を一同に集約し、赤い羽根共同募金が募金の百貨店になろうというプロジェクトです。顧客に負担はなく、企業は販促と社会貢献に繋がり、それが地域福祉課題解決のための財源となるという、3 者のWIN&WIN&WINの関係の構築を目指しているそうです。

山口県の複数社による、合同コーズマーケティング・プロジェクトです。最大売上2倍!?という話もあり盛り上がっているようですよ。

ちょっとそのあたりのようすをまとめてみます。

地域活性化のコーズマーケティング

地場スーパーの丸久(防府市)は7月、対象飲料を売ると1本につき2円を寄付する取り組みを始めた。3カ月間で経営する全83店で約20万本を販売。10月下旬、県共同募金会に約40万円を贈った。田中康男社長は「お客の社会貢献への関心は高く予想の2倍売れた。今後は飲料以外のメーカーの協力を得て取り組みを続けたい」と話す。
(赤い羽根募金に寄付で売上増)

ほえー、予想の2倍ですか。寄付金額のインパクトは小さいですが、売上が二倍ってハンパないっすね。

取り組みは、弁当1個につき10円▽家賃の1%▽名刺1枚につき1円▽サッカーの観客数に連動して―など。プロジェクト名の「百貨店」の通り、多様な業種、規模の企業が参加できるのが特徴だ。山口県内では、参加を交渉中の企業も70社に上るという。

募金百貨店プロジェクトは追随の動きが出て、福岡、兵庫、香川など10県の共同募金会がすでに採用。中国地方でも島根が12年11月に始めて現在19社が参加し、鳥取も「前向きに検討している」状況という。発案者の山口県共同募金会の久津摩和弘さん(33)は「将来的には地域の福祉を支える大きな柱になってほしい」と期待している。
(赤い羽根募金に寄付で売上増)

画一的なキャンペーンではなく、自分たちでキャンペーン内容を決められるっていいですね。

どうしても、複数社が参加するコーズマーケティング・プログラムだとルールが決まっていて、参加しにくい業種の企業もいると思うんです。そういう企業でも参加できるのはいいですね。

しかし、山口県のプログラムでは現在70社に交渉中とのこと。これが100社とかいったら、日本最大級のコーズマーケティング・プログラムになるんじゃないですかね?どうなのでしょうか?

僕は大賛成です。商品も売れて、企業のイメージアップもできて、地域福祉も潤う。みんな大好きな「三方よし」じゃないですか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

結局さ、CSRだ社会貢献だっていっても、継続できるプログラムって、こういう売上に直結するものですよね。

もちろん、最近大人気の優勝セールも、純米酒も、メニューも、不当表示という詐欺が堂々に行われているので、ピーター・ドラッカーのCSR観「知りながら害をなすな」みたいな基本的な企業倫理を実行するのは、企業経営において前提として、です。

コーズマーケティングについては「今年のまとめ!CSR・コーズマーケティングの事例・記事12選」という記事でも事例をいくつかまとめているので、新規事業や御社のプロモーションで一度検討してみてください。経団連によれば、コーズマーケティングについて調査したら、全体の3割は検討中か実施中という大人気のマーケティングなんですよ。

顧客も、自社も、地域社会もハッピーになれるマーケティング・プログラム。ご参考までにどうぞ。

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