中小企業のCSR
わけあって、中小企業のCSRを調べるために、インターネットの宇宙をさまよっていた僕です。
そういえば、さいたま市が自治体としては珍しい、ユニークなCSRに関する取組みをしているのをふと思い出し、探した所ありました。
さいたま市発行の「CSRチェックリスト(PDF)」です。
この冊子でさいたま市は、CSRを「企業が、自らの事業活動の維持拡大を図りつつ、社会的健全性を両立させた経営の実践」と定義してます。
非常に、現場的な解釈で、わかりやすいですよね。
もちろん、チェックリストだけでなく、CSRの本質を探る解説などもあり、現場としては「待ってました!」的な冊子なのかなと思います。
中小企業のCSR
CSRですごく重要なと思うのは、地域社会などから「必要とされる企業になること」かなと。環境活動をしようが何をCSRとしてもいいんだけど、社会に必要とされない企業はCSRを果たせていないと言えるのかもしれない。
餓鬼と飽和による食糧廃棄の社会問題があるけど、均衡を求めることだけがCSRだとは思わない。それも大切だけど、その先に「必要とされる企業になること」がなければ、それは慈善活動の域をでず、儲かるCSRにはつながらないのかもしれない。そんなことを読んで思いました。
よくできてるわ、このCSR読本。さすが、われら泉先生が関わっただけある。あのカウボーイハットを受け入れたさいたま市も心が広いね。(内輪ネタです)
本冊子を読み進めることで、日ごろからの取り組みが、実は「CSR」につながっていることに気づくとともに、さらなる経営の高度化に向けて取り組むべき目標を明らかにし、具体的な行動に結びつけることが可能となっています。
(CSRチェックリスト(PDF))
具体的なことは、マジで重要です。この冊子の良い所は、随所に示される「現場での再現性」にあると思ってます。
つまり、従来のCSR関連書籍で提示されるCSRは、詩的というか、ポエムなんです。理想なんです。詩は美しく理想を語り、あたかも目指すべきは桃源郷かのように、表現されます。
CSRは、特に、中小企業のCSRはそんな甘い世界の話ではないのです。現場で活かせてこそのCSR。その考え方や考慮すべきポイントがよくまとまっているのです。
ついでにいうと、一番最初にすべきCSRって、「CSRを定義すること」だと思ってます。漠然とした概念だからこそ、自分たちの言葉に置き換える必要があるのかなと。
まとめ
中小企業と大企業のCSRの質は異なってもいいのではないか。これはみんなそう思っているんです。
でも、じゃあ、その差は何なのかというと、ほとんどの人は答えられない。では、その差とは一体なんなのか。答え合わせは、ぜひ冊子にてどうぞ。
中小企業だけでなく、大企業のCSR関係者にも読んでいただきたいです。これが無料で閲覧できるなんて信じられん。
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