CSR的なサプライチェーン管理
CSR調達やCSRにおけるサプライチェーンの話は、小難しいし、範囲が膨大過ぎて対応したくないというCSR関係者の方もいるかと思いますが、それではダメです。
大手企業となると、サプライヤーに対して、CSR関連のチェックリストを提出させたり、工場などの場合は現地視察チェックがあったり、「CSR活動なんてめんどくさくてやってられねぇよ!」という企業でも、ビジネスのために仕方なく対応しているという企業も多いかと思います。
というわけで、今回は、CSRセルフチェックリストの参考になりそうなネタをいくつかピックアップしました。
すでに、サプライヤーへのCSR関連のチェックリスト提出を義務化している企業は、ブラッシュアップのネタとして。今準備している、という企業にはその参考情報としてごらんいただければ幸いです。
CSRセルフチェックシート
他社のCSRってどうやってチェックしろっちゅうねん、とお困りのあなた。いい物あります(笑)以下のものを参考にどうぞ。
・企業行動規範対応チェックシート|東京商工会議所
・CSRチェックシート【平成22年4月改訂|JAPIA
・CSRチェックリスト 中小企業のためのCSR読本|さいたま市
・CSRチェックシート|キャノン
どれもセルフチェックリストとして完璧というわけではなく、企業のCSRチェックリストとして参考になるかと思いピックアップしました。
グローバルコンパクトやISO26000などもありますが、チェックリストとなると概論過ぎて現実的ではない気もします。というわけで、投げやりで恐縮ですが、参考にされば幸いです。
CSR調達
CSR調達ってヤツで、CSRを推進する企業はCSRを推進してない無法者とは取引しませんよ!ということなのでしょうか。完全にイメージですが。
企業は「製品に対する責任」を持つのは当然で、完成した製品だけではなく、その製造プロセスにおいても責任を追う必要があります。
めちゃくちゃクールでエクセレントな商品でも、環境負荷がめちゃ高いとか、人権を無視した開発とか、労働環境さいあくぅ〜な製造工程があると、それも企業の責任とされるようになっています。そりゃそうだ。
もちろん、ラストワンマイルというが購買者に納品されるまでが商品とサービスです。分かりやすく言えば、このサプライチェーンの流れと責任の所在を「家に帰るまでが遠足です理論」とでもしておきましょうか。遠足が終わっても、家に帰るまでが遠足というくくりなので、小心者の皆様は、道草せずに家に帰るわけです。
誘惑に負けて駄菓子屋やコンビニに寄り道したら「お尻ペンペンの刑」です。大人の世界では、お尻だけではすまない罰則があるんですけどね。ふふふっ。
ただ、このサプライチェーン・マネジメントの難しい所は「他社・他人」を管理することです。孫請けの労働環境なんて知らんがな、と言いたい気持ちはわかりますが、そうはいきません。不買や株価暴落するのは、自社なんですからね。
そういうビジネスの背景あるため、ハイコンテクストなCSRを相手に“わかりやすく”課す(ローコンテクストにする)「CSRチェックシート」が登場したというお話。
CSR調達ができていると、例えば、BtoB企業のCSR報告書で言えば、「ウチはリスク管理できてまっせ。取引相手としていいでしょ?CSRを無視する無法者企業ちゃいまっせ?」的なアピールもできます。
ちょっと、例えが微妙ですが、そんなイメージで間違いないっス。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
CSRとサプライチェーンの話って、メーカー系のCSR報告書では目にするのですが、IT系でも何でも考え方としては、重要な要素でございます。僕ももっと勉強したいところです。
コンプライアンスやガバナンスも関わる部分なのでインパクトが広範囲な所がいやらしいですね。解説だけで本が一冊書けるくらいなので、ここでは割愛します。
CSRチェックシートを使って、自社をチェックするもよし、取引先をチェックするもよし。本当は誰かに言われる前に自社の社会性を高めればいんでしょうけど、そうもいかないのがビジネス社会。色々使えると思いますので、CSR関係者の方は各チェックシートを参考にしてみて下さい。
お前に言われなくても、ウチの「サプライヤー用CSRチェックシートは最強やで!」という企業の方。
クールですね、ご苦労様です。元も子もない言い方で恐縮ですが、一方的に押し付けても労働慣行とか違反を隠す場合も多いらしいので、気をつけて下さい。
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