老荘思想とCSR
老荘思想から、CSRの意味を再確認しよう。
今ですね、とある出版社さんの原稿を執筆中でして、
テーマが「老荘思想とCSR」なんです。
というわけで、テキトーにしか知らなかった、
老荘思想についてしっかり復習したので、
当ブログにもメモを残しておきます。
しかも書評紹介するのがマンガ(笑)
Amazonでいくつか老荘思想に関する書籍を購入したのですが、
この本「マンガ 老荘の思想」が良くできてるんですよ。
老荘思想に根ざすCSR的な事
老荘思想
まずは、老荘思想とは何かという話から。
老荘思想の名著「老子(道徳経)」は、
聖書の次に世界中で翻訳されている“智慧の書”とも言われてます。
論語と並び、生きること、そして、
ビジネスの本質を語るこの中国の古典は本当に学びが多いです。
老荘思想の中心概念は「無為自然」です。
無為自然とは、「自然の摂理には逆らわずあるがままに生きよ」という考え方。
論語や「老子」「荘子」などを読めばわかるのですが、
現代でも使われていることわざがかなり多く出てきます。
「これ聞いた事ある!」というフレーズがいくつもあります。
マンガなのでスラスラ読めます。
哲学という文化的背景
企業の環境活動の原点を改めて考えるにもいいかもしれません。
老荘思想には「万物はつながっている」という基本概念があり、
自然を大切にしないと国も何かも滅んじゃうよ〜、みたいな一節もあります。
老荘思想から学ぶのは、そういった“つながり”という存在だったりします。
論語のように、人としての行動規範を記したというよりは、
よりマクロな視点で自然物理学みたいな哲学を語っています。
ちなみに、
CSRに関する実務に知識をすぐ活かしたいのであれば、
「論語」や、「論語と算盤」のほうがわかりやすいでしょう。
老荘思想はかなりマクロな哲学が多いので、
ゆっくり時間をかけて学ぶとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
論語、老子、荘子を読み込まないで、
企業哲学を語るようなCSRコンサルタントはいないですよね?
そんなヤツは「井の中の蛙」ですわ。
(実際ほとんどの人は読んだ事ないと思いますが、
井の中の蛙も「荘子」が原典とされています)
日本の文化的背景を知るにも、良い古典です。
文化というコンテクストを理解しているかどうかで、
ビジネスパーソンとしての発言の深みが違います。
ぜひ、マンガからCSRの礎となる文化的基礎を学んで見て下さい!
関連記事
・CSR経営はいかにしてあるべきか? 「超訳・論語」から学ぶ4つの思考
・CSRの理念はここから始まった?企業理念の礎を作る「超訳・般若心経」
・これぞCSRのバイブル!利潤と道徳を調和させる「論語と算盤」