経営活動と環境配慮行動を統合した戦略的な対応
先日、環境省より、「環境にやさしい企業行動調査」が発表されましたので、メモと要点のまとめを。
ざっくり要点をまとめると、
調査結果によると、環境課題に対応する上で重視する事項については、
「経営活動と環境配慮行動を統合した戦略的な対応」が約6割を占めており、
環境経営を戦略的に推し進めようとする意識が広がっている。
って感じです。
以下で詳しく解説させていただきます。
環境にやさしい企業行動調査2013
調査対象は、
東京、大阪及び名古屋証券取引所1部及び2部上場企業(2,364社)
従業員500人以上の非上場企業及び事業所(4,326社)
合計(6,690社)
だそうで。ちなみに、有効回答数は2,794社(41.8%)だってさ。
以下の割合は、いずれも有効回答が得られた企業に占める割合です。
この手のアンケートは書くほうは面倒だと聞いたことありますが、
この時代に「答えない」という選択をするのもなかなかのものだと、
裏側をイメージしてしまいますよね…。
環境配慮の取組実施状況
環境に配慮した取組と企業活動における位置付けについては、「社会的責任」と回答した企業が全体の80.0%(昨年度81.9%)を占めており、例年高い割合となっています。また、環境課題に対応する上で重視する事項については、「経営活動と環境配慮行動を統合した戦略的な対応」が62.6%なっており、環境経営を戦略的に推し進めようという意識が広がっていることがうかがえます。
この数字の読み方は難しい。「CSRだから、しょうがなくやってる」企業もいくつもあるんだろうなぁ。
環境マネジメントシステムの認証について
ISO14001等の認証取得状況については、一部事業所での認証も含めて「認証を取得した」と回答した企業の割合が61.7%となっており、昨年度(62.5%)とほぼ同じ割合となっています。ISO14001等を認証取得した企業において、取得したことによる具体的な効果については、「社員の環境への意識の向上」が90.6%、「環境負荷低減」が81.5%となっており、環境マネジメントシステムによる環境への意識が高まっていると言えます。
ISOの認証系の話し。環境ラベル(環境系の認定制度)については、昨今色々議論されております。
意味があるとかないとか。ただ、第三者認証があるとわかりやすいってのはある。
取引先との関係について
取引先(請負業者、納入業者等)を選定するに当たって環境マネジメントシステムを考慮している割合は、「ISO14001」が34.3%と最も多く、次いで、「エコアクション21」が18.5%、「独自に策定した環境マネジメントシステム」が11.2%となっており、取引先を含めた環境配慮の取組(サプライチェーン・マネジメント)が浸透しつつあることがうかがえます。
サプライチェーンの関わり方は、変わってきている印象はあります。
僕がCSRをしなければ土俵にすら上がれないというのはこういうことです。
環境に関する情報開示等について
環境報告書の作成・公表の状況については、「環境報告書を作成・公表している」と回答した企業が36.4%となっており、昨年度(36.5%)からほぼ横ばいの結果となりました。また、売上高別にみると、1千億円以上の企業では、「環境報告書を作成・公表している」との回答は7割以上となっています。
環境報告だけではないですが、上場企業の状況は以下でも詳しく解説してます。
▶2013年はどうなる?上場企業のCSRコンテンツ設置率55%は高いか低いか
まとめ
いかがでしたでしょうか。
僕が言いたいのは、みんなしてるから環境活動しましょうではなく、
「経営活動と環境配慮行動を統合した戦略的な対応」をしましょう、ということ。
ただしかたなくやっても、望ましい業績向上にはつながらないでしょう。
企業活動として、環境配慮行動がどうやれば業績と連動できるのか。
数年前より確実に、戦略的に取り組む必要がでてきてるかなーと。
詳しいデータは以下のリンクからどうぞ。
▶「環境にやさしい企業行動調査」の結果について|環境省