
ダイバーシティ推進のゴールはどこか
今回の読書メモは『激動の資本市場を駆けぬける女たち ダイバーシティ&インクルージョンと価値創造(海外編)』です。日本経営倫理学会の研究部会でご一緒させていただいている姜理恵先生から献本いただきました。ありがとうございました。
本書は、実は第二弾でして、第一弾が2022年に発売され、2026年は「海外編」として出版されています。第一弾は買っていたのですが、第二弾をいただき、合わせて読んでいます(読み直しています)。
メインは下記の目次にあるとおり、インタビューコンテンツがメインです。学術書の部類にはなるかと思いますが、難解な論考ではないので、スラスラ読めます。調査研究による提言ではなく、金融や金融に近い領域に携わってきた、女性の各第一人者のメッセージみたいなものをイメージしてください。ですので、金融・投資・IRのDEIの解説書という立ち位置ではなく、活躍されてきた人物にフォーカスしたインタビュー集と言えるかもしれません。
私も直接お話させていただいた方が何名かおりますが、改めてメッセージをいただいたような気がします。日本のDEIは性別を示すことが多い(海外での人種や年齢は話題にすらならない)のですが、男性がDEI推進というとポジショントークのように見られてしまうこともあり、なかなか難しく感じています。
本書は一つのロールモデルとして、サステナビリティ関連領域で従事するキャリアに悩む女性に読んで欲しいと思いました。とても現場感のある話が多いので、皆さんの参考になれば幸いです。
激動の資本市場を駆けぬける女たち
タイトル:激動の資本市場を駆けぬける女たち ダイバーシティ&インクルージョンと価値創造(海外編)
編著:姜理恵、三和裕美子、岩田宜子
出版社:白桃書房
発売日:2026/2/6
第1部 資本市場と女性
1 女性活躍・多様性・資本主義を考える(三和由美子)
2 未来への投資─スタートアップ・エコシステムに求められる投資家の多様性(姜 理恵)
第2部 激動の資本市場を駆け抜ける女たち【インタビュー】
1 正しいことを選ぶ。簡単なことを選ばない
金融資本市場を「選択」した経営者(ステファニー・ドゥルーズ)
2 一隅を照らす
「がむしゃらに頑張り」光を放つ経済学者(原田喜美枝)
3 前向きに明るく過ごせば新しい扉が必ず開く
「自由」に世界を飛び回る経済学者(勝悦子)
4 社会の真っただ中で生きる
「見えないものを意識」して価値を生み出す仕掛人(芝坂佳子)
5 関心がある方向にまず行ってみる
「コーポレートガバナンス」の改革者(高山与志子)
6 諦めずに恐怖と向き合おう!
世界の「コーポレートガバナンス」をリードした経営者(ケリー・ワリング)
7 人生に無駄なことは一つもない
「環境金融」のパイオニア(吉高まり)
第3部 【資本市場とダイバーシティ】座談会
登 壇 者:小平龍四郎 日本経済新聞社 編集委員、岩田宜子(ジェイ・ユーラス・アイアール 取締役会長)
司会進行:姜理恵(CAPW事務局長)