SSBJサステナビリティ開示

サステナビリティ開示基準が公表

本日(3/5)、SSBJ(サステナビリティ基準委員会)から、日本で初めてのサステナビリティ開示基準となるSSBJ基準が発表されましたので、速報的にシェアします。

先週、公式で3月上旬発表で準備中とされてましたので予想はしてましたが、いざ発表されると興奮というか絶望というか、色々な感情が湧いてきます。簡単ですが情報をまとめます。

SSBJ発表資料

サステナビリティ開示ユニバーサル基準「サステナビリティ開示基準の適用」

サステナビリティ開示テーマ別基準第1号「一般開示基準」

サステナビリティ開示テーマ別基準第2号「気候関連開示基準」

公表にあたって

出所:サステナビリティ基準委員会がサステナビリティ開示基準を公表(2025年3月5日)

■参考資料
サステナビリティ開示基準の公表にあたって
制度・規制アップデート
サステナビリティ保証アップデート
出所:SSBJオープン・セミナー2025「我が国におけるサステナビリティ開示基準の最新動向」(セミナー資料、2025/3/6)

所感

いよいよSSBJ基準が発表されました。明日(3/6)のSSBJ主催セミナーは申し込んでいたので、公開資料の解説も多いと思います。セミナーでは保証の話もあるそうです。ある程度開示ができている企業にとっては、保証のほうが問題だったりしそうですが。

個人的にはSSBJ基準の「マテリアリティ」と、現在あるマテリアリティとをどのように整合させる、一貫させるかという点は気になります。

有価証券報告書(有報)にすごく詳しいわけではないのですが、わりと抽象的な表現も多い部分をいかに解釈して取りまとめるかに興味があります。

あとは言っていることは「IRフレームワーク(元IIRC)」に近いものも多いし、すべてが初めての概念というわけでもありません。すでに開示が一定レベル企業は、あせらず対応すべきです。

とにかく「日本で初めてのサステナビリティ開示基準」ですので、スタートラインはすべての企業が同じです。特に最初に対応しなければならない約80社以外は、とにかくあせらないで!

月内に解説書となる「SSBJハンドブック」が発表される予定という話も。こちらは基準ではないのですべてに対応する必要はないとのこと。

SSBJ基準に関しては草案時から解説記事をいくつか書いていますので、文末のリンクから参照ください。

追記(2025/3/6)
・「SSBJハンドブック」「有価証券報告書の作成要領(サステナビリティ関連財務開示編)」等、まだ公開されていない関連資料もあるので公開したいチェックすべし。
・詳細情報は「SSBJ公式サイト」で確認すべし。

まとめ

SSBJ基準が発表され、いよいよプライム企業でのサステナビリティ対応が本格化しそうです。15年前、いや最近でもそうですが「法律ではないからやらない」と言っていた企業経営者も何人もいましたが、いよいよしなければならなくなりました。

明日以降にさまざまな企業や団体からSSBJ基準の解説記事や対応セミナーみたいなものも増えてくるときます。基準を読み込むのはもちろんのこと、テクニカルな対応に走りすぎず、より本質的な対応をしていきたいですね。まずは前述したSSBJの発表資料をダウンロードして内容を確認してみてください。

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