ESG企業ランキング

ESG企業ランキング2023

本日4月24日発売の東洋経済新報社「CSR企業白書2023」で、最新の「ESG企業ランキング」があったので紹介します。

東洋経済の「ESG企業ランキング」は、いつもの総合格付け「CSR企業ランキング」とは違い財務評価が入っていないため、非財務(ESG)のみの評価であり財務規模は考慮されないESGランキングになっています。純粋なESGのみの評価であり、ベンチマークを探している方にはこちらのランキングのほうが探しやすいと思います。

そこで本記事では総合格付け「ESG企業ランキング」と中堅企業格付け「中堅ESG企業ランキング」の一部を紹介させていただきます。ベンチマークの参考にしてみてください。

情報開示:「CSR企業白書2023」にESGトレンド記事を寄稿させていただいてます

ESG企業ランキング2023・トップ30

1. 日本電信電話
2. 三井住友フィナンシャルグループ
3. SOMPOホールディングス
4. 東京海上ホールディングス
5. 第一生命ホールディングス
6. 三井物産
7. オムロン
8. NTTデータ
9. KDDI
10. TOTO
10. ファンケル
12. アサヒグループホールディングス
13. 丸井グループ
14. 富士フイルムホールディングス
15. 大和証券グループ本社
16. アース製薬
17. セイコーエプソン
18. SCREENホールディングス
19. MS&ADインシュアランスグループHD
20. 積水ハウス
21. NEC
22. JT
23. みずほフィナンシャルグループ
24. 花王
25. キユーピー
26. セブン&アイ・ホールディングス
27. 伊藤忠商事
28. 野村ホールディングス
29. キリンホールディングス
30. 荏原

出所:東洋経済新報社(2023)「CSR企業白書2023」

中堅ESG企業ランキング2023・トップ30

1.ファンケル
2. 丸井グループ
3. アース製薬
4. アズビル
5. 日新電機
6. ナブテスコ
7. H.U.グループホールディングス
8. オカムラ
9. IDEC
10. 日本化薬
11. 三機工業
12. 参天製薬
13. ダイダン
13. あおぞら銀行
15. アンリツ
16. 高砂熱学工業
17. カルビー
18. 明電舎
19. 富士ソフト
20. 保土谷化学工業
21. 東京応化工業
22. カシオ計算機
23. アルバック
24. 大建工業
25. ポーラ・オルビスホールディングス
25. 森永製菓
27. アイカ工業
28. タキロンシーアイ
29. ピジョン
30. 日産化学

※3年平均売上高が3,000億円未満の企業
出所:東洋経済新報社(2023)「CSR企業白書2023」

参考ランキング

ESG企業ランキング2022・トップ20

1.日本電信電話
2.オムロン
3.SOMPOホールディングス
4.KDDI
5.大和証券グループ本社
6.トヨタ自動車
7.三井物産
7.セイコーエプソン
9.富士フイルムホールディングス
10.東京海上ホールディングス
11.MS&ADインシュアランスグループHD
12.ファンケル
13.SCREENホールディングス
14.三井住友フィナンシャルグループ
15.JT
16.中外製薬
16.資生堂
18.NEC
18.キユーピー
20.積水ハウス
出所:東洋経済新報社(2022)「CSR企業白書2022」

ESG企業ランキング2021・トップ20

1.SOMPOホールディングス
2.オムロン
3. J. フロント リテイリング
4.富士フイルムホールディングス
5.KDDI
6.東京海上ホールディングス
7.丸井グループ
8.TOTO
9.トヨタ自動車
10.日本電信電話
10.大和証券グループ本社
12.第一生命ホールディングス
13.ファンケル
14.JT
15.MS&ADインシュアランスグループHD
16.セイコーエプソン
17.キリンホールディングス
18.キユーピー
19.花王
20.大和ハウス工業
出所:東洋経済新報社(2021)「CSR企業白書2021」

評価方法

人材活用(H)を中心にESGを見ていく「ESG + H」の枠組みで評価した格付け。3年平均のROEが5%以上の企業を対象にランキングを作成。総合版のCSR企業格付けは、総得点の半分が財務評価となっているが、こちらは評価ウェイトがESGスコアのみとなっている純粋なESG評価。調査対象企業および評価は「CSR企業調査」のものを活用。

所管

2023年のトップ5はNTTと金融大手(保険・銀行)となりました。昨年も上位に入っていたので、妥当なランキングではあります。

トップ30のうち13社は、CSR企業ランキング(総合評価)でもトップ30に入っており、財務面だけではなく非財務面も優秀な数値のため、ESG企業ランキングでも上位にきてますね。逆に半分くらいは財務評価に助けられているとも言えますが…。

東洋経済の評価だけではないですが、この手の評価は情報の網羅性が評価されます。情報の質も重要ですが、まずは情報の量がないと評価されません。たとえば、国内の総合評価2トップの東洋経済も日経でも、公式に発言があるとおり、とにかく回答表の空欄をなくすこと(網羅的な活動と開示)が点数獲得に大きく貢献します。このあたりを徹底的に対応することが重要です。

あと、多くはないようですが、投資家サイドでもこのESG企業ランキングの基礎データを内部ESG評価として活用しているところがあると聞いたことがあります。日経SDGs調査とならんで、調査票形式なので回答が大変なところもありますが、国内評価では大手ですし、対応はしておいたほうがよいとは思います。

まとめ

今回は東洋経済新報社のESG企業ランキングの最新データを紹介させていただきました。2021年と2022年のトップ企業も参考に紹介していますので、経年の変化を含めていろいろ学びがあると思いますからチェックしてください。

また、総合ESGランキングと中堅ESGランキングで出てくる企業は異なります。事業規模を除いた純粋なESG対応レベルが高い企業群ですので、中堅中小の上場企業などは特に参考になるランキングではないでしょうか。

ぜひ、これらの上位企業をベンチマークして、どのような項目が開示されているのか、どのような形で開示しているのか、サステナビリティサイトや統合報告書/サステナビリティレポートをチェックしてみてください。詳細の評価点数、30位以下の企業などを知りたい方は「CSR企業白書2023」でチェックしてみてください。この本の唯一の弱点は費用(2万円)なんですよね…。

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