社会貢献ランキング

社会貢献支出額ランキング

今月発売された「CSR企業白書2021」(東洋経済新報社)で発表された、「社会貢献支出額ランキング」をシェアします。

社会貢献支出額ランキングとは、東洋経済新報社のCSR企業調査における、社会貢献支出の額面で格付けしたものです。この社会貢献支出の定義は以下の通りです。

「総額」「うち寄付金」「マッチング・ギフト」「うちその他」を100万円単位で表記。単位未満切り捨て。ただし、100万円未満の場合は小数第2位まで表記。社会貢献活動支出額の定義は、[1]「寄付金総額」(税法上課税・免税にかかわらず、社会貢献を目的とした寄付金、現物寄与などの総額)、[2]「その他社会貢献を目的とした各種事業への支出額」(税法上は広告・宣伝費などで処理されていても、実質は社会貢献活動と認識している支出を含む)の合計

支出額では、毎年トヨタ自動車が圧倒的1位でしたが、今年はどうでしたでしょうか。詳細については冊子をお買い求めいただき確認してください。

情報開示:今回「CSR企業白書2021」に寄稿させていただいてます

支出額2021

1、ホンダ
2、武田薬品工業
3、NTTドコモ
4、三井不動産
5、日本生命保険
6、日本電信電話
7、サントリーホールディングス
8、セコム
9、JT
10、三菱UFJフィナンシャルグループ
11、キヤノン
12、大和ハウス工業
13、パナソニック
14、イオン
15、ソフトバンク
15、ソフトバンクグループ
17、明治ホールディングス
18、ソニーグループ
19、INPEX
20、アイシン
出典:「CSR企業白書2021」(東洋経済新報社)

支出額2020

1、トヨタ自動車
2、ホンダ
3、NTTドコモ
4、日本電信電話
5、サントリーホールディングス
6、三井不動産
7、JT
8、日本生命保険
9、キヤノン
10、三菱UFJフィナンシャルグループ
11、武田薬品工業
12、イオン
13、JXTGホールディングス
14、パナソニック
15、明治ホールディングス
16、三菱地所
17、大和ハウス工業
18、ソニー
19、三菱商事
20、エーザイ
出典:「CSR企業白書2020」(東洋経済新報社、2020年4月)

支出比率ランキング2021

1、アース製薬
2、サンメッセ
3、イオンファンタジー
4、ワコールホールディングス
5、武田薬品工業
6、ニッピ
7、日本マクドナルドホールディングス
8、中国電力
9、モスフードサービス
10、ハードオフコーポレーション
11、日清食品ホールディングス
12、コネクシオ
13、サッポロホールディングス
14、LIXIL
14、大日本印刷
16、TOTO
17、応用地質
18、HIOKI
19、浜松ホトニクス
20、持田製薬
出典:「CSR企業白書2021」(東洋経済新報社)

支出比率ランキング2020

1、サンメッセ
2、アース製薬
3、大日本印刷
4、中国電力
5、日本マクドナルド ホールディングス
6、ニッピ
7、日清食品ホールディングス
8、エーザイ
9、ベネッセホールディングス
10、小松マテーレ
11、ハードオフコーポレーション
12、TOTO
13、武田薬品工業
14、フジクラ
15、カゴメ
16、浜松ホトニクス
17、応用地質
18、トーセ
19、HIOKI
20、ダスキン
20、三井不動産

参照:「CSR企業白書2020」(東洋経済新報社、2020年4月)

所感

「支出額ランキング」でも「支出率ランキング」半分以上は昨年の上位企業が今年もランクインとなりました。しかし……今年はトヨタ自動がいません。何度も見直しました。順位だけが書いてあるCSR企業白書だけではなく、直接トヨタ自動車の回答表(CSR企業総覧:2021年1月発行版)も確認しました。どうやら手違いなのか、寄付をカットして開示しにくくなったのか、真相はわかりませんが「回答なし」のまさかのランク外。こんなこともあるのですね。

ちなみに、2021年ランキングトップ3は、1位ホンダ(95.8億円)、2位武田薬品工業(85.1億円)、3位NTTドコモ(77.9億円)という金額になっています。小規模な上場企業の年商分ですよ。なお昨年トップのトヨタの支出額は「約190億円」です。ホンダの倍…。トヨタも年々50億円程度支出を減らしていたのですが、それでもこの数字ですからね。ランキングの詳細でいうと、10億円以上の支出額は64社ありました。日本企業では上位100社くらいで、ほとんどの社会貢献支出を行なっている計算です。これには社会の一員として感謝しております。

さて、社会貢献支出額は大手が強いですが、社会貢献支出比率では、逆に中小中堅企業が強いです。もちろん、支出費用が多ければ偉いとかではないですが、できる限り社会的インパクトを生み出そうとしている姿勢は、称賛すべきです。特に上場企業であれば、寄付などは特に、するのはいいけどどれだけ成果出せたの?とはなりますよね。加えて、この数値は2020年7月ごろの回答なので、コロナの影響がわかってきたところで、業種によっては寄付をカットした企業もあるでしょう。2021年7月ごろ回答の調査は、もっとコロナの影響もあるでしょうから、このランキングも来年は結構変わる、かもしれません。

まとめ

この社会貢献支出ランキングは、昨今のESG投資の文脈では、経済的・社会的価値を生みにくいとして、あまり歓迎されていないような気がします。一部の企業はSDGsの文脈で色々と慈善活動的な動きをしてますが、それもやはり価値創造に貢献しているかというと疑問です。

コロナ禍における社会貢献支出額の適正値なんて誰にもわかりません。数年後に答え合わせができるくらいで、現在の解としては昨年と同レベルな投資ができるならする、くらいでしょうか。

詳細のランキングは「CSR企業白書2021」で開示されているので、興味がある人はチェックしてみてください。このランキングに関しては、競合他社と張り合う分野ではないので、自社のできること・したいことを軸にすればいいと思います。来年はどんな顔ぶれになるでしょうか。コロナ禍で厳しくトヨタのように非回答が増えるのでしょうか。今後も注目です。

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