AppleのCSR・社会貢献
Apple社が、2016年のCSR報告書(サプライヤー責任報告書、環境報告書)を発表しましたのでシェアします。
AppleはCSRとか社会貢献というワードをほとんど使いませんが、何もアクションをしていないわけではありません。
本記事では、「サプライヤー責任」、「環境」、「教育」の3つのカテゴリーのCSR・社会貢献活動を紹介します。
サプライヤー責任
2016年、Appleのサプライヤー責任年次報告書は10年目を迎えました。この報告書では、過度の長時間労働の根絶、強制労働や未成年者の就労の慣行への対処といった、人権を保護するために私たちが取り組んできた歩みを詳しく紹介しています。化学物質の安全な使用、天然資源の保全、効率的なエネルギーや再生可能エネルギーの導入など、環境を保護するための私たちの取り組みについても開示しています。
2016年の進捗報告書
ハイライトとして、「説明責任」、「労働者の権利と人権」、「従業員の支援」、「環境、健康と安全」の4つのまとめも開示してますので、ぜひチェックしてみてください。
Appleは、ウェブサイトに掲載する数ページに関しては、毎年、日本語ローカライズされるので、CSRレポートとしてではなく、ウェブコンテンツをまずチェックするようにしましょう。
環境
私たちの環境に対する取り組みは、自分たちの製品に対するアプローチと同じように革新的です。カーボンフットプリントを削減するために、新しいソーラーエネルギープロジェクトを開発しています。より安全な製品と製造プロセスを作り上げるために、環境に一段と配慮した素材に切り替えています。幅広い用途に利用できる森林を保護し、持続可能な方法で管理されていることを確認しています。さらに私たちはロボットを使って、環境により配慮したデバイスのリサイクル方法を生み出しています。
環境
ハイライトとして、「気候変動」、「資源」、「より安全な素材」についてまとめられています。冒頭に出てくるリサイクルロボットは、革新的でした。しかもニックネーム付き(苦笑)。「再利用とリサイクル」というページも合わせ読むと、よりAppleの環境活動の全体像がわかるでしょう。
先日のサプライズがてんこ盛りだった発表会の様子は「Apple新製品発表会の影の目玉!? リサイクルロボット「Liam」がイケメンすぎる」という記事にまとめてますので、こちらもどうぞ。
アースデー
Appleってアースデイは毎年意識して色んなアクションしてるんですよね。
環境について知ることが、環境を守るための第一歩です。AppleはE. O. Wilson Biodiversity Foundationと提携して、iPad上で学べる、アースデイのための教材を作りました。生徒のみなさんが自分たちの生きる世界を見つめ、理解し、その素晴らしさと驚きを実感できるように。
アースデーのレッスン
アースデー関連の教材として、環境問題を学ぶためのコンテンツを作っています。見てもらえばわかりますが、結構、本質的な話も多いように思います。一部は英語のもののようですので、ご注意ください。
その他にAppleは特定のイベントや社会課題に対してアプローチもしています。「Appleが変えた“声にならなかった声”–iPadが自閉症の少年を変えたお話」という記事で自閉症に関するプログラムの紹介をまとめています。興味がある方はどうぞ。
教材以外にもAppleは、環境保護を考える4月22日の「アースデイ」にあわせて、App Storeで「Apps for Earth」特集を公開しています。アプリ内課金アイテムの収益全額が、WWFに寄付され、地球環境保護活動の支援に活用するんだって
(参照:アプリで環境保護に貢献!Appleが「Apps for Earth」特集を公開)
「(PRODUCT)RED」プログラムでも“この日に該当商品を買った分は全額寄付だぜ!”みたいな話もありました。(参照:AppleのCSRは、おしとやかでコーズマーケティングな75億円だった?)
ここ数年は、本当に色んなCSR・社会貢献領域の活動をするApple。日本語ローカライズはされてないコンテンツも多いので、調べものをしたい人は英語サイトをチェックしてみてください。
まとめ
Appleユーザーとして15年。最近のAppleの動向は社会的インパクトが大きい取組みが多く、今後の取組みにも期待ができます。
イノベーションが起こせていないと言われてますが、とりあえずはiPhoneとMacBookユーザーをやめる気はありません。ただ、このあたりの歩みが遅くなったら……。もしかしたらWindowsに乗り換えちゃうかも。
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