エシカルビジネスはファッションから始まる? CSR調達とエシカル消費の5事例

エシカルビジネスとは

エシカルビジネスはファッションから

エシカル(倫理的な)っちゅう考え方は、色々ややこしい問題を抱えているようです。

エシカルを考える上で注目されるのは、衣食住のファッション(衣)の部分が多いようです。いわゆるエシカル消費もファッション系が多い印象があります。もちろん、エシカルはファッションの話だけではなく、様々なビジネス領域で重要視されるべき概念です。

CSRにおけるファッション、ファッション業界のCSR、アパレルのCSRなどのエッセンスも感じられるでしょう。今回は、イベントやメディアの対応事例も含めて、今一度エシカルについて振り返ってみたいと思います。

これらの事例を踏まえて、グリーンウォッシュな事例が少しでも減れば幸いです。

百貨店でのエシカル・キャンペーン

「ルームス」のエシカルエリア参加ブランドを中心に、海外の産地支援に貢献するブランドを集めた。植物を使ったウィンドーディスプレーやエシカルをテーマにフォトグラファーのヒョウ・イキンが撮影した写真のパネル展なども開催中だ。
ルームス×ルミネ大宮がエシカルキャンペーンを開催中

キャンペーン自体は終わっているのですが、ルミネ大宮店でのキャンペーンは2回目だそうです。

イベント的に単発で開催されるエシカル系イベントはたくさん見聞きするのですが、「1回目がよかったからまたやろう」と年内で2回目をするという例は非常に素晴らしいと思います。エシカル消費のスタイルが、どれくらい売上に貢献したか気になります。

伊勢谷友介がCEOを務める「リバースプロジェクト(REBIRTH PROJECT)」が伊勢丹新宿店本館2階センターパーク/TOKYO解放区で、ディアスキンを取り入れたアイテムでエシカルファッションを提案するポップアップショップをオープンする。
同ショップの担当バイヤーは「ここ数年特に感じるのは、顧客の関心が単に洋服ということではなく、衣食住それぞれの分野に置いて自分の価値観を大切にするという傾向。この秋トレンドのボヘミアンテイストのファッションアイテムとして再生された鹿革を通して、未来に向けて考えるきっかけになれば」とコメントする。
伊勢谷友介率いるREBIRTH PROJECT、鹿革エシカルショップを新宿伊勢丹にオープン

こちらもキャンペーン自体は終了していますが、百貨店でのエシカル系イベント。

イベントスペースでのイベントではなく、ビジネス直球のいわゆる百貨店で開催するというのがいいですね。日本では、服の製造プロセスにおけるコンテクスト(背景)は重要視されないですが、特に欧米ではエシカルとかエコな商品のストーリーやブランドを好む傾向もあるとか。

文化というか、エシカル消費の空気感というのは注目すべきポイントなのかもしれません。

メディアからみるエシカル

英情報誌「エシカル・コンシューマー」は、読者が選ぶ”もっともエシカルな企業”のトップ10を発表した。選ばれたのは、ファッションブランドの「ピープル・ツリー(PEOPLE TREE)」や英百貨店のジョン・ルイス、フレッシュハンドメイドコスメの「ラッシュ(LUSH)」、英スーパーマーケットのコーポレーティブ フー、オランダのトリオドス銀行、食品販売のリバーフォード・オーガニック・ファーム、電力会社のエコトリシティなど。
英誌「エシカル・コンシューマー」が”もっともエシカルな企業”を発表 ファッションブランド「ピープル・ツリー」など選出

日本と違い、イギリスでは、ファッションブランド以外もエシカルと表現されるんですね。っていうか、そもそも「エシカル・コンシューマー」なんて雑誌があるんだ。

あと、日本では、原発の関係もあるし、電力会社がエシカルと呼ばれることはないでしょうね。中小零細のソーラー系の電力会社は、そもそも社会的なインパクトが小さいから、ランク上位には上がらないだろうし。難しいですな。

2014年の「エシカル ファッションショー・ベルリン」には91組のブランド、そして「グリーン ショールーム」には33組のブランドが参加した。世界18ヶ国から参加があり、ドイツや周辺国であるオランダやスイスからの参加が目立つ。開催地から近い都市に拠点を構えるブランドが多い中、インドやブラジル、アメリカといった遠方からの参加もあった。
ベルリン・エシカルファッションレポートまとめ–ファッションの未来を切り開く見本市

7月に行なわれた、大規模なエシカル・イベント。参加者は数千人程度だったそうですが、取材関係者がかなり多かったとのこと。注目度は高いんですね。あと、プロダクトは女性ものがメインだそうで。さすがヨーロッパ圏は強いですね。

エシカルは、本当にエシカルなのか

例えば、企業活動について「本当にそれは環境にいいの?」とか「オーガニックなの?」と疑問に思った時も、その製品を製造している企業が「もちろん、そうです!」と言えば、日本では「こんな大手企業が公に言っているのだから、そうなんだな」と、相手の言っていることを基本的に信じる人が多いといいますか、あえて疑ってかかるという発想はあまりないように感じます(一方、欧米や海外では「本当なの?では誰が証明しているの?」と第3者のお墨付きや証明があって、初めて認められることが多いのです)。
実は遅れている!? 日本のエシカル意識ー「偽エシカル」に騙されないために! 賢い買い方の提案

CSRコミュニケーションでも話題に上がる「グリーンウォッシュ」の話と似てますね。性善説的な日本人の倫理観が悪いとは言いませんが、企業の言い分がすべて、みたいなことは喜ばしいことではありません。嘘の場合もあるでしょうし。

そもそも「環境に優しい」って抽象的すぎでしょ。本当に「地球にやさしく」なりたかったら、御社が倒産して、事業活動における環境負荷をゼロにしてくれればOKですよ、ってことですやん。極端ですが、結論そういうことです。

このあたりの負の側面については以下の記事にもまとめてありますので、参考にどうぞ。

参考記事
トレンドだけでは社会貢献にならない!エシカルビジネスにおける3つのポイント
ソーシャルグッドでエシカルなウェブマガジン総まとめ18選

まとめ

表面上のエシカルではなく、社会・環境負荷の低いライフスタイルの“本当のエシカル”なものが増えるといいですよね。

日本でもここ数年で盛り上がってきているものの、まだまだプレイヤーが少ない領域だと思います。今はBtoC企業がメインですが、BtoBでも、倫理観のあるエシカルな事業活動が増えることを期待しています。

以下のフェアトレードやエシカルについてまとめた記事も参考にしてみて下さい。

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