環境報告書

経産省「環境報告書プラザ」運用データ

「環境報告書」ってマイナーだと思っているあなた、それは間違いです。(たぶん)

平成26年度 地球温暖化問題等対策調査(環境報告書の効果的な情報発信に関する調査事業)』(PDF、経済産業省、2015)がリリースされていたので、引用しながら日本の環境報告書の現状をまとめたいと思います。

この報告書は、企業等が作成する環境報告書・CSR報告書・サステナビリティ報告書等を蓄積し、企業等担当者や一般国民に向けて広く公開するウェブサイト「環境報告書プラザ」(経済産業省)の運営状況、企業向けアンケート、投資家を対象としたESG情報の活用状況に関するアンケートの結果についてまとめたものです。

環境報告書プラザの運用実績より、様々な調査レポートが超勉強になります。

環境報告書プラザ

「環境報告書プラザ」は、CSR関係者であれば誰でも知っているような知名度の高いウェブサービスです。が、アクセス数をみてビックリ。

環境報告書
(平成26年度 地球温暖化問題等対策調査より)

月間PVが「約1万」。ちなみに、このブログの月間PVは直近で「約11万」です。1万PVは僕は低いと思いますが、情報が必要な人に届いているという前提であれば、こんなものな気もします。(そもそも興味がある人は限りなく少ないからね)

今でも、CSR報告書がまとまっているサイトとして重宝されているとは思いますが、運営にえらい予算がかかっているだろうし、そのわりに月間1万PVでいいのか?という疑問はあります。官公庁運営とはいえ、今後なにかしらのアクセスアップが必要かもしれませんね。

各種調査レポート

以前もこのブログで紹介した「投資家等を対象としたESG情報の活用状況に関するアンケート調査(PDF)」などもまとまって掲載されています。

皆さん気になるのは、最新事例としての統合報告書だと思いますので、一部図解を抜粋し紹介します。

環境報告書
環境報告書
(平成26年度 地球温暖化問題等対策調査より)

図16、図17の結果をみるに、現在の統合報告書制作は、「情報がまとめられコスト圧縮、情報網羅性向上が見込める一方、編集ノウハウがまだなく大変ですよ!」ということのようです。環境報告書のように10年以上の制作実績があるという企業も少ないですよね。当然の結果だと思います。

他にも『平成26年度 地球温暖化問題等対策調査(環境報告書の効果的な情報発信に関する調査事業)』には調査レポートが盛りだくさんなので、ぜひチェックしてみてください。

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まとめ

企業の報告書の中では、CSR報告書や統合報告書の勢いに押され、マイナーなイメージができてしまった環境報告書。

名称などは時代の変化によって変わってきていますが、企業が環境・社会に関する情報開示を行なう重要性は今も昔もかわりません。もちろん、CSR報告書などと別の冊子として作成している企業もあり、まったく意味のないものとなったわけでもありません。

重要なのは、トレンドを把握しながらも、こういったレポートで他社を含めた動向を確認してPDCAをブラッシュアップしていくことでしょう。

ともかく、まずは以下の資料に一度目を通しておきましょう。

■『平成26年度 地球温暖化問題等対策調査(環境報告書の効果的な情報発信に関する調査事業)