CSR報告書

CSR報告書の活用方法

毎年6月・7月がCSR報告書発行のピークと言われています。

というわけで本記事ではタイトルの通り「CSR報告書を作ったあとすぐにすべき3つのこと」をお伝えします。

CSR担当者の皆さんが、頭ではわかっているけど行動に移せないNO.1は「CSR報告書の活用」です。(当社比)

CSR報告書は作ることより、活用することが重要です。そもそも何かの目的で活用するために、CSR報告書をわざわざ制作しているはずです。でもできない。少なくとも、第三者の僕から見てコミュニケーションやエンゲージメントのアクションに活用できているようには見えない。

ですので、基本的な3つのアクションをご紹介したいと思います。

1、CSR報告書掲載サイト

・CSR JAPAN(アミタ)
CSR図書館(ブレインズ・ネットワーク)
・環境報告書プラザ(経済産業省)

上記の3サイトが現状でトップサービスかと思います。去年まとめた「CSR報告書閲覧サイト5選+CSR報告書作成のレポート記事5選」という記事に詳細をまとめていますので、そちらもあわせてご覧ください。

CSR報告書を個別に送付・配布するのは大変だろうし、個人の入手経路としての請求・取り寄せなら、CSR報告書まとめサイトをうまく使うのがよいと思います。

配布の予算・費用もある程度削減できるし、一番大きいのは人件費の削減でしょう。大概こういうサイトは、ランキング(アワード・賞)も実施しているし、取り寄せる側としては比較・検証ができ便利という側面もあります。

2、第三者のステークホルダー

CSR報告書

CSR報告書閲覧のサービスを使うのはもちろんなのですが、本気でインパクトを出したいのなら他の方法論も合わせて考えるべきだと思っています。

その方法論とは「“第三者のステークホルダー”とのエンゲージメント」です。

例えば、業界のオピニオンリーダーやインフルエンサーに送付(もしくはメール)するとか。連絡すれば、簡単なコメントやアドバイスであれば無料でしてくれる人も多い気がします。

CSR担当者で、社内で仕事してばかり(当たり前ですが…)で、外にでない人たちも多い印象があります。お金を払う・払わないは別として、CSRや社会貢献系のメディアとの連携(エンゲージメント)を取ることは、CSRコミュニケーション戦略上、非常に重要です。

CSR報告書を作ったら連絡する(連絡したい)人や企業・メディアをピックアップしておきましょう。手当たり次第のプレスリリースより確実に紹介してもらえます。また、CSR報告書の制作予算はフルで使わず、トータルの何%でいいので、こういったネクスト・アクションに使うべきです。

3、競合他社の報告書チェック

毎年6〜8月にCSR報告書の発行のピークがあるため、競合他社も同時期に最新版を発行していることが多いと思います。

そうでなかったとしても、他社のCSRコミュニケーション事情は定期的にチェックし、ベンチマークしておきましょう。CSR報告書制作期間は色んな会社の状況を分析するのに、完成したとたんベンチマークをしなくなる人多いです。

先ほどから申し上げている通り、作ってからが勝負です。競合はCSR報告書をどう活用しているのか、しっかりチェックしましょう。

どの部分をどうやって分析し自社のPDCAをまわすのか、みたいなのは企業によって異なるので一般論になってしまいますが、「CSR報告書完成のプレスリリースを出しているか、出していれば今年の特徴をどう表現しているか」とかですかね。

まとめ

CSR報告書の本当の勝負は、完成してからです。

僕もできる限り、コンサルティングやアドバイザーとして入った企業には進言しているのですが、CSR報告書制作が終わったら、それで満足してしまう担当者が多く、CSR報告書を活用してCSRコミュニケーション強化をしようという会社はほとんどありません。

本記事で紹介したサイトなどを活用したり、インフルエンサーに送って紹介してもらったり、重要ステークホルダーとのエンゲージメントに使ったり。企業価値向上のために、CSR報告書をうまく活用していきましょう!

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