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CSRマテリアリティの特定と分析は42%の企業しかできていない

CSRマテリアリティ

CSRマテリアリティの特定と分析

御社では、CSRにおける「マテリアリティ」について理解と実施ができていますか?

マテリアリティとは、一定の評価・選定プロセスを通じ、CSRにおける重要項目を決めること、またはその項目のことです。

昨今の「本業でCSR」みたいな流れに乗って、やっとCSRの戦略性の基礎となるマテリアリティにも光が当たってき始めています。

というわけで、本記事では復習も兼ねて、改めてマテリアリティの考え方をまとめます。

マテリアリティ設定は42%

東洋経済のCSR調査(2015)によれば、「CSR活動のマテリアリティを設定している」企業数が「41.7%(388社)」となっています。CSR調査に回答している時点で、それなりのCSRフェーズであるといえますが、それでも4割程度。

これを多いとみるか、少ないとみるか。微妙なラインですねぇ…。

自社のCSRにおけるマテリアリティがわかっている。この状態は、最低限、CSRに戦略性が組込まれどの課題や活動を重視するのかという取捨選択ができていると言えます。少なくとも「CSR活動で何をしたらよいか」というフェーズではないはず。

とかくCSRはまんべんなく活動することや社会貢献だと思われていることがあります。戦略的に考えた末ならばいいのでしょうが、事業戦略の軸がないCSRほどクズなことはありません。

だって、まず結果・成果につながりませんから。そういう企業をみると、非常に残念な気持ちになります。予算を出している企業側も、受益者や対峙するステークホルダー側もどちらも幸せになれない、一番不幸な形ですから。本当にもったいないことです。

マテリアリティ設定のプロセス

サステナビリティにおけるマテリアリティも同様に、ステークホルダーの企業評価を大幅に左右する情報はCSR報告書に漏らさず記載することを目指している。マテリアリティは企業がそれぞれの事業や状況に最も関連する課題を報告することを可能とし、すべてのマテリアリティの報告に既定の指標に基づくチェックを求めているわけではない。簡潔に言うならば、情報の重要性が増し、報告対象となる出発点がマテリアリティなのである。
マテリアリティの意味するところは

“CSR報告書のための”マテリアリティになってはいけない。あくまで、企業としてのミッション・ビジョンや中期経営計画から導くべき。要は、「社会的・経済的なインパクト」から優先順位を決めることが重要なのかもしれません。

マテリアリティは最終的に戦略的なCSRにつながる。マテリアリティ評価プロセスを通し、企業は「この件に時間とリソースを投じる意義は本当にあるのか?」と問うことになる。つまり企業は現行の戦略を見直し、ビジネスにとって本当に有意義な分野にリソースを向けることになる。アジア太平洋地域のステークホルダーがサステナビリティ課題への理解を深め、取り組みを強化する中、企業は何をマテリアルイシューと特定したのか厳しい目を向けられことになるだろう。企業はその論理的根拠を説明し、説明責任を果たすことを迫られるだろう。
マテリアリティの意味するところは

CSR報告を通じ、アウトサイダー(外部ステークホルダー)に自社のCSR戦略を理解してもらうには、マテリアリティの概念が重要です。これは、どのCSR国際ガイドラインでも指摘されていることです。

マテリアリティ事例

事業規模や業種などによって大きくマテリアリティが変わってきますので、何が正解がというのはなかなかお伝えしにくいです。

というわけで、CSR評価の高い企業がどうやってマテリアリティを決めているかを参考にすると良いでしょう。以下、評価機関などの評価が高い企業をまとめていますので、各社発行のCSR報告書やCSRコンテンツを参考にしてみてください。

消費者による企業評判評価ランキング「Global RepTrak 100」(2015)
CSR評価の高い企業・トップ20の、CSR報告書を改めて読んだ件2
CSR企業評価の決定版「東洋経済CSR企業ランキング」(2015)

まとめ

マテリアリティを検討・導入する。この思考そのものが、戦略的CSRたりうるのかなと思います。

CSR報告書を発行するレベルの企業の多くはマテリアリティ設定や分析ができていると思いますが、まだの所は早急に対応したほうがよさそうです。CSRの業務効率化や社会的インパクト最大化なんて関係ない、という企業以外は絶対したほうがいいですよ。

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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]

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