グリーンウォッシュとは
グリーンウォッシュとは、
環境に明らかな悪影響を及ぼしている企業が、
他のCSR(社会貢献活動)などをアピールすることで、
その行為を隠そうとすること。
または、実態を伴わないのに、
環境へ配慮しているという誤解を消費者に与えるような表現のこと。
WWFの事例も踏まえて、
今一度考え直してみましょう。
APP社への指摘
森林の保護どころか更なるグリーンウォッシュを進める企業がある。
そんなWWF(環境保護団体)からAPP社に指摘がありました。
グリーンウォッシュの視点としての問題はざっくり言うと一つだけです。
「言っている事とやっていることが違う」。
それだけです。
でもそれが本当だとすると、
“嘘”をついて企業活動をしていることになります。
それって、もはやグリーンウォッシュというか犯罪ですよね…。
グリーンウォッシュの争点
欧米では、環境広告・表示に関するガイドラインが設定され、
グリーンウォッシュとみなされる場合には厳しい罰則が課されるため、
企業は危機管理の一環として防止に取り組んでいるそうです。
CSR / SRの国際標準規格ISO26000の中でも、
「社会的責任に関するコミュニケーション」の徹底が求められていますが、
日本では、ほとんどグリーンウォッシュ問題は認識されていません。
なんででしょうかねぇ。
偉い先生が高いお金払らわないといけない、
セミナー・講演でしか話してないからでしょうか。
それもあと思いますし、僕みたいに、
CSR関連に特化したメディアを運営していても、
毎回グリーンウォッシュを取り上げるわけではないので、
目に触れにくいというのもあるでしょう。
結論、「情報が少ない」ということですかね。
参照:クリエイターに知ってもらいたい、CSRコミュニケーションの“偽り”「グリーンウォッシュ」
事例
トヨタ・ベルギーの事例
参照:「グリーンウオッシュ」を知っていますか?
原発関連の事例
参照:「リオ+20」か「グリーンウォッシュ+20」か?
BMWと、いろはすの事例
グリーンウォッシュ。
環境負荷がまったくない製品はこの世に存在しません。
何かしらの製造過程を通過する時に必ず、
環境負荷がかかります。
仮に、製品自体が環境負荷「0」であったとしても、
製造過程で「0」ということは100%ありえないのです。
グリーンウォッシュの2つの解決策
サード・オピニオン
では、具体的にどうすれば防げるのか。
一つの方法は、サード・オピニオンでしょう。
広告会社と広告主だけでCSR広告を作る場合、
自分たちの視点からになりがちで、
消費者目線でなくなることも多々あります。
だからこそ、広告会社と広告主以外の、
第三者意見を求め、適切な表現なのか精査するのです。
ルールを作る
もう一つはルールを作る事。
CSRコミュニケーションですべきことはわかっていても、
CSRコミュニケーションでしてはいけないことがわかっていない例があります。
大手だろうが、中小企業だろうが、
コミュニケーションのルールを作る事で防げることもあるのです。
実際、CSR活動自体に問題があることも多いのですけどね…。
言っている事とやっていることが違う。
こんな状況だけはなんとか避けたいものです。
参照:CSRコミュニケーションにおける、グリーンウォッシュとは
まとめ
いかがでしたでしょうか。
環境に配慮している企業が、優良企業である。
それは間違いないと思います。
ですが、配慮した程度で満足している企業は優良企業とは言えません。
グリーンウォッシュはCSRコミュニケーションの最大の争点ではあります。
そして、グリーンウォッシュはコミュニケーション・デザインだけでなく、
CSR活動自体も問われていることに気付くべきでしょう。
あなたの企業のコミュニケーションは、
グリーンウォッシュになっていませんか?