社会貢献支出ランキング
先日、東洋経済より『最新!社会貢献支出の多い100社ランキング(2016)』が発表されましたのでシェアします。
このランキングは、「社会貢献支出額」と「社会貢献支出率」で2つのランキングになっていますが、今回は「社会貢献支出額」に注目して紹介します。「社会貢献支出率」に関しては該当記事をご確認ください。
過去のランキングを比べながら“支出額”というある意味絶対的なCSR活動パワーの、トップランカーたちの様子をうかがってみましょう。
社会貢献支出額ランキング
1、トヨタ自動車
2、JT
3、サントリーホールディングス
4、キリンホールディングス
5、日本生命保険
6、NTTドコモ
7、三菱商事
8、イオン
9、KDDI
10、東芝
11、キヤノン
12、ソニー
13、パナソニック
14、セブン&アイ・ホールディングス
15、ホンダ
16、エーザイ
17、大和ハウス工業
18、JXホールディングス
19、JR東日本
20、第一三共
トヨタの方からCSR活動について先日お聞きしましたが、やっていることがさすがといった所です。記事には書かれてませんが、公益財団法人のトヨタ財団の方ともちょっと話をしたことがありますが、こちらではNPOのキャパシティビルディングなども始まりましたし、ソーシャルセクターへのインパクトは今後より見込めるでしょう。素晴らしいです。
社名は言えませんが、とあるCSR評価勉強会でご一緒した企業がここに数社ありまして、今後は出資金額だけではなく実質的な社会的インパクト拡大のために、効果測定やCSR活動評価などが普及していきそうです。しかも……おっと言いそうになった。ここから有料情報です。
去年以前のデータ比較
初発表から今回までの4回分をまとめると上記の表のようになります。金額ベースだと、トップ10の顔ぶれはほとんどかわりませんね。
あと詳しくは過去記事をご覧いただきたいのですが、10位の支出額なんですけど、2011年度(東日本発生後の初年度)の「ソニー:43億円」から、2014年度の「東芝:35億円」まで徐々に下がっているんです。復興支援で盛り上がった寄付等が落ち着いてきているみたい(しかもまだ底ではない?)。
大手企業の一定数は、純粋な慈善活動としての復興支援やNPOへの寄付を減らしています(中の人たちがそう言ってた)。トップ10〜20社とそれ以下の企業の二極化が進むのでしょうか。気になる所です。
以下に本調査の去年からの3年分のデータが記載された記事リンクを貼っておきます。
・[2015年]社会貢献支出の多いトップ50社とは? トヨタ224億円、サントリー81億円etc
・[2014年]企業の社会貢献支出「トップ50」 トヨタ137億、マック13億、日立12億円
・[2013年]企業の社会貢献度、1位ヤマト、2位トヨタ 社会貢献支出額と社会貢献支出比率トップ50
まとめ
なんだかんだで、この支出額という部分をみると、その企業が何を重視してCSR活動を行なっているかがわかって面白いですね。
支出額の大小はあっても、やはり企業側にアウトカム(成果)がある社会貢献活動を行ないたいものです。こういった華やかなランキングもいですが、基本的な「評価体系の仕組み化」や「CSR活動の定量化(見える化)」をないがしろにすると、特に上場会社は株主・投資家からツッコまれることも増えるでしょうから、きちんと対応していきましょう!
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