CSRで評判を作る? レピュテーションリスクマネジメント4事例

レピュテーションマネジメント

レピュテーションリスクマネジメント

レピュテーションとは、企業の評判であり、ブランディングであり、企業価値そのものである。最近そう感じています。

CSRで企業価値を向上させようという動きがありますが、まさにその通りでCSRで評判が良くなり、株価が上がれば、文字通り企業価値向上に貢献することになります。

常日頃から僕はCSRは「信頼される企業になるため」にするものだと言っていますが、CSVなどの外部要因ばかりに目が行き、リスク対応が疎かになっていしまっているように思います。

レピュテーションマネジメントの事例を見ながら、その意味と対策をまとめます。

レピュテーションリスクマネジメント事例

1、CSR RepTrak 100 Study

2014 CSR RepTrak® 100 Study

「CSR RepTrak」は、CSR分野において高い評判を得ているグローバル企業トップ100社ランキングです。今年は、Google、Microsoft、ウォルトディズニーがトップ3でした。

そして興味深いのは、CSR推進をし消費者を“教育”していくことで、自社のCSR活動による売上増加、ブランド力向上などの事業利益をより多くうけられるだろう、という点。当たり前ではありますが、CSR活動における「消費者教育」の重要性を改めて提示した形です。

CSRの国際規格ISO26000でも、「消費者課題」という中核主題の中で「消費者の教育」が重要だとしています。攻めのレピュテーション・マネジメントとして、自ら消費者に働きかけていくことが求められています。これは世界でも日本でも、大企業でも中小企業でも重要な考え方です。

企業評価の総合的なランキングは『企業の評判と評価における世界的調査「Global RepTrak 100(2014年)」』にまとめますので、こちらもご参考までに。

2、顧客の苦情

顧客の苦情を生まないためには

生命保険業界の苦情の実態と考察のレポート記事です。

結論としては、『「まあ満足」程度では苦情行動を削減する効果は見込めず、完全に満足する顧客を増やすことで、ようやく顧客の苦情行動を減らす効果が見込めることを意味している。』ということだそうです。

さらに、顧客の苦情行動を減らすためには、完全に「満足」の状態にある顧客を増やすことが重要であり、僅かな不満が苦情につながっているといえるとしており、昨今のマクドナルド社の顧客対応がまさにここなのかなと。例えば、労務問題で時々槍玉に挙がるユニクロ(ファーストリテイリング)は、顧客からの苦情はマクドナルドほどメディアの中で目立ちません。

苦情は消費者ではなく、従業員やパートナー企業(下請け)や第三者機関(NPO)などからが多いイメージです。だからでしょうか。売上は伸びており、ウェブメディアなどでも、トピックがよく上がっています。顧客には満足度がかなり高いと推測できます。

「絶対的な満足」を提供することはとても難しいですが、企業活動を行なう以上、また評判を維持・向上される上で意識すべきことなのかもしれません。

ちなみに「苦情解決」もISO26000で規定され、対応すべきCSR課題であるとされています。

3、内部告発

■内部告発者捜し:無断侵入などアパマンに14万円賠償命令

内部告発ってなんでいつもバレるんですかね…残念です。で、こういう行為が表沙汰になり、さらに裁判で負けてしまうというのは、レピュテーションリスクの中でも最上級のものだと思われます。

通報した時点で保護されるべき人が、企業から報復行為を受けるというのは決して喜ばれることではありません。こういうことは、CSR推進企業と呼ばれる会社でも起きており、従業員をないがしろにしているとしか思えません。

こういった企業側の動きもあってか、今月には「内部告発.jp」なる匿名告発サイトもオープンするという話も出ています。CSR担当だから従業員の問題や企業のコンプライアンス・ガバナンス領域は関係ない、ではなく、各部門と連携し、よりよい会社になり信頼を獲得できるようなアクションをしていきましょう。

内部告発とコンプライアンスに関しては、「コンプライアンス事例? コンプライアンス違反と意識調査の3事例」、「半沢直樹にはなれないっしょ! コンプライアンス違反を密告できないわけとは?」、という記事にもまとめています。

内部告発は、するほう・されるほうのどちらも決して他人事ではありませんよ?

4、Harris Poll Reputation Quotient

アマゾン、Harris Pollの企業評判ランキングで首位陥落–アップルやサムスンは

「Harris Poll Reputation Quotient」とは、感情へのアピール、業績、社会的責任、ビジョンとリーダーシップ、職場環境に基づいて年1回算出されるランキング。

ランキングは、1位 Wegmans Food Markets、2位 Amazon、3位 Samsung、4位 Costco、5位 Johnson & Johnson、となっています。

こうやって、世界では様々な角度から企業の社会的責任が調査され、ランキングやインデックスにされています。評判とは、顧客や取引企業だけではなく、こういった調査機関の調査にも及びます。評判ってこえー。

調査機関のレポートやランキングは、見ていない一般消費者も多いと思いますが、関係者は見ていますので、ジワジワとボディーブローのように効いてくるでしょう。ボディーブローされたことないから予想ですが。

まとめ

CSRは、リスクの考え方が重要です。

不祥事を起こしてからCSR部門を強化する企業は毎年ありますが、そもそも不祥事が起きないように、そして起きたとしてもその被害のリスクを最小限に抑えるための仕組みを常日頃から作っておくべきです。

CSRがレピュテーションに対する保険だとはいいませんが、企業の信頼とはまさに企業倫理の上に成り立つものであり、レピュテーションはそれが具現化したものです。

コンプライアンスやコーポレート・ガバナンスは、企業活動の根本です。しっかり対応し、その進捗を情報開示していきましょう。それこそが、透明性を高め信頼を獲得し評判の向上につながります。レピュテーションマネジメントは、企業価値向上の最重要項目の一つということです。

顧客やビジネスパートナーに愛想を尽かされないように、大きな不祥事が起きる前に、自社の事業活動を今一度見直しましょう。

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