なぜ企業はCSRを求められるのか〜性善説と倫理観はコミュニティのためか?

CSR意識調査

性善説と倫理観はコミュニティのためか?

今回は、「人は生まれながらに“善”の心を持ち合わせている」という話と、CSR的にみるコミュニティへの貢献の話を。

性善説的な話は至る所で聞くものの、エビデンスのあるオピニオンはそこまで聞いた事がない、という人も多いかと思います。

というわけで、2つの調査データまとめの記事紹介をしながら、ちょっと性善説について考えてみましょう。

人間の性善説

・人は嘘をつくと病気になる
・災害は人を思いやる気持ち、利他主義を育む
・人間は他者と共感し、親切に振る舞うようにプログラムされている
・信じる者は救われる。迷信が人に恩恵をもたらす
・父親も育児に貢献している
・善い行いが、さらなる善い行いを生む
・それでも人類は平和へ向かっている
・人類はかつてない程の速さで進化を続けている
・人々は世の為人の為にスーパーパワーを使う
人間は生まれながらにして”善”が備わっている。その根拠となる10の科学的研究結果より抜粋して引用)

様々な実験データから、人間の性善説を解き明かした10項目みたいなのですが、字面だけみると、よくわからないファンタスティックなものもありますね…。ともあれ、人間はコミュニティを大切にすることは世界共通の意識ですので(だから争いが生まれることもあるのだけど)、あながち間違ってはいなさそうですね

人間本来備わっているとされる「善なる心」は、社会貢献活動やオーナー社長の経営哲学として行動になればいいのですが、実際は、ブラック企業とか、パクリ上等のバイラルメディアとか、利己主義に走る企業も多いのも事実なんですよね。

社会貢献やCSRと、利他主義と幸福論の話などもまとめてますので、そちらも合わせてご参照下さい。

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倫理的消費の現状

環境への基本的態度では、全体的に回答者は環境にやさしい態度を示していた。興味深いのは男女間に統計学的に有意な差が認められなかった点で、その代わり年齢については年齢が若いほど危機意識が強かった。
環境に配慮した実際の行動に関する項目では、リサイクルや環境を害する製品を買わないなど一定の行動は取っている人が多数派だったが、環境に配慮して違う商品に変えたことがある人、あるいは他に安い物があっても環境にやさしい社会的に容認できる製品を優先する人はわずかであった。

回答者が重要と考える倫理的な問題もしくは、環境・環境保護の問題に関して、これまで積極的な活動を行ったり、団体のメンバーであったり、関連する慈善団体に定期的に寄付をした人が占める割合は、わずかであることがわかった。このことは、日本の倫理的消費運動がまだ始まったばかりで、市民社会やNPO、NGOなどに積極的な関与が求められていることを改めて浮き彫りにしている。
日本の消費者の間でも環境にやさしい商品や倫理的な商品に対する意識と関心が高まってきているが、倫理的消費に対する基本的態度と現実の行動との間にはまだ一定の乖離があることが明らかになった。

(以上、「日本における倫理的消費の現状 -日本消費者調査の結果から-」より引用)

では、日本人の実際の行動では、その性善説的な心が形になっているのか。

上記調査で消費という視点で見た時、社会への配慮は多くの人が意識するが、実際の行動には結びつきにくい、という結果が出てます。これは当ブログ読者のあなたであれば、実感値として近いものでしょう。

実際、様々なデータでも日本人の「倫理的行動における“思考と行動の差”(knowing doing gap)」が証明されています。これも実感値として近いものがあるのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

で、アカデミックな結論としてはよくわかりませんが、例えば、自社従業員とのエンゲージメントを考えた時に、この性善説的なアプローチがもしかしたら有効なのではないか、と思っています。

CSRにおいて、人材の重要性はますます増えていく中で、この感情に訴えるプログラムとかは、非常に有効に使えるのかなと。

行動心理学・行動経済学などでも実証されてますが、人って結局感情のの生き物ですよね。

だからその倫理観にうまくアプローチができれば、CSR活動や社会貢献活動も広がっていくのかなぁと。ここで、テーマになるほが、コミュニティでしょうね。

特定の集団(企業含む)であるコミュニティにおいて、サスティナビリティを考えると「助け合いの心」が重要とされるというのは、とてもキレイな結論ですもんね。

というわけで、ざっくりとした結論ではありますが、「多くの人は良心を持ち合わせている」ということに、改めて気付きましたということでした。まる。


安藤光展

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