企業のCSR活動における問題点を9個ピックアップしてみた

何が問題なのか

何が問題なのか見つける。それが問題である。

先週、CSR関連本やCSR担当者にあう機会がありましたので、思う所をまとめてみました。

全体的な傾向ですので、CSRはこれからという、初期フェーズの方に特にお勧めの内容となっていると思います。

CSRにおける問題点9個

1、CSRにおける“目的”がない

CSRに取り組む目的が明確でなかったり、企業全体に共有されていない場合が多々あります。

そもそも「自社にとってCSRとは何か?」を考える必要があります。誰のために、何を、どうやって行い、どんな社会を目指すのか。意味がなさそうな活動は共感を集めにくい。しかし、必然性がロジカルに説明されれば、賛同してくれる人は必ず出てくるでしょう。

2、横並び主義

自社の特徴を考えず、環境問題のみの取り組みをするのは滑稽にさえ見えます。CSRも企業活動である以上、戦略的な考え方・活動が必要ですね。

他社、ベンチマーク企業の動きをヒントとするのは良いことですが、CSRに関しては真似をしてうまくいった例をきいたことがありません。結局は、自分たちの頭で考える必要があります。予算はなくとも、考えることは、できるはずです。

3、八方美人

これもどこでも見聞きする話し。でも選択と集中をしなければ、広く浅くで、何の問題も解決しないまま、時間が過ぎてしまうでしょう。

マテリアリティ(重要性)の概念をもう一度見直しましょう。自社が本当に解決しなければならない社会的課題とはなにか。自社が貢献できるリソースとはなにか。

4、リーダー不在

CSRのことはCSR部のトップがリーダーである、ならいいのですが、最終的には役員会を通すとか、CSR部って何のためにあるの?みたいなことも多いようです。

誰が責任者か、誰が企業ブランドを管理するのかは決めなければなりません。CSR部に決定権がないのなら、経営企画などと合併させたほうが良いと思います。実際、そういう企業を何社が知っています。

CSRO/CSO(最高社会的責任担当者)がいる会社は皆無ですよね。まぁ、社長(CEO)が兼任してもいいと思いますけど。

5、孤独である

CSR部員は“孤独”という話しも良く聞きます。CSR部(CSR担当者)は営業部ほど多くありませんし、実質、上司と二人きりという企業もあるそうです。

その担当者がCSRに関する業務を長年しているなら別ですが、知識・経験もなく、リソースも、情報もないでは、通常業務にすら支障がでてしまいます。

また売上に関与しにくい部署で、CSRへの理解も少なく、社内でも他部所との交流が少ない部署の一つとも聞きます。自身そして、自社の見識を深めるためにも、社外のCSR関連コミュニティなどを利用するのもいいかもしれません。

6、CSRレポート

これは具体的な事柄が多いので、今回は大部分を割愛します。

これだけで本が一冊できるくらいの量なので。例えば、マンネリ化、コスト、内容、ターゲティング、KPI設定、コミュニケーション構築、Webとの連動、などなど様々な問題が…。

何にしても「誰に何を届けるのか」、「発行する目的・意図は何か」を明確にすることから始めましょう。

7、CSRコンサルタント

僕も人様の事はあまり言えませんが、「CSR」に関して本当に理解しているというCSRコンサルタントが少ないです。

CSRコンサルティングで著名な企業が日本に10社くらいありますが、役員レベルの方はともかく、一般のCSRコンサルタントのレベルが低い。

何か別業種のコンサル上がりなのか、NPO出身なのかは存じ上げません。でも、「このレベルで、CSRコンサルタント名乗れるの?」という人はいます。また、CSRコンサルティングと言っても、とても広いジャンルです。オーダーする際は、経歴などではなく、担当CSRコンサルタントの専門ジャンルも考慮する必要があります。

僕がお金を払うわけではないので、誰がとかどこの企業かとかは言いませんが、起きている間、ずっとCSRの事を考えている人との差は歴然。残念でもあり、僕ももっと成長・実績をつまなければとも思います。

8、戦略性がない

通常のビジネスと同じ企業活動であるCSR。しかしながら、他の事業ではマーケティング視点は絶対必要なのに、CSRにはマーケティング視点を導入していないケースも多々有り。

従業員が1秒でも動けば企業活動なはずですが、なかなか浸透はしていないようです。

戦略に関しては、目標の設定がなければ立てられませんが、リソースを投入する以上、本気でやってもらいたい部分でもあります。まずは、「私たちにとってCSRとは何か?」を明確にしましょう。定義のない事象に戦略は立てられません。

9、インナーコミュニケーションがない

CSRが社内に浸透していかない。

これはどの企業のCSR担当の方の悩みでもあるようです。お会いした、ほぼすべての方がこの悩みをお持ちなのも印象的です。社内の“壁”は想像以上に高く、特に部署間でも壁はあるそうです。

本来、企業の全部署に必要なCSRという考え方ですが、目標設定などもしにくいですが、自社スタッフは一番近いステークホルダー。根気よく、社内の啓発活動にも取り組みましょう。

まとめ

「課題だけ挙げても参考にならん!」という人がいるかもしれませんが、まずは、自社(自身)の課題を正確に理解することが重要です。

課題がはっきりすれば、課題解決の方法が見つかるのは時間の問題です。またCSRというカテゴリーであれば、同業他社(いわゆるライバル)とリソースを共有し、一緒に課題解決に動いていくという業界団体的な荒技もあります。

自社のリソースだけでは解決できないことでも、色々な人たちとタッグを組むことで解決できるようになります。今回は何が言いたかったかというと、「まず問題を正確に把握する」ことの大切さを伝えたかったという所です。

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