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LGBTに対応する企業200事例と調査データ5事例(2016)

CSR-LGBT

LGBTと企業の関係性

ここ数年で企業のLGBTに関する取組みが一気に増えました。

それと同時に、LGBT当事者の方が法人・個人問わずビジネスコンサルタントとして活動を始めたり、LGBT系のウェブメディア/ウェブマガジンを立ち上げたりするようになってきました。社会課題やマイノリティ視点などが可視化され一般的になることはとても良いことだと思います。

特にメディア運営は参入障壁が低いこともあり、これからレッドオーシャンになっていきます。また、ビジネスコンサルティングも、ダイバーシティや女性活用の領域の方々も企業のLGBT支援ビジネスに参入するでしょうし、こちらも後発組は相当なマーケティング力が必要となるでしょう。

さて、それはさておき本題。本記事では主に2015年の企業の事例を(一部2016年実施)まとめました。キュレーション形式といいますか、事例紹介記事のまとめとなっております。かなりな量ですので、興味がある方はブックマークやメモして、お時間がある時にチェックしてみてください!

企業の対応事例

LGBTまわりの調査・データ

今、企業がLGBTに注目する理由とレインボー消費

電通ダイバーシティ・ラボは、この界隈で有名なのかな?色々なデータや傾向まとめているので、まだ記事を読んでいない人は必ずチェックすべし。

企業のLGBT格付け

北米日産はLGBT支援団体の「企業の格付け」で落第点! 新たなグローバル・スタンダードへ

「LGBT格付け」という企業評価が、米国で最大のLGBT支援団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン」で行われているという話。これが世界規模のレーティングとなってくると…。東洋経済のCSR調査でも項目となっていますし、日本でも十分起こりうる話だと思います。詳しくは「Corporate Equality Index」(英語)をどうぞ。

日本企業のLGBT対応173社

2016年版 LGBTへの対応・基本方針「あり」173社を紹介します

なんや、日本企業も色々取り組みは始めてるやんけ(成果を出しているとは言ってない)。詳しくは「LGBTに対する基本方針(権利の尊重や差別の禁止など)「あり」会社一覧」で確認してみてください。

損害賠償責任の可能性

大手企業が「LGBT」研修制度を開始――性的少数者の社員にどう対応するべきか?

当事者からの相談も多いという弁護士の方のコメント。あまり突っ込んだ話ではないですけど、企業は何かしらの対応をしないと、損害賠償責任が生じる可能性もありますよ、という話です。

LGBT研修

野村証券「LGBT」配慮に向けた研修制度 リーマンの文化学ぶ

野村ホールディングス、リーマン・ブラザーズ、ゴールドマン・サックス、ドイツ銀行グループ、英バークレイズ、米JPモルガン・チェース、資生堂、ソニー、の事例を紹介しています。まぁ、外資系日本法人、もしくはグローバルな大手企業から対応が始まってますよ、ということでしょうか。

当事者が社内推進役

「私はゲイであることを社内でオープンにしています」 Gapの永田龍太郎さんに聞く、LGBTの働きやすい企業

アパレルメーカーのギャップジャパンの事例。性的マイノリティであることを公言している従業員の方のインタビュー。“社内で使われる言葉が変わった”というのが興味深いですね。

同性パートナーの福利厚生

同性パートナーの環境整備、企業でも取り組み進む

日本アイ・ビー・エム、インフォテリア、の事例。福利厚生の対応について。

LGBT対応のメリット

なぜ、先進企業は「セクシャル・マイノリティ」を絶対に手放さないのか

LGBTの当事者でもある筆者は、企業側の6つのメリットとして、人材採用、離職回避、能力発揮、危機管理、機会創出、相互敬意、があるとしています。事例としては、ゴールドマン・サックス、日本IBM、野村證券、LUSH JAPAN、Gapが挙げられています。

日本アイ・ビー・エムの事例

なぜ日本IBMはLGBT施策の 先頭ランナーになれたのか

日本IBM最高顧問、元LGBT担当副社長・下野雅承氏のインタビュー記事。実務的な課題とその対応についてまとめています。

LGBTとイノベーション

ダイバーシティが生むイノベーション~企業のLGBTへの取り組み最新事例から学ぶ

『では、なぜダイバーシティが必要なのでしょうか。私はダイバーシティ推進には3つの目的があると考えています。「労働力の維持と調達」「CSR(企業の社会的責任)」、そして「イノベーション」です。その中でとりわけ重要なのはイノベーションです。』だそうです。

LGBTと企業評価

究極のダイバーシティー「LGBT」 対応迫られる企業

アスモ少額短期保険、アクサ生命保険、KDDIの事例が挙げられていた。また、LGBT対応は人権対応であり、今後の企業評価において大きな影響を与える可能性があると指摘しています。今は、各種CSRランキングでの1項目ですが、今後は「LGBTフレンドリー企業」という形の専門ランキングとかも出てくるでしょうね。そうなれば、ある程度ビジネスに影響はあるでしょうね。

LGBT対応責任者

IT企業が人材多様化の責任者を本気で探す理由

「責任者は、会社全体における多様性と開放性への取り組みを促進、支援するべきだ。同様に、組織も担当者を雇っただけで良しとして、社内の多様性問題が自然に解決するなどと思い込んではならない」だそうです。CSRもダイバーシティ推進も責任者のコミットメントが重要なのは変わりありません。

社内へのLGBT対応

LUSHジャパンのLGBT支援:もし、あなたが誰かを愛することが犯罪だとしたら?

「キャンペーンでLGBTフレンドリーを表に出す前に、まず社内をしっかりすることが大事だと思います。社内にも当然LGBTがいるわけで、外向けのLGBTフレンドリーでも実はLGBTの社員に対してフレンドリーではないというのは、順番が逆になってしまいます。」とのこと。CSRもまずは社外にアピールとなりますが、社内が重要なんすよ。

日本人のLGBTへの寛容度

【ランスタッド・ワークモニター】日本の職場はLGBTに閉鎖的、世界と大きな差

『「職場の多様性は大切である」に同意する日本人は82.5%で、グローバルの平均とほぼ変わらず。一方、「オープンで多様性を受け入れる企業文化である」、「職場でLGBTは差別の対象にならない」は、共に下位レベル。日本は多様性に対して閉鎖的な職場環境であることが露呈。日本人の8割が「LGBTの同僚がいない」と回答し、「LGBTの職探しは難しくない」に半数以上が同意。閉鎖的な職場環境が、LGBTや彼らが抱える課題への気づきを妨げる要因に。』とのことです。

LGBT対応が進むアメリカ企業26社

LGBT支援に力を入れている企業26社 首位はグーグル

1位グーグル、2位ジョンソン・エンド・ジョンソン、3位ウェルズ・ファーゴ、4位マリオット・インターナショナル、5位ギャップ。コーポレートコミュニケーションなどの広告でLGBT要素や寛容度をどこまで表現できるのかがポイントになるのかもしれません。

LGBTへの煽り

アディダスに学ぶ、LGBTトピックのマネジメント術:いいね!の割合ではナイキを打倒

「アディダスはバレンタインデーに、2人の女性の足もとを写した写真をインスタグラムに投稿した。その内容は、片方の女性がつま先立ちになり、もう片方にキスをしているように見えるというもの。この写真が反同性愛主義者たちの怒りに火をつけた。」とのこと。多くの支持者を得た一方、多くの批判も集めたのだとか。意図的な炎上について。

LGBT対応事例まとめ

■【まとめ】今、LGBT支援をする大企業が増えている

事例として、ラッシュ、ゼクシィPremier、ギャップ、野村グループ、資生堂、東宝、ソニー、イオン、が紹介されています。

その他

企業の取組み事例ではありませんが、企業の対応状況がわかる情報をまとめます。

第4回「ビジネスパーソン1000人調査」(ダイバーシティ)結果
“LGBT就活生及び転活者”のための企業口コミサイト「JobRainbow」が3月正式オープン!

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まとめ

膨大な量の事例を紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。やっぱり外資系は強いね。しかも、メディアに取り上げられる企業って一部に偏りますね。しょうがないんだけど。ほんとに純日本企業はCSRもダイバーシティも奥手ですね。

もちろん、すべての取組みが今後成果を出し続ける保証はありません。むしろ、当事者の方々の反感を買ってしまうような中途半端な取組みもあるように感じます。

事例紹介をしておいて身も蓋もない話ですが、これらの事例を見た感じではほとんどの企業では依然対応できないでしょう。最終的にはCSR担当者というより人事・総務系の対応となるでしょうし、社内調整が大変な大手企業では担当者のパッションが企画や制度に大きな影響を与えます。

つまり、まず求められるのは、担当者および決定権のある役員をどのように推進活動に巻き込むかでしょうね。出来る限り多くの従業員が満足できるメリットのある取組みに、ぜひしていきましょう!



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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]