IT企業の女性活躍推進は進むのか? 世界的企業CSR4事例

Apple-CSR

IT企業の女性活躍推進

最近、いわゆるIT系企業のダイバーシティやCSRおよび社会貢献活動が動き出しているように思います。

日本では「女性活躍推進法」ができて、大手企業を中心とした1万5千社ともいわれる企業の人事戦略改革が加速していきます。

日本においては、ダイバーシティで人種の話はほとんどありませんが(“外国人”でくくられる)、まずはその社会的な動きが出てきたことは喜ばしいこととして、今後も注目していきます。

というわけで、本記事では、アメリカのIT企業の女性活躍推進(女性活用)を中心に、ダイバーシティに関する話題をまとめます。

企業のダイバーシティ事例

Appleのダイバーシティ

米国シリコンバレーのハイテク企業では、人材の多様性の欠如が問題視されており、女性や人種的マイノリティーの比率をどう改善するかが課題となっている。ティム・クック最高経営責任者(CEO)はウェブサイトで「今年に入り半年間で当社が米国で採用した従業員の50%近くは、女性、黒人、ヒスパニック、あるいはネイティブ・アメリカンだ」とコメント。まだ多くの課題が残っているとも述べた。
アップル、過去1年の女性採用は65%増 人材の多様性推進で

世界のAppleもダイバーシティ戦略では苦戦しているようですね。アイディアは個人のバックボーンが大きく影響するので、多様な人材がいたほうが多様なアイディアも増えるだろうし(その分摩擦も増える)、社会的要請を含めてやるしかないですよね。

しかし「Inclusion and Diversity」の日本語ページがないんですね。英語はあるのに。日本企業も日本語ページは充実していて、英語版はページ数少ないから人のこと言えませんけど。

Twitterのダイバーシティ

Twitterは来年の公式目標値として、女性比率を従業員全体では1ポイント、エンジニアでは3ポイント、幹部でも3ポイント増やすとしている。米国での人種別では、URM(アフリカ系、メキシコ系、ネイティブアメリカン、太平洋諸島出身者、プエルトリコ人)の比率を従業員全体では11%に、エンジニアでは9%に、幹部では6%にするとしている。
Twitterがダイバーシティ改善宣言──目標は女性社員を34%→35%に

記事では「目標は消極的である」としていますが、たしかにそんなイメージがあります。成長が鈍化しているとしてCEO交代なども最近ありましたが、ダイバーシティ戦略がどこまで経営効果をもたらすのか注目です。

Googleのダイバーシティ

世界の検索の巨人は、同社の正社員53,600人の多様な人口動態に関するレポート(2014年末版)を公表した。しかし、同社が1年をかけて諸施策を推進したにもかかわらず、その取り組みに大きな進展はなかったようだ。
1年が経ち、グーグルは多様性促進戦略に1億1,500万ドルを投じたにもかかわらず、この数字は変わらなかった。リー氏によれば、グーグルはさらに1億5,000万ドルを投じる予定である。
Googleは「企業におけるダイヴァーシティ」の範となれるのか

世界のGoogleさんも、ダイバーシティ推進に苦労しているようです。1億ドル以上の投資(!)をしているのに、世界最高峰の頭脳が集まる企業が施策実施をしても数字が変わらないなんて…。

アメリカIT企業のダイバーシティ

ジェシカ・アルバ氏は経営をするなかで子育てなど家庭のために働ける時間の制限がある人であっても採用を積極的に行っていること。そしてそういう制約がある人のほうが生産性を高める工夫をしてくれるので経営者としても助かるという趣旨の発言をしていした。
マリッサ・メイヤー、シェリル・サンドバーグ、スーザン・ウォジスキー、Google出身の女性がここ3年のDreamforceで語ったダイバシティ課題を振り返り、そこから今後のあり方を考えてみる。

そうそう、ダイバーシティ推進による企業の「現場的なメリット」って重要だと思います。企業評価をしていると、「女性役職者が多い企業は成長率が高い」という話も聞きます。

因果関係が微妙な理論、つまり本当は逆で「高成長企業は余裕があり女性活用をする」という話も一方であり、よくわからないのでそういうマクロな視点ではなく、ミクロな企業メリットにフォーカスしたほうが進むと思うんですよね。

スタートアップのダイバーシティ

シリコンバレーで働く女性に朗報だ。ベンチャーキャピタルFirst Round Capitalの最新データによると、経営陣に女性が一人以上いるスタートアップの業績は全員男性のスタートアップの業績を上回るという。しかし現状では、女性が設立した企業に対するベンチャーキャピタルの投資額は全体の7パーセントに過ぎない。
ジェンダーの壁を乗り越えるには 米国女性起業家らが会談

ソーシャルセクターやソーシャルアントレプレナーは結構、女性が代表の団体・企業も多い印象がありますが、シリコンバレーのスタートアップとなれば、普通の男性社会ということなのでしょうか。

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まとめ

今回ピックアップした事例はアメリカを中心とした話でしたが、この流れを受けて日本のIT企業でも色々な動きがあるだろうと(あって欲しい)と推測しています。

この中でいわゆるIT企業もあるわけですが、アメリカのシリコンバレーではこの「ダイバ−シティ」がよくテック系メディアに取り上げられるようになっています。数年後には、日本のテック系メディアも日本のIT企業のダイバーシティにツッコミを入れる時代がくるかもしれませんね…!(いや、たぶんない…かな…)



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