編集とは何か。

編集とは何か。それを丁寧に解説してある、名著。
デザイナー、プランナー、クリエイティブ・ディレクター、
ライター、もちろん、編集者など、
クリエイティブに関わる人は全員読んだ方がいい!
トータルの編集に関わる知識が敷き詰められてます。

ビジネスパーソンが、日々していること、そのもの

編集とは「企画を立て、人を集め、モノを作ること」

皆さんは編集という作業についてどのように思っているだろうか。
著者は、編集について、上記のように表現しています。

これって、ビジネスパーソンが、日々していること、そのものかなと。
個人でも、Facebook・Twitterに、写真・日記・気になるニュースなどを上げて、
これも編集の一部かなと。

そのノウハウも書いてあります。
デザインやライティング、メディアとの関わり方など、
個人としても、ビジネスパーソンとしても、
よりよい関わりができるコツがわかると思います。

これは、CSRコミュニケーション構築にも役立つノウハウでした。
CSRレポートや、各種Webメディアとの関係性、
CSRコミュニケーションを編集するという作業など。

言葉、イメージ、デザイン

編集の3大要素「言葉、イメージ、デザイン」

僕はデザインを「整理し、導く事」と定義しています。
著者は、デザインを、「具現化すること」としています。

この3大要素は、どんなメディアにもあてはまります。
細かいノウハウ(広告コピー、イメージ抽出法など)に関しては、
本に書いてあるので興味がある人はどうぞ。

僕が気になった部分は、「美しさとは何か」という項目。
美しさとは、「きまり」であると著者は言っておりますが、
まさにその通り。これには、大納得です。

最後まで読むと、僕の中で、
「編集すること」=「デザインすること」なのかなと確信しました。
CSRコミュニケーションにおいて、デザインはとても重要です。
コンテンツがどんな魅力的であっても、方法論を間違えると、
リアリティを伝えることができませんからね。

特にCSRコミュニケーションは、ナイーブな内容を含むことが多いです。
“伝える”だけでなく、“触発する”まで行動をデザインする。
CSRには完成はあっても、完結することはありません。

クリエイター必見の名文

クリエイター必見の名文をいくつかご紹介。
いや、全ビジネスパーソン必見かな。

・優れた企画は、企画を感じさせず、世界観を感じさせる。

・形容詞を使うと、言葉は腐りやすい。

・イメージはリアリティ、イメージは事実を語る。

・コンテンツの世界観を作る

・ファーストハンドの情報を作る

まとめ

ビジネスパーソンは、エクセルにしろ、パワーポイントしろ、
紙・Webなどのメディアにしろ、何かしらの”編集”に関わって仕事をしています。

それらの行動を“編集”する知識をくれるのが本書。
非常に興味深く読みました。

そして、僕が、自身のCSRコミュニケーションとの関わりと編集について、
色々考えさせられました。

デザインにも関わったことがあるだけに、
はっ、とさせられる部分も多くあり、
自身の思考の幼さに落胆しながらも、
新たな視点でモノを見られるようになった。

特にCSRレポート作成の際には、非常に役に立つ知識が満載。
良くも悪くもないCSRレポートを制作会社が作るくらいなら、
この本を読んで、インハウスでCSRレポートの概要を作ってほしいですね。
久しぶりの名著です。気になる項目があった方は、是非手に取ってみて下さい。

本書を読んで、僕からあなたに贈りたい言葉は一つだけ。

「編集とは、自分自身そのものだ。」