環境問題に取組む前に

環境関連のワードを知りたいと思った時、あなたはどんなデータベースにアクセスしますか?

今回の書評は、日経エコロジー「環境キーワード事典」です。

「環境全般」、「生物多様性」、「破棄物・3R」、「地球温暖化対策」、「エネルギー」、「経営・企業活動」、「化学物質・有害物質」というカテゴリーで構成されていますが、ここでは、「経営・企業活動」のワードを例として紹介させてもらいます。

環境活動担当のCSR関係者、環境NPOの方、環境活動に興味がある大学生などにオススメな書籍です。

環境キーワード「経営・企業活動」

環境報告ガイドライン
環境報告書(CSRレポート)
統合報告書
GRI(グローバル・レポーティング・イニシアティブ)
トリプルボトムライン
エコ・パテントコモンズ
WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)
環境配慮促進法
PPP(官民パートナーシップ)
ISO14001
ISO26000
ISO50001
中小企業向けEMS
ステークホルダー
ステークホルダー・ダイアログ
グローバルコンパクト
GSR
CSV(共有価値創造)
SRI(社会的責任投資)
ESG投資
環境格付け
グリーン金融(環境金融)
赤道原則(エクエーター原則)
エコファンド / SRIファンド
環境債務
環境会計
マテリアルフローコスト会計(MFCA)
ROC(炭素利益率)
ライフサイクルマネジメント(LCM)
ライフサイクルアセスメント(LCA)
ウォーターフットプリント
環境効率
ファクター
エコマーク
環境ラベル
グリーン調達 / グリーン購入 / CSR調達
グリーンウォッシュ
リスクコミュニケーション
解体容易設計
エコデザイン(環境配慮設計)
トレーサビリティー
EPR(拡大生産者責任)
グリーン経済
自然資本
レジリエント・エコノミー
BOPビジネス
プロボノ
コーズリレーテッドマーケティング
倫理的消費
ロハス(LOHAS)

注目ワード

環境キーワードというだけあって、環境関連のワードの紹介が多いです。

よくわかりませんが、CSR全般みたいなワードもありますね。「PPP」、「ステークホルダー・ダイアログ」とか、もはや環境と関係ねーじゃん。どういう選定基準なのか、まったくもって不明瞭ですが、挙げられているワード自体はとても重要なものばかりです。

過去に、日経エコロジーに取材されコメントを出した事もありますが、日経エコロジーさんの選定精度はさすが、といった所ですね。

企業のCSR活動の中でケイパビリティ(組織力)が重要視され始めているというのもあり、そのあたりの環境関連ワードが欲しかった印象。そもそも環境活動は対外的なもので、難しいのは重々承知ですが。

個人的には、お金の絡む話に今後注目したいですね。例えば、「SRI」、「エコファンド」とかは代表格。企業活動って、結局、経済活動なんですよね。価値を生まないアクションに投資はしにくいのが現実です。環境関連の企業活動で、どうやって経済的価値・社会的価値の向上に貢献できるのか。動いている企業は、すでに動いています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

僕の専門は「CSRにおけるウェブ・コミュニケーション」ですので、環境関連ワードすべてにおいて熟知しているわけではありません。

やはり、専門家(関係者)だからこそ、必要な知識ってあると思うので、この本は買いでしたね。献本してくれればもっと早く紹介したのに。まいっか。

というわけで、若干高めな書籍ですが、優良な知識が詰まっています。ご興味があれば、ぜひ。