社会とのつながりを考える、意識調査・世論調査
2013年3月11日で、東日本大震災から丸2年となりました。
単に時間で区切っても意味が無いのはわかっていますが、
それでも社会貢献と企業のあり方などに対して、
世の中が変化してきていることは感じている今日この頃です。
今回は、去年の意識調査の事例も含めて考えてみます。
社会へのつながりと消費意識
消費者の生活意識|日経リサーチ(2013年)
被災地支援は旅行で――。東日本大震災から2年を迎えるのを前に、日本経済新聞社は消費者の生活意識の変化を調査した。「節電」や「食の安全」への意識が薄れる一方で、被災地の産品などを積極的に購入する「応援消費」は6割が取り組みたいと回答。中でも東北旅行に出掛けたいという消費者が増えている。
調査は日経リサーチを通じて2013年2月22~26日にインターネットで実施。全国の消費者4010人から回答を得た。岩手、宮城、福島の応援消費に取り組みたいと回答した人は59.2%に上った。旅行で被災地に貢献したい人は全体の回答者の25.8%。震災直後に旅行した人は8.1%にとどまっていた。
(被災地応援消費、6割が「取り組みたい」 本社調査より)
・59.2%…被災地の産品などを積極的に購入する「応援消費」に取り組みたい
・25.8%…旅行で被災地に貢献したい人
東日本大震災後の助けあい実態調査|助けあいジャパン(2013年)
東日本大震災から2年が経過したが、日本人の被災地を支援したい気持ちにどのような変化があるのだろうか。被災地(岩手、宮城、福島)以外に住む15~69歳の男女に聞いたところ、震災直後に被災した人や地域を支援したい気持ち(強く+やや)を持っていた人は83.6%に対し、現在も持っている人(強く+やや)は76.6%。「強く持っている」人の割合は下がっているが、支援したい意志は大きく低下していない
(東日本大震災後の助けあい実態調査より)
・83.6%…震災直後に被災した人を支援したい気持ちがある
・76.6%…今も被災した人を支援したい気持ちがある
フェアトレード商品への関心|gooリサーチ(2013年)
今回の調査は、欧米諸国で一般的になりつつある、開発途上国の生産者と先進国の消費者との間の公正な貿易取引より、開発途上国の生産者の生活改善と自立を目指すフェアトレード商品について、日本での普及実態を調べることを目的としました。結果、4割がフェアトレードを認知していることが分かりました。認知している人の中で、フェアトレード商品の購入経験率は男性よりも女性の方が高い傾向にあり、購入経験者の7割が商品自体の魅力を購入理由に挙げていることが明らかになりました。このことから、社会貢献、国際貢献という購入動機は前提としてあるにしても、商品自体の魅力を求める成熟した消費行動も見てとれます。
(フェアトレード商品に関する調査結果より)
・20代以上の43%がフェアトレードを認知
・30代・50代の女性では半数以上が認知
・女性の65.2%が購入経験あり
・認知しても買わない人の48.8%が、近くに取扱店がないからという理由
企業の社会貢献に対する意識調査|日経MJ(2012年)
日経MJが全国の男女約4000人を対象に行った企業の社会貢献に対する意識調査(2012年1月1日発行の同紙に掲載)によれば、「社会貢献と収益を両立するビジネスモデルを構築すべき」と考えるビジネスパーソンが40.2%、「企業は社会貢献を通じて企業価値の向上を図るべき」が16.5%となり、合わせて56.7%を占めることがわかった。これに対し、「企業は採算を度外視しても社会貢献活動に取り組むべきだ」という人はわずか3.1%に過ぎない。
・56.7%…企業は社会貢献活動に取組むべき
・40.0%…商品を購入する際、社会貢献につながるブランドや商品であることを意識する
社会意識に関する世論調査|内閣府(2012年)
日頃,社会の一員として,何か社会のために役立ちたいと思っているか,それとも,あまりそのようなことは考えていないか聞いたところ,「思っている」と答えた者の割合が67.4%,「あまり考えていない」と答えた者の割合が29.9%となっている。また、東日本大震災前と比べて,社会における結びつきが大切だと思うようになったか聞いたところ,「前よりも大切だと思うようになった」と答えた者の割合が79.6%,「特に変わらない」と答えた者の割合が19.7%,「前よりも大切だとは思わなくなった」と答えた者の割合が0.5%となっている。
(社会意識に関する世論調査より)
・67.4%…社会の役に立ちたいと思っている
・79.6%…震災以前より社会における結びつきが大切だと思うようになった
参考記事:CSRマーケティングで儲かるんすか?コーズマーケティングの5つの本質的な価値
まとめ
いかがでしたでしょうか。
多くの人は、東日本大震災から1年、2年とたっても、
消費の意識レベルはそこまで落ちていないように見えます。
僕らは、その想いをどう形にするか、というのが仕事でもありますが、
2014年、2015年となった時に、果たしてどのような結果になるのか。
意識調査の類いは、今後も追っていき、このブログにて共有していきます。