ゆりかごからゆりかごへ

「サスティナブルなものづくりーーゆりかごからゆりかごへ」という
本を読んだので、書評がてら読書メモ。

ちなみに、Cradle to Cradleを訳してゆりかごからゆりかごへってことです。

そもそも、「Cradle to Cradle(C2C)」とは、
モノの「廃棄」という概念をなくし、原材料から作られたモノを再び原材料として戻し、
地球環境と生物多様性に配慮したモノづくりを意味するワードです。

考え方自体は、日本に2000年代中盤で入ってきているようです。
CSRというか、環境経営概念に近いので、そっちに興味がある人は、
この本を読んでみると良いかもしれません。

C2C(Cradle to Cradle)

環境問題を倫理的な問題として捉える人たちがいる。
環境問題は、善悪の問題として解決するのではなく、
また、“制御”によって解決できるものではない。

この思考はまさに、と思います。

実際、環境改善のためには、環境保護ではなく、
“環境開発”に注視すべきという人もいますし。

僕が思ったのは、自然を制御するって、
日本人的感覚からするとよくわからないと思うんです。
もともとC2C的な自然観を持っていますから。

なんか、欧米が自然は制御するものだっていうような概念を、
今更変えてきて、僕らからしたら、
そんなの江戸時代からある考え方じゃん、って気付くんです。

でもこの考えも重要だと思うんです。
「自然を愛でる」ことの大切さに改めて気付いた。
それはそれで成長なのかなぁと。

ちなみに、事例としては、フォード、ナイキの事例が挙げられています。
CSR戦略の全体像がわからないのですが、
環境活動面では参考になる部分も多いかと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

読んで思ったのは、サスティナブルというと、
“環境のこと”としてしか語られない風潮がありますよね。

それが悪いことというわけではないのですが、
サスティナビリティ≒CSRだとすれば、
CSR≒環境活動となるのもわからんでもない。

サスティナブルなデザインについて語るなら、
もう一歩つっこんで事例紹介・解説をしてほしかったかも。

まぁ、それはさておき、
CSRに関わるあなたなら、C2Cを知っておくべきでしょう。
知っているという人は、どう実践するかを妄想してみましょう。