CSRとミッション・ステートメント

CSR×ブランディングというセミナーを先日主催させていただきましたが、
やはり、気になるのは「ミッション・ステートメント」です。

ブランディングにも大いに関係してくる部分です。
企業が何を目標に営むのかを指し、
アイデンティティとも言えるステートメント(標語)です。

以前からひっかかっていたのですが、
ミッション・ステートメントって言わば、
江戸時代における“家訓”ではないかと思っているのです。

企業を”家族”に例えるのは違和感ありますが、
その時代は家業が今で言う企業の役割であったからです。

CSRの話をすると、
「外国からやってきた新しくて難しい概念」
のように思われる方が多いのですが、
実は近江商人や北前船が活躍した時代から、
工楽松右衛門のように、日本の企業には利益の
社会への還元という感覚が自然に身に付いていたと言われています。

近江の大商人であった西川利右衛門家には、
「先義後利栄」・「好富施其徳」という家訓があったといいます。

これは、
「義を先にし、利を後にすれば栄える。富を好しとし、其の徳を施せ。」

と読むのだそうです。

まず義理や人情を第一に考えて、利益のことはその次でよい。

商売を繁盛させて、利益が増えるのはいいことだが、
そうして得た利益は社会に還元せよ。」という意味だそうで。

取引の基本がCSR

外国にも取引があったともされており、
日本の商人たちは、社会から信頼されることの大切さを
よくわかっていたのかもしれません。

情報手段が限られていてもいなくても、
信頼がないとビジネスは先に進みませんね。
僕も独立してからそれを感じています。

CSR活動を通じて、社会・世間から信頼を得る。
活動の大小あれど、その姿勢は評価され信頼につながる。

それを端的にデザインしたものが、
「ミッション・ステートメント」なのではないかと。

ウェブの存在

そして、それらを表現しやすいのが、Web。
何せ目の前の画面上に表れる世界は、
www、つまりワールドワイドな世界です。

ミッションを伝え広めて行くにはもってこいの世界です。
余裕がないとか、何とか言う前に、
自社のステートメントを再確認していただきたい。

ビジネスにおける機会損失は最小限できるよう、
コツコツ、CSR活動をし、信頼を積み上げていきましょう。
僕も全力でサポートさせていただきます。

参考:今年こそ見直そう!CSRとしての「ミッション・ビジョン・バリュー」というブランドについて