1シェア1コンドーム

毎年12月1日は、エイズの蔓延防止と患者・感染者に対する、
差別・偏見の解消を目的にして啓発活動を行う「世界エイズデー」。

この日をターゲットにして、
コンドームメーカー最大手のdurexが『1share1condom』なる、
ドネーションキャンペーンをWeb上で展開しました。

ユーザーがTwitterやFacebookなどで、
このプログラムの内容やHIVの感染拡大の事実をシェアするごとに、
慈善団体にコンドームを配布するという仕組み。

1シェアで1コのコンドームが配布されます。
クリック数も少なく、文字入力などもなく、簡単に参加できる仕組みですね。

エイズ蔓延防止のCSRキャンペーン


#1share1condom World AIDS Day 2012

まずポイントは、わかりやすさだと思います。

NGOでよく使われるSROI(社会的費用対効果)の明示です。
例えば、「100円寄付したら木が2本植えられます」とか、
「3,000円の寄付で、子どもの一年分の給食費になります」など。

1ブランド1メッセージはコミュニケーション・デザインの基本です。

今回のCSRキャンペーンで言えば、
メッセージはもちろんのこと、ソーシャルメディアでの拡散による、
自社のPRの仕組みもしっかりできています。

自社のPRメリットもあって、
社会的課題解決に貢献できて、
一石二鳥なものとなっています。

ここで一番重要なポイントなのですが、
キャンペーンサイトのエイズに関する情報などが豊富ということです。

ただ思いつきと勢いで始めたものではなく、
情報が豊富で信頼たりえるベースがあるということです。

例えば、「CSRしましょー」って言っているブログに、
CSRに関する情報が少なかったら、「口だけじゃん」と、
思われてしまう可能性が高いということです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

自社のPRにもなる、世界の社会的課題解決にもなる。
企業利益にならないCSR活動は継続が難しいとも言われます。

コミュニケーション・デザインの根本にCSRを組み込むことで、
企業利益・社会利益の双方を高めるキャンペーン事例。

メッセージのシンプル化、拡散の仕組みの2点が、
CSRコミュニケーションのポイントになりそうですね。

今日は、クリスマス・イブ。
休日ということで、恋人と過ごす人も多いと思います。

そんなロマンティックな日だからこそ、
今日の話題も真面目に考え話し合ってみてはいかがでしょうか。