パタゴニア辻井氏講演会

あなたは、環境活動をしないことが環境活動になると言ったら信じますか?

先日、カワセ印刷「エコメディアサロン」で、
「パタゴニア日本支社長・辻井様特別講演会」
に参加してきたので、そのまとめを。

ちなみにクローズドの会だったので写真を撮ってません。
そして、辻井社長のフランクさにビビった次第です。

世界にたった1人のヒーローなんていらない

この言葉はなんかグッとくるものがあった。

その意味は、ヒーローがいても、
その人がいなくなったら世界が終わっちゃうじゃんってこと。
ヒーロー1人(一つの企業)に負荷をかけ続ける世界の構図も変だし。

CSRは“つながりの可視化”でもある。
そんな風ににも感じました。

環境活動をしないことが環境活動になる

環境活動をしないことが環境活動になるという話し。
この視点面白いなぁ、と。

つまりね、
環境活動自体も何らかしらの環境負荷をかけているわけですよ。
その環境負荷が活動のインパクトを上回ってしまったらどうすんの?って話し。

人間がどう動こうとも、地球上の質量は変わらない。
何かを何かに変える時にエネルギーがかかる。

経済活動をしない人はいても、
経済活動の影響を受けない人はいない。

環境における不必要な悪影響を最小限に抑える。

こう考えると、ある企業の環境活動が部分最適であっても、
社会全体で考えたら利益ではなく損失が生まれることも多い、と。
全体最適を目指さないと、社会はいっこうに良くならない。

環境配慮の利益と罪

マーケット・ニーズと正義が合致しないこともある。
環境活動そのものがコスト化できないこともある。

でも今後は色々な研究などが進み、
環境負荷も含めた企業活動が数値化される時代がもうすぐ来る。

環境関連の項目を数量化することで見えてくる。
社会的負荷が明確になり、黙っていてもバレてしまう時代が来る。

サプライチェーンインデックスがでてくると、損する所がでてくる。
だって、企業機密だからってなんでもかんでも隠せばいいってもんじゃない。

顧客はよりオープンな企業の商品・サービスを求める。
「安全・安心」と口だけではなく、情報開示し、
その根拠をオープンにしてこそ、顧客は「安全・安心」を信じる。

そうでしょ。
何十年も安心です!っていわれてたことが、
たった一回の大事故でそれが嘘だとバレた、
ということもあったんだから。

パタゴニアの従業員

グループワークでパタゴニアの社員の方がいたので、
会社の“中”の話しを聞いてみた。

CSR推進してます!って言っても、
社長だけ張り切ってて、社員がしらけていることも多いしね。

そして、そんな質問がナンセンスなことに気付く。

日本全国の店舗にいるスタッフは無理だとしても、
「なぜパタゴニアで働くのか」みたいな部内のディスカッションもあるんだって。

コア・バリュー、ミッション・ステートメントもそうだし、
クレドというか、パタゴニアで働くことの信念みたいのを、
みんなで共有し合っているようです。

こういう組織は強いよなぁ。

そのあたりの仕組みも含めて、
「社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論」の書籍に書いてあるらしい。

CSRにおける正義とは何か

自分たちが大好きな自然を、
自分たちが壊していることに気付いた。
そんな時、あなたはどんな行動をしますか?

森の中の散歩が好きな人が、
その森を踏み荒らしていることに気付いたら?

CSRという名の、自己保身にまみれた企業活動は、
結局誰のためにもならないのではないだろうか。

「お客様のために」が、本当に正しいのか。
他の「お客様」の迷惑になっていることはないのだろうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
メモっぽいのは、メモをまとめているからです(笑)

骨太のCSR論を聞いたわけでもないんですよ。
辻井社長だって、「ここ3年くらいで本気でCSRを考えるようになった」と言ってました。

CSR推進企業と言われる所でもそんなもんなんですよ。
もちろん、企業自体はずっと前から活動実績があるんですけど。

世界にたった1人のヒーローを求めるのは止めた方がいいし、
世界にたった1人のヒーローになるのもイバラの道すぎる。

夢の続きは、みんなで見ましょうか。