実践! ESG投資

先日発売となりました本「実践! ESG投資 SDGs時代のメガトレンド(日経ムック)」(日本経済新聞出版)に寄稿させていただきましたので、紹介もかねてメモしておきます。

私は「統合報告書で“見える化”する企業価値」というテーマで、統合報告書の最新動向について寄稿させていただきました。ESG投資自体は専門ではないのですが、ESG投資がテーマのムック本に私が寄稿の機会をもらえるなんて考えたこともなかったです。ありがたいことです。

ちなみに、ムックと言う書籍形式ですが、雑誌と単行本(通常の書籍)の中間のような存在だそう。特定のテーマを取り上げた雑誌というか、雑誌風の単行本というか。当然、本書も私一人ではなく合計30名くらいの著者等がいます。というわけで、書評というよりは、私が一人の読者としての感じたことやメモを交えてまとめます。

充実した執筆陣

とその前に、寄稿したりインタビュイーの方がとにかく豪華で、ESG投資家やサステナビリティ界隈ではよく名前を見聞きする専門家/有識者ばかりなので、ちょっと紹介させていただきます。(順不同、敬称略)

・蟹江憲史:慶應義塾大学大学院 教授
・池田賢志:金融庁
・小平龍四郎:日本経済新聞
・夫馬賢治:ニューラル
・村上芽:日本総合研究所
・橋爪麻紀子:日本総合研究所
・岸上有沙:JSIF理事
・冨田秀実:ロイドレジスター
・太田珠美:大和総研
他多数

これらの著名な有識者以外にも、10社を超える投資家、業界団体、企業などの記事があります。ESG投資に関する書籍はたくさん出版されていますが、これほど多様な立ち位置からまとめたものはありません。というわけで、初級者から中級者まで多くの学びがあると思います。

読書メモ

「資産運用会社への一問一答」というコーナーがあり11社のコメントがあります。そこには大体の組織が自社独自のESGスコアを使っているという話がありました。そんなの知っているよという方もいらっしゃると思いますが、私はとはいえ外部主要ESGベンダーのデータが大きな要因と思っていましたが、独自スコアやツールの開発を各社進めている話は興味深かったです。

あとは、先日改定されたコーポレートガバナンス・コードを本質的に理解するためには、本書でもかなり言及されているESG評価の仕組みを知ることが重要なのかもしれません。

企業のサステナビリティ支援の専門家、評価機関、投資家、企業、自治体など、さまざまな視点でESG投資の実践に触れられているのが、本書の特徴に思います。IR的な視点を学びたいサステナビリティ担当者や、IR・サステナブルファイナンスの動向を知りたいIR/経営企画担当者などの方におすすめです。サンプル数わずかですが、私の周りでは高評価の本です。(自画自賛)

実践! ESG投資 SDGs時代のメガトレンド