健康経営銘柄
先日、東京証券取引所と経済産業省によるインデックス「健康経営銘柄2017」が発表されましたのでシェアします。
メンタルヘルス対応関連の法制化で、2017年も注目度が高い健康経営。
従業員の健康に関する制度が運用されていても、その成果として健康になってそれが維持されていないと意味がありませんが、それはさておき、どんな企業がピックアップされたか確認しましょう。
※健康経営は、従業員等の健康管理を経営的な視点で考えて戦略的に実践すること
※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標
健康経営銘柄
2017年は、24業種から24社が選定。
大和ハウス工業、ネクスト、ローソン、味の素、ワコールホールディングス、花王、塩野義製薬、テルモ、バンドー化学、TOTO、神戸製鋼所、リンナイ、サトーホールディングス、ブラザー工業、デンソー、トッパン・フォームズ、伊藤忠商事、大和証券グループ本社、東京海上ホールディングス、大京、東京急行電鉄、日本航空、東京ガス、SCSK、の24社です。
ワークライフバランスを重視して就活をしている学生は、この24社を選べばその価値観の近い企業に入れる可能性が高いです。もちろん、転職をお考えの方も同じです。
健康経営優良法人~ホワイト500
「健康経営優良法人2017」として、大企業部門から236社、中小規模部門から95社が認定されています。
この制度の目的として『健康経営に取り組む優良な法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができる環境を整備することを目標としています。』とのことです。
まぁ、現場で“本当に”健康管理が進んでいるかはわかりませんが、一応の目安として“ブラック企業ではない”企業たちといえるでしょう。ハラスメント防止とか総合的な従業員に対するアプローチが評価項目ならもっとよかったですね。
事例
まとめるのが面倒になったので、気になった記事をそのまま紹介します。ニュース・動向だけではなく、事例や統計・調査の記事もあるので気になったものをいくつかピックアップして読んでみてください。
ニュース
・職場における治療と仕事の両立支援
・健康経営に取り組むきっかけは何か~必要性を認識する5つのパターン~
・“健康経営”と企業の業績~ニッセイ景況アンケートによる健康増進に向けた取組みと業績の相関
・従業員の健康を考慮した企業経営5つのメリット
・世界最大級の投資家が日本企業400社に送った書簡
・経営者のリーダーシップによる 健康経営の実践と保険者機能の発揮
・人材不足に立ち向かう「最高健康責任者」
・健康経営とジェロントロジー~従業員の退職後までを視野に入れた健康経営を
・「健康経営」は収益と結びつくのか。政投銀の格付融資5割増
・DBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付
事例
・健康経営を巡る政府・企業の取り組み
・米Amazonが社屋をリアルアマゾン化? 社員のリフレッシュと生産性向上を狙う新たなトレンド
・「社員は不健康そのもの」だったローソンは、いかにして「健康経営銘柄」になったか
・伊藤忠、健康経営で「憲章」制定 全新入社員に寮、専門家指導も
・マルイグループの「健康経営」に向けた取組み。従業員向け「健康イキイキ月間」を開催
レポート・調査
・東京商工会議所|「健康経営ハンドブック2016」の配付について
・経産省|健康経営に関する情報発信の手引き(PDF)
・経産省|企業の『健康経営』ガイドブック
・ストレスチェック実態調査2016「ストレスチェック実施済み」と回答した企業は45%。
・健康に対する会社の取り組み、社員は実感薄い? 健康づくりに関する研修などの実施は3割、参加した人は2割未満
まとめ
従業員の、ひいてはステークホルダーの健康のアウトカム(成果)やインパクト(社会への影響)をどのようにするか。
今は「健康経営に対応している」で評価されていますが、今後はのアウトカムやインパクトが求められていくでしょう。必ずしも定量化する必要はありませんが(意味のない数字を集めても意味がないから)、効果測定自体の必要がなくなることはありません。
社会動向に注意しながら、自社の人事部門と連携し従業員に貢献していきましょう。従業員が健康で損することはないですからね。(本来、従業員への配慮はされて当然のことではあるのですが…)