2015年のCSRトレンド! 健康経営がキーワードに

CSR健康経営

CSRトレンド:健康経営

健康経営が、企業評価の主軸になる日も近いのかもしれません。

2015年大注目のCSRトレンドの一つである「健康経営」。健康経営とは、文字通り従業員の“健康”を重要視したCSR経営のこと。

すべての企業は従業員がいてこそ存在できるのに、ブラック企業問題等を始め、様々な社会課題が存在する日本。だからこそ、そのアンチテーゼとして、注目が集まっているとも言えます。

実は、CSRの国際規格であるISO26000にも「健康」という項目があり、トレンドというか、絶対考慮しなければならないCSR領域なのです。他にも、健康経営は経済産業省や経団連もプッシュしており、企業経営の指標としても、企業評価の指標(評価方法)としても注目されています。

2014年に色々な動きがありましたので、それらをまとめてみます。

※「健康経営」は特定非営利活動法人 健康経営研究会の登録商標です

経済産業省「健康経営銘柄」

本取組は、日本再興戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に対する取組の一つです。「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。

本取組では、東京証券取引所の上場会社の中から「健康経営」に優れた企業を選定し、長期的な視点からの企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介をすることを通じ、企業による「健康経営」の取組を促進することを目指しております。

経営から現場まで各視点から健康への取り組みができているかを評価するため、「健康経営が経営理念・方針に位置づけられているか」「健康経営に取り組むための組織体制が構築されているか」「健康経営に取り組むための制度があり、施策が実行されているか」「健康経営の取り組みを評価し、改善に取り組んでいるか」「法令を遵守しているか」などの観点から評価を行います。
「健康経営銘柄」を選定します!|経済産業省

経産省の「健康経営銘柄」についてのニュースリリース文です。再来月の2015年3月ごろに銘柄選定の発表を行なうのだとか。従業員としては、決して悪いニュースではないと思いますが、大変なのはCSR担当者かもしれません。

調査票に回答する形のようですので、経営企画系・広報系の部署の方が担当するのかもしれませんが「なでしこ銘柄」に続き、CSR的な領域での企業評価が出来ているとなると、それなりの対策も必要になってきますからね。

経済産業省・関連資料
企業による健康投資に係る情報開示に関する検討会(第1回)
企業による健康投資に係る情報開示に関する検討会(第2回)
企業の「健康投資」ガイドブック~連携・協働による健康づくりのススメ~

従業員のメンタルヘルス

『メンタルヘルスの取り組み』アンケート2014

●「心の病」の年代別割合は、前回に続き30代、40代が3割を上回り、両世代が最も多い年齢層となっている。10~20代の割合も2割近い水準。最近3年間の「心の病」の増減傾向は「増加傾向」29.2%、「横ばい」58.0%、「減少傾向」9.2%。増加企業の割合は低下するも減少には至らず
●「心の病」が「増加傾向」の組織では、“従業員の孤立化”が進んでいるとの回答が「横ばい」「減少傾向」とする組織より多い 
●労働安全衛生法改正によるストレスチェックの実施、及び医師による面接指導の義務化の認知率は9割前後と高い。一方、ストレスチェック、医師による面接指導をともに既に実施している組織は3割にとどまる
『メンタルヘルスの取り組み』に関する企業アンケート調査結果 ~「心の病」増加企業の58.9%で「職場のコミュニケーション」が減少~

日本生産性本部の調査レポートです。30〜40代の3割が病んでいるという報告です。調査には答えていないけど、何かしらの大きなストレスを抱えている人はもっと多いと思いますけど…。

経団連「目指せ健康経営」

2011年3月2日号のニューズウィーク日本版が「儲かる健康経営最前線」というタイトルで特集を組みました。「従業員の健康増進を図ることで企業も儲かる」という発想の斬新さに感心しました。従業員は企業にとってもっとも重要な経営資源であり、企業が成長する際に従業員の健康づくりを進めることには利があります。
なぜいま、健康経営が動き始めたのでしょうか。背景の一つは、少子高齢化や定年延長に伴い従業員の平均年齢が上昇する構造です。これを予防医学的な視点でとらえると、加齢とともに心筋梗塞など生活習慣病の重症化が増えるという構造的な課題を企業が内包していることです。
目指せ健康経営/従業員の健康管理の最前線

経団連の古井祐司氏の連載まとめ。そこまで情報量は多くないので、興味がある方はチェックしてみて下さい。

ストレスチェックの義務化

今年はビジネスパーソンの「健康管理」が一つの転換点を迎える。多くの企業で、従業員の精神的な健康状態を把握する「ストレスチェック」の実施が義務づけられるのだ。関連法制が、今年12月末までに施行される。ただ、このことは多くのビジネスパーソンが意外に把握していないのではないだろうか。
ストレスチェックの義務化は、昨年6月に成立、公布された労働安全衛生法の一部改正を受けた動きだ。原則として労働者50人以上の企業が対象で、従業員に対して医師や保健師などによる心理的な負担の程度を把握する検査(ストレスチェック)を実施することが、事業者(企業)の義務となる。
うつ社員をあぶり出す?国の新制度への懸念「ストレスチェック」が年内に義務化へ

すみません、僕もつい最近知りました。ちなみに、記事では以下のようなデータも紹介されています。

自殺やうつ病がなくなった場合の経済的便益(自殺やうつによる社会的損失)の推計額は、「2009年の単年度で約2兆7000億円」「2010年でのGDP(国民総生産)引き上げ効果は約1兆7000億円」という試算がある(厚生労働省2010年9月報道発表資料)

健康経営という指標が、マジで構築されつつあるんでしょうね。

まとめ

CSRとして従業員の健康維持に貢献すること。

CSRにおいて労働安全衛生という考え方もあり、従業員への配慮が“形の上では”行っている企業も多いと思います。CSR報告書の社長メッセージでも、「1番重要なステークホルダーは従業員ですっ!」みたいな会社もありますが、実際の所は……な会社がほとんどでしょう。

リコーは「国内で社内・就業時間内の全面禁煙化を開始」なんて取組み始めたし、健康をお題目にした、ガチな取組みをする企業も増えるんでしょうね。僕も去年、タバコは止めた派(葉巻は時々やる)なので、リコーに就職しても困りません!

今年、遅くとも来年には多くのビジネスパーソンの注目が集まるであろう健康経営という考え方。あなたがお勤めの会社は、あなたの健康を心配してくれる会社ですか?

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